PRIMECLUSTER Global File Services 説明書 4.1 (Solaris(TM) オペレーティング環境版)
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第3部 Global File Services 共用ファイルシステム> 第15章 ファイルシステム設計> 15.2 システム設計

15.2.4 fsck_sfcfs(1M)用ワークディスク

 GFS 共用ファイルシステムのフルチェック fsck を実行する場合、fsck_sfcfs(1M) プロセスのメモリ空間ではフルチェック fsck を実行中の中間情報を管理できなくなるため、中間情報を管理するためのワークディスクが必要になる場合があります。後述の式で求められるサイズが 512 メガバイト以上のファイルシステムに対しては、ファイルシステムとして使用するディスク領域以外に、fsck 用ワークディスクを用意してください。

 fsck 用ワークディスクは、GFS 共用ファイルシステムのデータパーティション数およびファイルシステムサイズ(ギガバイト単位)から下記の式 (a) で求められる値以上のサイズを必要とします。

(a) 40MB + [データパーティション数] × 32MB + [ファイルシステムサイズ(ギガバイト単位)] × 65MB

 ただし、上記の式 (a) で求められる値が次の式 (b) で求められる値より大きい場合、fsck 用ワークディスクに必要なサイズは、式 (b) で求められる値となります。

(b) 5632MB + [メタパーティション数] × 1024MB

 例えば、メタパーティション数が 1 個のファイルシステムの場合、最大 6656 メガバイトの fsck 用ワークディスクを用意すればよいことになります。
 fsck 用ワークディスクとしては、ローカルディスク、共用ディスクのどちらでも使用できます。

 複数の GFS 共用ファイルシステムを使用する場合、ファイルシステムごとに上記の式でフルチェック fsck に必要なサイズを求めてください。複数のファイルシステムに対して同時にフルチェック fsck を実行する場合、それぞれのファイルシステムに対して求められたサイズ以上の fsck 用ワークディスクを用意し、複数のファイルシステムに対して別々のワークディスクを指定してフルチェック fsck を実行してください。複数のファイルシステムに対して 1 個ずつフルチェック fsck を実行する場合、求められたサイズの最大サイズ以上の fsck 用ワークディスクを用意し、複数のファイルシステムに対して同一のワークディスクを指定してフルチェック fsck を実行してください。例えば、4 ギガバイトの fsck 用ワークディスクを必要とするファイルシステムが 2 個存在する場合、2 個のファイルシステムに対して同時にフルチェック fsck を実行するためには 4 ギガバイトの fsck 用ワークディスクを 2 個用意すればよく、1 個ずつフルチェック fsck を実行するためには、4 ギガバイトの fsck 用ワークディスクを 1 個用意すればよいことになります。

 フルチェック fsck を実行すると、fsck 用ワークディスクに中間情報が書き込まれるため、fsck 用ワークディスクに格納されている既存のデータが破壊されます。fsck 用ワークディスクには、他の用途で使用していないパーティションを指定してください。

 フルチェック fsck の詳細については、本書の“23.2 ファイルシステムの整合性確認/修復”を参照してください。

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