PRIMECLUSTER Global Disk Services 説明書 4.1 (Solaris(TM) オペレーティングシステム版) |
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第5章 操作 | > 5.2 設定 |
システムディスク設定では、システムディスクのミラーリングを行います。
以下の条件に該当する場合には、システムディスクをミラーリングすることができません。
ディスクの構成を変更したうえで、システムディスク設定を行ってください。
ディスクに未使用(サイズが0)のスライス番号が存在しない場合
十分なサイズの空き領域、またはスワップ域がシステムディスクに存在しない場合
32ビットのSolaris(TM)オペレーティングシステムにおいて、2GB以上のスワップデバイスがシステムディスクに存在する場合
空き領域(またはスワップ域)として必要なサイズは、「ディスクサイズ」を参照してください。
システムディスク設定でミラーリングされるディスク
GDS運用管理ビューのシステムディスク設定では、/、/var、/usr またはスワップ域が存在するディスクをシステムディスクと認識しています。
システムディスクと認識されたディスクは、自動的にミラー元ディスクとなります。/、/var、/usr スワップ域のうちスワップ域のみが存在するディスクはミラーリングの対象外にすることもできますが、/、/var、/usr が存在するディスクはミラーリングの対象外にはできません。
また、システムディスクと認識されなかった物理ディスクは、システムディスク設定でミラーリングすることができません。
システムディスクのミラーリングを安全に行うためには...
システムディスクのミラーリングを安全に行うため、システムディスク設定処理は、動作中のアプリケーションプログラムを停止させてから行ってください。
ミラーリング処理中に、アプリケーションプログラムのレスポンスが著しく劣化する可能性があります。また、システムディスク設定完了後は、速やかにシステムを再起動してください。
システムディスクをミラーリングするための手順を説明します。
メイン画面の[設定]:[システムディスク設定]を選択します。
ミラー元ディスクの確認
[物理ディスク名]フィールドには、ミラー元となるシステムディスクがチェックマーク付きで表示されます。
/etc/vfstabにマウント情報が記述されているディスクについては、[マウントポイント]フィールドに、マウントポイントが表示されます。
[物理ディスク名]フィールドでチェックマークが付いているミラー元ディスクは、キープディスクとしてルートクラスに登録され、ミラーリングされます。
ミラーリングしたくないシステムディスクのチェックをはずしてください。
[マウントポイント]に、/、/usr、/var、swapのうちswapのみが表示されているシステムディスクのチェックははずすことができます。
[マウントポイント]に/、/var、/usrが表示されているシステムディスクのチェックは、はずすことはできません。
ミラー設定を行わない場合は、<中止>ボタンをクリックしてください。
ミラー設定を行う場合は、<次へ>ボタンをクリックしてください。
ルートクラスの作成
ルートクラスのクラス名を入力します。
クラス名の入力
クラス名はデバイスのパス名に使用されます。
/dev/sfdsk/クラス名/[r]dsk/ボリューム名
ボリュームが作成された場合、クラス名の変更はできませんので、クラス名の入力は慎重に行ってください。
クラスタシステムでシステムディスク設定を行う場合の注意
クラスタシステムでシステムディスク設定を行う場合、ルートクラスのクラス名は、各ノードで異なる名前を設定する必要があります。
クラス名の命名規約については、「オブジェクト名」を参照してください。
処理を続行する場合は、<次へ>ボタンをクリックしてください。
グループの作成
ミラー先ディスクを選択し、グループを作成します。
ミラー元となるシステムディスクが複数存在する場合、グループの作成は、ミラー元ディスクごとに行います。
グループ名、サイズ、マウントポイントが表示されます。
「グループ名」には、自動で生成したグループ名が初期値として表示されます。
初期値を変更する必要があれば、「グループ名」を変更します。
[グループ構成ディスク]フィールドには、ミラー元ディスクとして選択したディスクが表示されます。
ミラー元ディスクは、[グループ構成ディスク]フィールドから削除することはできません。
