SSF/Backup Facility 導入手引書
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第3章 導入作業の準備

3.1 ETERNUS3000/6000,GR series環境構築

運用するために必要となる領域を、ETERNUS3000/6000,GR seriesに構築します。

 

3.1.1 ETERNUS3000/6000,GR seriesの構成 

用途ごとに論理ユニットの領域を構成します。これらの領域の構成は、以下の条件で異なります。

接続形態ごとに内部領域構成のイメージと、各領域の概要を説明します。

 

■管理ファイル領域を配置したETERNUS3000/6000,GR series

 

■管理ファイル領域を配置しないETERNUS3000/6000,GR series

 

各領域は、以下の用途に使用します。

名称

説明

業務ボリューム

業務サーバで使用するボリュームです。

SP論理ユニット

SSF/Backup Facilityが使用する論理ユニット全体を示します。
SP論理ユニットに業務サーバからアクセスすることはできません。

SP管理ファイル

SSF/Backup Facilityに搭載されるソフトウェアの制御情報を格納します。
SP管理ファイルを使用するソフトウェアには、Softek AdvancedCopy Manager、SPアシスタントなどがあります。

磁気テープライブラリシステム制御ソフトウェアの管理ファイルについてはクラスタ構成の場合のみ。

アクセスパス用の論理ユニット

ダイレクトバックアップが、ETERNUS3000/6000,GR seriesにアクセスするための経路として使用します。ファイルの作成等は行わないので、最小サイズの論理ユニットを割り当ててください。
SP管理ファイルを配置する ETERNUS3000/6000,GR seriesには、本論理ユニットを割り当てる必要はありません。

ダイレクトバックアップ用論理ユニット

 

1)

バックアップ管理ファイル

ダイレクトバックアップの制御情報を格納します。

2)

論理ユニットプール

ダイレクトバックアップのバックアップデータの格納先として使用します。

ネットワーク型バックアップ用論理ユニット

 

1)

バックアップ管理ファイル

ネットワーク型バックアップの制御情報を格納します。(クラスタ構成の場合)

2)

バックアッププール

ネットワーク型バックアップのバックアップデータの格納先として使用します。

 

SP論理ユニットの構成

SP論理ユニットの構成を下表に示します。

 

[LUN/スライスの用途(シングル構成の場合)]

LUN

スライス

使用する製品

用途

分類

0

0

ダイレクトバックアップ

プライマリ制御ファイル

2

1

ダイレクトバックアップ

ログ

2

2

使用不可(※1)

-

3-7

予約領域(※2)

-

1

0

ダイレクトバックアップ

セカンダリ制御ファイル

2

1

ダイレクトバックアップ

保守用データ領域

2

2

使用不可(※1)

-

3-7

予約領域(※2)

-

2

0

予約領域(※2)

-

1

Softek AdvancedCopy Manager

DBファイルシステム

1

2

使用不可(※1)

-

3

Softek AdvancedCopy Manager

RDBディクショナリ

1

4

Softek AdvancedCopy Manager

RDBログファイル

1

5

Softek AdvancedCopy Manager

リポジトリデータ格納DBスペース

1

6

SPアシスタント

管理ファイル

1

ログファイル

1

7

Softek Storage Cruiser

共有データ

3

3

0〜1

予約領域(※2)

-

2

使用不可(※1)

-

3〜7

予約領域(※2)

-

4

0〜1

予約領域(※2)

-

2

使用不可(※1)

-

3〜7

予約領域(※2)

-

 

[LUN/スライスの用途(クラスタ構成の場合)]

LUN

スライス

使用する製品

用途

分類

0

0

ダイレクトバックアップ

プライマリ制御ファイル

2

1

ダイレクトバックアップ

ログ

2

1

2

ダイレクトバックアップ

セカンダリ制御ファイル

2

3

ダイレクトバックアップ

保守用データ領域

2

2

4

Softek AdvancedCopy Manager

DBファイルシステム

1

5

Softek AdvancedCopy Manager

共有データ

1

6

Softek AdvancedCopy Manager

RDBディクショナリ

1

7

Softek AdvancedCopy Manager

RDBログファイル

1

8

Softek AdvancedCopy Manager

リポジトリデータ格納DBスペース

1

9

SPアシスタント

共有データ

1

10

LMF Lite

共有データ

1

11

Softek Storage Cruiser

共有データ

3

12

Systemwalker Operation Manager

共有データ

3

13

Legato NetWorker
または
Softek Backup TSM Edition

共有データ

3

3

0

プライマリノード 保守用データ領域

1

4

0

セカンダリノード 保守用データ領域

1

 

分類

SP論理ユニット名称

1

SPシリーズ管理ファイル

2

ダイレクトバックアップ用論理ユニット バックアップ管理ファイル

3

オプション製品用論理ユニット

-

SP論理ユニットとしては使用できません

  • ※1 : スライス2は、Solaris OSではディスク全体が見えるスライスとしてシステムで予約されていますので、データ格納領域としては使用できません。
  • ※2 : 予約領域は、今後の機能拡張のために用意してある領域です。容量はすべて0に設定してください。

  • クラスタ構成の場合、SP管理領域はPRIMECLUSTERの引継ぎボリュームを使用します。また、各保守用データ領域はそれぞれのノード毎で利用するため、PRIMECLUSTERの引継ぎボリュームとして登録しないで下さい。

  • 上記の表と異なるLUN(論理ユニット番号)の論理ユニットに領域を配置することも可能です。この場合は、設定作業の途中で論理ユニットを誤らないように注意してください。
    新規に導入したETERNUS3000/6000,GR seriesにSP論理ユニットの領域を配置する場合など、支障がない限りLUN0〜LUN4を割り当ててください。

 

■SP論理ユニット容量の算出

ETERNUS3000/6000,GR seriesの環境構築では、スライスごとに算出した容量を元に、LUNごとに容量を算出してETERNUS3000/6000,GR seriesの構成定義をする必要があります。そのため、それぞれの容量は、事前の運用設計で決定しておく必要があります。

  • それぞれの容量の算出方法は、『SSF/Backup Facility運用手引書』の「第2章 管理ファイルの容量見積もり」を参照してください。また、『SSF/Backup Facility運用手引書』の「付録B スペース容量見積もりワークシート」をご活用ください。

 

3.1.2 ETERNUS3000/6000,GR seriesの環境構築作業

ETERNUS3000/6000,GR seriesの環境構築作業は、ETERNUS3000/6000,GR seriesの構成定義を、ETERNUSmgrを使用して行います。事前に設計を行った構成で、ETERNUS3000/6000,GR seriesの定義を行ってください。

ETERNUS3000/6000,GR seriesディスクのSPシリーズへの見せ方については、以下のことにしたがって設定を行ってください。

ETERNUSmgrを使用して、以下のLUNをSPシリーズから認識可能にしてください。

  • ETERNUS3000/6000,GR seriesの構成定義の設計は、『SSF/Backup Facility運用手引書』の「第2章 管理ファイルの容量見積もり」を参考にしてください。
  • ETERNUSmgrの使用方法は『ETERNUSmgr ユーザガイド』を参照してください。

導入済みのETERNUS3000/6000,GR seriesと新規導入のSPシリーズを組み合わせる場合、導入済みのETERNUS3000/6000,GR series上に領域を確保する方法には以下の2つがあります。

  • 新規ディスクを増設し、SPシリーズ用の領域に割り当てる。
  • 使用中領域を開放し、SPシリーズ用の領域に割り当てる。

 


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