Systemwalker Service Quality Coordinator ユーザーズガイド Web利用状況管理編 - Microsoft(R) Windows(R) 2000/Microsoft(R) Windows Server(TM) 2003/Solaris(TM) オペレーティングシステム/Linux -
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第1部 概要> 第1章 概要> 1.1 各機能概要

1.1.1 利用状況分析機能の概要

Webサイト利用状況分析機は、WebサーバとProxyサーバを構築しているシステムの利用状況を分析するための機能です。

WebサーバとProxyサーバには、ユーザからのアクセス情報がログファイルに蓄積されています。本機能では、そのログファイルの内容をURL、利用者(ユーザ名、IPアドレス、ホスト名、Cookieに設定したID)、時刻などといった観点で、ユーザのアクセスの傾向を抽出することができるので、インターネット/イントラネット上に構築したサービスに対する意思決定を迅速に行うことができます。

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例えば、インターネットを利用して採用情報のページを広報しているような場合に、Webサイト利用状況分析機能を使用すれば、どの学校の生徒がリクルートページを参照しているかを簡単に知ることができます。

また、ネットワークの負荷を下げるためにProxyサーバを設置しているような場合、キャッシュヒット率、トラフィック量などを分析することによって、Proxyサーバの設定が有効かどうか、簡単に分析を行うことができます。


利用状況分析機能は、以下の分析機能を提供します。

Webサイト利用状況分析機能では、WebサーバとProxyサーバの利用状況についてデータを編集し、Webブラウザ上(Webページ)に表とグラフで表示するので、Webサーバとネットワークで接続されたWebブラウザであればどこからでも利用できます。

データの種類や期間は、Webページ上のボタンなどで簡単に変更できるので、様々な視点からの分析をすることができます。また、ドリルダウン機能も用意しているので、特定のURLや、特定のクライアントに絞り込んだ分析をすることもできます。

Webサイト利用状況分析機能の利用方法としては、大きく以下の2つがあります。

  1. 分析種類に応じて分析画面を切り替えて結果を表示する
  2. 定常レポート機能により、日報や月報などの定型的な分析結果をレポートとして出力する。

例えば、本製品を使用することにより、以下のような分析を行うことができます。

■Webサーバの場合



分析種類

使用する分析データ種別

サーバの使用状況の全体を総括して見たい場合

分析した結果のサマリを見ます。サマリには、以下の状況が表示されます。

  • セッション回数(総数)
  • リクエスト回数(総数)
  • トラフィック量(総量)
  • キャッシュヒット回数(総数)
  • エラー回数(総数)

構築したWebサービスの人気度を知りたい場合

セッション状況を見ます。セッション状況では、サイトに訪れた人数を把握することができます。同一人物からのアクセスは複数回ページを参照した場合でも1人としてカウントされています。

構築したWebサービスのどのページに人気があるかを知りたい場合

リクエスト状況を見ます。リクエスト状況では、どのページに対する関心が強く、どのようなユーザが関心を持っているかを把握することができます。

構築したWebサービスのページをどの順序でアクセスしているかを知りたい場合

ページ遷移状況を見ます。ページ遷移状況では、Webサービスのページをどの順序でアクセスしているかを把握することができます。

サーバへの不当なアクセス、サイトのリンク切れがないか知りたい場合

エラー状況を見ます。サーバが検出するエラーには、許可が与えられていない人のアクセス、サイト内のリンクを参照した際にリンク先が存在しない場合などが含まれます。それらのエラーが発生していないか調べることによって、不当なアクセスがないか、リンク切れがないかを把握することができます。発生したエラーの内容は、エラー状況の分析画面に表示されます。

■Proxyサーバの場合

分析種類

使用する分析データ種別

サーバの使用状況の全体を総括して見たい場合

分析した結果のサマリを見ます。サマリには、以下の状況が表示されます。

  • セッション回数(総数)
  • リクエスト回数(総数)
  • トラフィック量(総量)
  • キャッシュヒット回数(総数)
  • エラー回数(総数)

