PRIMECLUSTER Global File Services 説明書 4.1 (Solaris(TM) オペレーティング環境版)
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付録B リファレンスマニュアル> B.1 ファイルシステム管理コマンド

B.1.7 mount_sfxfs(1M) GFSローカルファイルシステムのマウント

◆形式

mount -F sfxfs [ generic_options ] [ -o specific_options ] special mount_point

mount -F sfxfs [ generic_options ] [ -o specific_options ] { special | mount_point }

◆機能説明

 mount は指定したパス名の位置 mount_point に GFS ローカルファイルシステムをマウントします。

 special または mount_point のどちらかだけを指定した場合は、指定していない引数を /etc/vfstab から検索します。

 GFS ローカルファイルシステムは、マルチパーティショ機能により複数のパーティションでファイルシステムが構成されているため、マウント時の special には代表パーティションの特殊ファイル名を指定します。

 generic_options は汎用 mount コマンドでサポートしているオプションです。

 mount(1M) のオプションを参照してください。

◆オプション

 以下のオプションが指定できます。

-a [ mount_points... ]

 すべてのファイルシステムをマウントします。マウントポイントを指定しない場合は、/etc/vfstab で "mount at boot" フィールドが "yes" のファイルシステムをマウントします。

-p

 マウントしているファイルシステムのリストを /etc/vfstab 形式で表示します。

-v

 冗長形式で表示します。

-V

 コマンド行を表示しますが、実行はしません。

-m

 /etc/mnttab エントリを作成しないでマウントします。

-r

 ファイルシステムを読み取り専用でマウントします。

-O

 マウント済みのマウントポイントに重複してマウントします。

-o

 GFS ローカルファイルシステム固有のオプションを指定します。無効なオプションが指定された場合には警告メッセージを出力し、無効なオプションは無視します。ファイルシステム固有オプションを複数個指定する場合、順序は問いませんが、コンマによって区切らなければなりません。以下のサブオプションを使用することができます。
noatime
 ファイルのアクセス時刻を更新しません。
closesync
 ファイルの最終クローズ時にそのファイルに対する未更新データをすべて反映します。
noforcedirectio | forcedirectio
 ファイルシステムを強制ダイレクト I/O 指定 (forcedirectio) または強制ダイレクト I/O 指定しない (noforcedirectio) でマウントします。forcedirectio が指定された場合、ファイルシステムへのアクセスが強制的にダイレクト I/O で試みられます。アクセス要求がダイレクト I/O の必要条件を満足してない場合には、通常のアクセスで実施されます。ダイレクト I/O とは、ファイルシステムがカーネル空間に用意したデータ転送用バッファを介さず、直接、ユーザ空間とディスクとの間のデータ転送を行います。省略時は noforcedirectio で通常アクセスとなります。
nolargefiles | largefiles
 ファイルシステムを 2 ギガバイト以上の大規模ファイルのサポート指定 (largefiles) または未サポート指定 (nolargefiles) でマウントします。大規模ファイルが存在するファイルシステムでは、nolargefiles 指定によるマウントはできません。省略時は largefiles で大規模ファイルをサポートします。
quota
 quota(クォータ)機能を有効化します。
m
 /etc/mnttab エントリを作成せずに、そのファイルシステムをマウントします。
rw | ro
 読み書き可能 (rw) または読み込み専用 (ro) でマウントします。
 省略時は rw です。
nosuid
 ファイルシステムは setuid 実行許可をもってマウントされますが、nosuid を指定すると setuid 実行を禁止してマウントされます。
remount
 読み込み専用でマウントしたファイルシステムを読み書き可能でマウントし直します。ファイルシステムが現在マウントされていなかったり、読み書き可能でマウントされていたりする場合には失敗します。
intr | nointr
 ロックされたファイルシステム上のファイル操作待ちになったプロセスを強制終了するキーボート割り込みを、このファイルシステムにおいて許可 (intr) または禁止 (nointr) します。省略時は intr です。
textent=<val>
 エクステント管理情報をメモリへキャッシュする量を指定します。当コマンドが正常復帰した場合、指定値×1KB のメモリを獲得します。
tdir=<val>
 ディレクトリ情報をメモリへキャッシュする量を指定します。当コマンドが正常復帰した場合、指定値×1KB のメモリを獲得します。
tinode=<val>
 ディスク上の i ノードをメモリへキャッシュする量を指定します。当コマンドが正常復帰した場合、指定値×4KB のメモリを獲得します。
tquota=<val>
 quota 情報をメモリへキャッシュする量を指定します。当コマンドが正常復帰した場合、指定値×1KB のメモリを獲得します。

◆使用例


# mount -F sfxfs /dev/sfdsk/gfs/dsk/vol0301 /mount_point

# mount -F sfxfs -o quota /dev/sfdsk/gfs/dsk/vol0301 /mount_point

# mount -F sfxfs -o quota,tdir=5120,tinode=4096 /dev/sfdsk/gfs/dsk/vol0301 /mount_point


◆関連項目

fsck_sfxfs(1M), sfxnewfs(1M).

mount(1M), mountall(1M), mount(2), mnttab(4), vfstab(4), attributes(5), largefile(5).

◆注意事項

textent, tdir, tinode, tquota で指定した値が最小値より小さい、または最大値より大きい場合には、カーネルメッセージ 0112 または 0113 のメッセージを表示します。この場合、最小値または最大値に修正後、マウント処理が行われ、/etc/mnttab には当該コマンドに指定された値が設定されます。自動的に値を修正しているため、継続して使用できますが、当該メッセージが表示された場合は、umount(1M) 後、指定値を見直して再度マウント処理を行ってください。

remount 指定で、かつ textent, tdir, tinode, tquota を指定した場合、textent, tdir, tinode, tquota に指定された値は無視されます。


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