PRIMECLUSTER Global File Services 説明書 4.1 (Solaris(TM) オペレーティング環境版)
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付録F リファレンスマニュアル> F.2 GFS 共用ファイルシステム専用管理コマンド

F.2.19 sfcproxyop(1M) 高速バックアップ・リストアの運用操作

◆形式

sfcproxyop backup [-s] rel_name

sfcproxyop part rel_name

sfcproxyop rejoin [-s] rel_name

sfcproxyop mount rel_name mount_point

sfcproxyop umount rel_name mount_point

◆機能説明

 sfcproxyop は、高速バックアップ・リストアのための運用操作を行います。sfcproxyop の実行以前に、sfcproxyjoin によりバックアップ元とバックアップ先の関連付けの設定が行われている必要があります。

 sfcproxyop には以下のサブコマンドがあります。

 以下に各サブコマンドの機能について説明します。

[backup] - OPC 運用におけるバックアップ

 OPC 運用において、関連付け rel_name により指定したバックアップ元からバックアップ先へのコピーを行い、ファイルシステムの瞬時バックアップを行います。sfcproxyop 実行時には、以下を満たしている必要があります。

 コピー操作は論理的に瞬時に行われますが、コピー処理発行の間、バックアップ元のファイルシステム更新操作が一時的にロックされます。

 sfcproxyop はデフォルトでは実際のコピー処理を待たずに復帰します。-s オプションを指定すると実際のコピー処理が完了後、コマンドが復帰します。ただしこの場合も、ファイルシステムがロックされるのはコピー処理発行時のみとなります。

[part] - EC 運用における切離しによるスナップショットの作成

 EC 運用において、関連付け rel_name により指定したバックアップ元からバックアップ先の瞬時切離しを行い、バックアップ先にファイルシステムのスナップショットを作成します。sfcproxyop 実行時には、以下を満たしている必要があります。

 切離し操作は論理的に瞬時に行われますが、切離し処理発行の間、バックアップ元のファイルシステム更新操作が一時的にロックされます。

 sfcproxyop が復帰した後はバックアップ元との等価状態は解除され、バックアップ先のファイルシステムおよびそれを構成するパーティションが使用できるようになります。バックアップ先を使用後、再び等価状態に戻すには rejoin サブコマンドを使用します。

[rejoin] - EC 運用におけるバックアップ先の再組込み

 EC 運用において、関連付け rel_name により指定したバックアップ元からバックアップ先へコピーを行い、再び等価状態とします。sfcproxyop 実行時には、以下を満たしている必要があります。

 -s オプションを指定しない場合、sfcproxyop は実際のコピー処理の完了を待たずに復帰します。再組込み操作の間もファイルシステム更新操作がロックされることはありません。

 sfcproxyop が復帰した後、バックアップ先はバックアップ元に組み込まれた状態となります。バックアップ先のファイルシステムおよびそれを構成するパーティションは、sfcproxyop part による切離し操作を行うか、sfcproxybreak により関連付けを解除するまで使用できなくなります。

[mount] - バックアップ先のマウント

 backup サブコマンドまたは part サブコマンドにより作成された GFS 共用ファイルシステムのバックアップ先を、指定したパス名の位置 mount_point にマウントします。

 EC 運用の場合、バックアップ先は part サブコマンドにより切り離された状態である必要があります。

 作成されたバックアップ先の GFS 共用ファイルシステムをマウントする場合は、必ずこの mount サブコマンドを使用してください。

 通常の GFS 共用ファイルシステムとは以下の点が異なりますので使用には注意が必要です。

[umount] - バックアップ先のアンマウント

 mount_point にマウントされたバックアップ先の GFS 共用ファイルシステムをアンマウントします。

◆オプション

 以下のオプションが指定できます。

-s

 同期指定。実際のコピー処理の完了を待ちます。

◆オペランド

 以下のオペランドが指定できます。

rel_name

 操作対象の関連付けを関連付け名 rel_name により指定します。

◆使用例

(例1)

 EC 運用において、関連付け名 backup1_for_volume0001 の関連付けで指定されるバックアップ元からバックアップ先を切り離す場合、以下のコマンドを実行します。


# sfcproxyop part backup1_for_volume0001


(例2)

 EC 運用において、関連付け名 backup1_for_volume0001 の関連付けで指定されるバックアップ先を再度組み込み、等価状態とするには以下のコマンドを実行します。


# sfcproxyop rejoin backup1_for_volume0001


(例3)

 OPC 運用において、関連付け名 backup1_for_volume0002 の関連付けで指定されるバックアップ元からバックアップ先への瞬時バックアップを行う場合、以下のコマンドを実行します。


# sfcproxyop backup backup1_for_volume0002


(例4)

 関連付け名 backup1_for_volume0001 の関連付けで指定されるバックアップ先をマウントポイント /mnt にマウントするには以下のコマンドを実行します。


# sfcproxyop mount backup1_for_volume0001 /mnt


(例5)

 /mnt にマウントされている、関連付け名 backup1_for_volume0001 の関連付けで指定されるバックアップ先をアンマウントするには以下のコマンドを実行します。


# sfcproxyop umount backup1_for_volume0001 /mnt


◆終了ステータス

以下の終了ステータスが返されます。

0   正常終了。
>0   異常が発生しました。

◆関連項目

sfcproxybreak(1M), sfcproxyinfo(1M), sfcproxyjoin(1M), sfcproxyrestore(1M).

“PRIMECLUSTER Global Disk Services 説明書”の sdxproxy(1M).

◆注意事項


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