PRIMECLUSTER Global File Services 説明書 4.1 (Solaris(TM) オペレーティング環境版)
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第3部 Global File Services 共用ファイルシステム> 第23章 ファイルシステムの運用> 23.4 quota(クォータ)機能

23.4.5 quota機能の使用上の留意点と注意事項

23.4.5.1 quota情報の整合処理

 quota機能用語説明を初めて有効化する場合には、全ユーザの使用ファイル数、使用ブロック数の整合をとる必要があります。整合処理のためにかかる時間は、ファイル数に比例します。この処理が完了しないと正確な quota 機能によるユーザの制限機能は開始できません。GFS では、sfcquotaon 後に MDS用語説明 が自動的に行います。

 quota 機能を有効化した後は、internal quotas ファイルのログ採取を行うため、システムダウンが発生した場合でも quota 情報の整合処理は必要ありません。

 しかし、quota 機能を無効化し、その後ファイルシステムに何らかの更新(ファイル作成、削除等)があった場合、ユーザが使用しているファイル数やブロック数が internal quotas ファイル上の値と不一致になります。このため、quota 機能を再度有効化した場合、整合処理のための時間を要します。

 この理由から、quota 機能を有効化した後は無効化しないことをお勧めします。

23.4.5.2 メッセージ

 quota 機能に関連するカーネル情報メッセージは、0142 から 0147 までのメッセージ番号です。カーネル情報メッセージの詳細については 本書の“付録E メッセージ一覧”を参照してください。

 なお、quota 関連のメッセージは、該当ユーザのターミナルに表示され、コンソールには表示されません。ただし、/var/adm/messages には格納されます。

23.4.5.3 quota機能におけるブロック数

 quota 機能でブロック数として計上しているのは、データ領域用語説明とディレクトリのブロック数です。ls(1), sfcdu(1M), du(1M) 等で表示したブロック数をユーザごとに合計した値以下になります。

23.4.5.4 その他

 quota 機能を使用するにあたって以下の注意事項もあります。

1. 各ユーザの UID は連番にすることを推奨します。連番になっていない場合、quota 情報が格納されない未使用領域が発生し、スペース効率が悪くなります。また、quota 情報のアクセス時にキャッシュにヒットせず、実 I/O を伴ってシステム性能を低下させてしまう場合があります。

2. 既に運用中の GFS 共用ファイルシステムに quota 機能を使用する場合には、Vデータ領域に空き領域が十分存在するか確認してください。

 詳細は、本書の“15.2.6 quota機能”を参照してください。

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