設定したセッション数の妥当性を知りたい場合

セッション状況を見ます。Proxy内のユーザが一時期にどのくらい外に対してアクセスしているかを把握することができます。

キャッシュ対象のURLの妥当性を知りたい場合

リクエスト状況を見ます。Proxy内から外に対してどのようなページへのアクセスが多いか、誰が多くアクセスしているかを把握することができます。

キャッシュ量の妥当性を知りたい場合

トラフィック状況を見ます。Proxy内から外へのアクセスに対してどのくらいのデータを受信しているかが分かります。この結果からサーバのキャッシュ容量が少ない場合は改善する必要があることが分かります。

キャッシング効果を知りたい場合

キャッシュ状況を見ます。サーバに設定しているキャッシュ定義がどのくらい有効に働いているかを把握することができます。ProxyサーバのキャッシュにProxy内から外へのアクセス、Proxy外からのアクセスに対し、Proxyサーバが保有しているキャッシュ情報にどのくらいヒットしているかが分かります。


また、上記の分析を以下の観点に絞って分析することにより、より詳細な分析を行うことができます。

分析観点種別

内容

クライアントホスト名

クライアントのIPアドレスをDNS変換した、ホスト名をキーに分析します。DNS変換できないIPアドレスについては、IPアドレスで表示されます。

ここでいうクライアントとは、

  • Webサーバの分析ではWebサービスにアクセスしているユーザのことをいいます。
  • Proxyサーバの分析ではProxy内から外へアクセスしているユーザのことをいいます。ただし、リバース運用されているProxyサーバの場合は、Webサーバの場合と同意です。

クライアントIPアドレス

クライアントのIPアドレスをキーに分析します。

認証ユーザ名

Webサーバ、Proxyサーバで認証を行っている場合には、その認証のユーザ名をキーに分析します。

ユーザエージェント

Webサーバ、Proxyサーバにアクセスしているユーザが使用しているブラウザをキーに分析します。

リンク元ホスト名

どこのリンクをたどって構築しているWebサービスに来たかを、リンク元のホスト名をキーに分析します。

リンク元IPアドレス

どこのリンクをたどって構築しているWebサービスに来たかを、リンク元のIPアドレスをキーに分析します。

リモートホスト名

Proxyサーバにおいて、Proxy内からアクセスしたページのホスト名をキーに分析します。また、リバース運用されているProxyサーバの場合は、外からどのWebサーバに対する要求があったかを、ホスト名をキーに分析します。

リモートIPアドレス

Proxyサーバにおいて、Proxy内からアクセスしたページのIPアドレスをキーに分析します。また、リバース運用されているProxyサーバの場合は、外からどのWebサーバに対する要求があったかを、IPアドレスをキーに分析します。

URL

クライアントからアクセスされたURL名をキーに分析します。

EntryURL

クライアントからアクセスされたURLの入口点となるURLをキーに分析します。

ExitURL

クライアントからアクセスされたURLの出口点となるURLをキーに分析します。

リンク元URL

どこのリンクをたどって構築しているWebサービスに来たかを、リンク元のURLをキーに分析します。

URL拡張子

どの拡張子が多く参照されているかを、拡張子をキーに分析します。

アクセスID

Cookieに設定したIDをキーに分析します。WebサーバでCGIにより認証を行っている場合、CookieにIDを設定することで、ユーザを特定した分析を行うことができます。

サブネット

クライアントIPアドレスをグループ化したサブネットをキーに分析します。

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分析データ種別、分析観点種別の指定方法については、「11.2 分析画面」を参照してください。

利用状況分析機能では、収集・蓄積した情報をCSVファイルの形式で出力することができます。この情報を「Symfoware e-Business Intelligence Suite」などのOLAP・マイニングツールの入力とすることにより、基幹システム上のデータとの統合的な分析など、より高度な情報活用が可能となり、Webサイトをビジネスでより活用することができます。

また、分析結果は、印刷して参照することもできます。


下へ1.1.1.1 サポートするログ形式
下へ1.1.1.2 機能構成

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