[物理ディスク一覧]フィールドからミラー先となるディスクを選択し、<追加>ボタンをクリックすると、[グループ構成ディスク]フィールドに追加されます。
物理ディスクの選択は、複数同時選択が可能です。
ミラー先ディスクは、1本以上追加する必要があります。
ディスク名を変更する場合は、[グループ構成ディスク]フィールドの「ディスク名」フィールドをダブルクリックして、直接変更します。
追加が完了したら、<次へ>ボタンをクリックし、次のグループを作成します。
すべてのグループの作成が完了したら、次のスペアディスク登録処理に移ります。
グループ構成ディスクに登録できる物理ディスク
GDS運用管理のシステムディスク設定では、ミラー元ディスクよりサイズが小さい物理ディスクは、グループ構成ディスクに追加することができません。ミラー元ディスクより大きいサイズの物理ディスクを追加してください。
スペアディスクの登録
スペアディスクの登録を行う場合は、[物理ディスク一覧]フィールドからスペアディスクに設定するディスクを選択し、<追加>ボタンをクリックします。登録が終了したら、<次へ>ボタンをクリックします。
スペアディスクを登録しない場合は、何も設定せず、<次へ>ボタンをクリックしてください。
スペアディスクのサイズ
スペアディスクの容量が、ミラーグループ内のボリュームをコピーするのに不十分な場合、スペアディスクは自動接続されません。クラス内で容量が最大のディスクをスペアディスクとして定義することを推奨します。
システムディスク構成の確認
システムディスク構成の確認を行います。
[物理ディスク名]フィールドには、ミラー元となるディスク、[ミラーディスク]フィールドには、ミラー先となるディスクが表示されます。
物理ディスク上のスライスのマウント情報が、/etc/vfstabに設定されている場合は、[マウントポイント]フィールドに、マウントポイントが表示されます。
処理を続行する場合は、<作成>ボタンをクリックします。
システムディスク設定で自動生成されるボリューム名
システムディスク設定で、自動で生成されるボリューム名の命名規約は以下の通りです。
/etc/vfstabにマウント情報が記述されている場合は、マウントポイント+"Volume"(例:usrVolume)となります。ただし、ルートパーティションは、rootVolumeとなります。
/etc/vfstabにマウント情報が記述されていない場合は、"Volume"+番号(例:Volume0001)となります。
システムディスク構成の完了
システムディスク構成が完了したことを確認し、<確認>ボタンをクリックします。
システムディスク構成完了後は、速やかにシステムの再起動を行ってください。
システムディスクのミラーリングが有効になるのは…
システムディスクのミラーリングは、システムを再起動することにより有効となります。
システムディスク設定での「高速等価性回復機構」
システムディスク設定で作成されるボリュームは、「高速等価性回復機構−あり」の属性が設定されます。
「高速等価性回復機構−なし」の属性に変更する場合は、メイン画面でボリュームを選択し、[操作]:[属性変更]で属性の変更を行ってください。
システムディスク内のGFSパーティション
システムディスク設定を行うと、システムディスク内のファイルシステムのデバイス特殊ファイル名が変わります。このため、システムディスク内にGFSローカルファイルシステムで使用しているパーティションが含まれている場合、システムディスク設定が完了した後、システムを再起動する前に、当該パーティションに対して以下の設定変更を行う必要があります。
パーティション情報の設定変更
設定変更方法については、「PRIMECLUSTER Global File Services説明書」またはsfxadm(1M)コマンドのマニュアルページを参照してください。
/etc/vfstabファイルの修正
デバイス特殊ファイル名を、物理スライスの特殊ファイル名から論理ボリュームの特殊ファイル名に変更します。
なお、GFSローカルファイルシステムを /, /usr, /var, /optとして使用することはできません。また、システムディスク内のパーティションをGFS共用ファイルシステムで使用することはできません。詳細については、「PRIMECLUSTER Global File Services説明書」を参照してください。
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