PRIMECLUSTER Global Disk Services 説明書 4.1 (Solaris(TM) オペレーティングシステム版)
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付録D コマンドリファレンス

D.9 sdxfix − 故障したオブジェクトの復旧

■形式

sdxfix -C -c class

sdxfix -D -c class -d disk [-e online]

sdxfix -V -c class {-g group|-d disk} -v volume

 

■機能説明

sdxfixは、異常が発生したオブジェクト(シャドウオブジェクトは除く)の状態の復旧を試みます。復旧したディスクまたはボリュームオブジェクト内のデータは整合性が失われている可能性があるため、復旧後、必要に応じてバックアップデータからのリストアまたはfsck コマンドによるチェックなどを行うことにより、整合性を修復してください。スーパユーザ権限を持つユーザだけがsdxfix コマンドを実行することができます。

 

■基本オプション

以下の基本オプションのうち、いずれかを指定します。

 

-C
Class
自ノードにおいて、閉塞状態の class を、閉塞していない状態に復旧します。

class 内に、正常にアクセス可能な構成データベースが存在し、かつ、class が以下のいずれかの条件を満たす場合、class の状態を復旧します。

復旧後、class 内のオブジェクトの状態は、クラス閉塞前と同じ状態になります。ただし、classがローカルクラスの場合、クラス閉塞前にSTOP状態だったボリュームは、復旧後はACTIVE状態になります。また、classが共用クラスの場合、クラス閉塞前にACTIVE状態だったボリュームは、復旧後はSTOP状態になります。
-D
Disk
I/Oエラーが発生した状態のディスクdiskを、I/Oエラーが発生していない状態に復旧します。

disk の領域をすべてリードし、成功すればdiskのI/Oエラー状態をクリアします。

disk が属している最上位グループにボリュームが存在する場合、およびdiskにシングルボリュームが存在する場合、ボリュームはすべてのノードで停止中(STOPまたはINVALID)でなければなりません(-e online指定時を除く)。

disk がスイッチグループに接続されている場合は復旧できません。スイッチグループに接続されているディスクのI/Oエラー状態をクリアするには、sdxswap -Oコマンドを使用してディスクを交換可能な状態にしてください。その後、sdxswap -Iコマンドを使用して、ディスクを使用可能な状態に戻してください。
-V
Volume
diskvolumeとの組合せまたはgroupvolumeとの組合せで指定されたデータ不当(INVALID)状態または、動作不可(NOUSE)状態のスライスを停止中(STOP)の状態に復旧することによって、volume で指定されたデータ不当(INVALID)状態のボリュームを停止中(STOP)の状態に復旧します。

volumeはすべてのノードで停止中(STOPまたはINVALID)でなければなりません。diskvolume との組合せまたはgroup volume との組合せで指定されたスライスの状態は、データ不当(INVALID) または動作不可(NOUSE)状態でなければなりません。

diskvolumeとの組合せまたはgroupvolumeとの組合せで指定されたスライスの先頭から終りまでをすべてリードして、成功すればスライスの状態をSTOPに変更し、停止中(STOP)のスライスはデータ不当(INVALID)状態に変更されます。

 

■サブオプション

以下のサブオプションが指定できます。

-c class
classには、復旧対象となるオブジェクトが属しているクラスのクラス名を指定します。

 

-d disk (-D指定時)
diskには、復旧対象となるディスクのディスク名を指定します。

 

-d disk (-V指定時)
volume がミラーボリュームの場合、disk には、volume が属しているミラーグループに接続されているディスクのうち、INVALID 状態から STOP 状態に復旧するミラースライスが存在しているディスクのディスク名を指定します。

volume がシングルボリュームの場合、disk には、volume が属しているシングルディスクのディスク名を指定します。

volume がスイッチボリュームの場合、disk には、volume が属しているスイッチグループに接続されている運用ディスクのディスク名を指定します。disk に待機ディスクのディスク名を指定することはできません。

 

-e online (-D指定時)
diskが属している最上位グループまたはdiskで指定されたシングルディスクに起動中(ACTIVE)のボリュームが存在する場合でも、復旧を行います。

 

-g group (-V指定時)
volumeがミラーボリュームの場合、groupには、volumeが属しているミラーグループに接続されている下位グループのうち、INVALID状態からSTOP状態に復旧するミラースライスが存在している下位グループのグループ名を指定します。

volumeがストライプボリュームの場合、groupには、volumeが属している最上位ストライプグループのグループ名を指定します。

volumeが最上位コンカチネーショングループに属している場合、groupには、最上位コンカチネーショングループのグループ名を指定します。

 

-v volume (-V指定時)
volumeには、復旧対象となるボリュームのボリューム名を指定します。

 

■戻り値

正常終了した場合には0を返し、そうでない場合には0以外の値を返します。


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