Dynamic Reconfigurationユーザーズガイド I/Oデバイス編 |
目次
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PCIカードの冗長化を行うソフトウェアを使用しない環境でPCIカードを交換する場合、PCIカードを使用しているアプリケーションなどの上位製品(サービス)を停止する必要があります。
非冗長構成でのPCIカード交換手順を以下に示します。
以下の手順により、PCIカードの交換で影響を受けるシステムボードとインタフェースを特定します。
# /opt/FJSVhwr/sbin/drcstat -device | grep hme <Return> 00-ONBOARD "/pci@83,4000/network@1,1" 0 "hme" 01-PCI#3B "/pci@87,4000/SUNW,hme@2,1" 2 "hme" 01-ONBOARD "/pci@87,4000/network@1,1" 1 "hme" # /opt/FJSVhwr/sbin/drcstat -device sb01 <Return> 01-PCI#0B "/pci@84,4000/scsi@2" 2 "glm" 01-PCI#0B "/pci@84,4000/scsi@2,1" 3 "glm" 01-PCI#0B "/pci@84,4000/scsi@2/sd@1,0" 1 "sd" 01-PCI#0B "/pci@84,4000/scsi@2/sd@3,0" 20 "sd" 01-PCI#3B "/pci@87,4000/SUNW,hme@2,1" 2 "hme" 01-ONBOARD "/pci@87,4000/ebus@1/FJSV,scfc@14,200000" 1 "FJSVscf2" 01-ONBOARD "/pci@87,4000/ebus@1/FJSV,se@14,400000" 1 "se" 01-ONBOARD "/pci@87,4000/network@1,1" 1 "hme" |
上記の例の場合、該当インタフェースがhme2("/pci@87,4000/SUNW,hme@2,1" 2 "hme")になるため、システムボード#01 PCIスロット#3B に搭載されているPCIカードが交換対象のPCIカードとなります。
さらに2番目のコマンドの実行結果より、該当システムボードにはhme2以外にhme1とSCSIのデバイスが存在することが判断できます。
seドライバとscfドライバ(FJSVscfX)については、自動的に冗長構成になっているため、無視して構いません。
seドライバおよびscfドライバの詳細については、"Enhanced Support Facilityユーザーズガイド"を参照してください。
1.の手順で特定したインタフェースを使用している上位アプリケーションを停止します。
なお、前例のようにSCSIのデバイスが存在する場合、SCSIのデバイスが使用されている可能性があります。ファイル関連デバイスの停止方法は「第3章 ファイル関連デバイス」を参照してください。
1) 停止するインタフェースのIPアドレス(host名)の確認
ifconfig(1M)コマンド、/etc/hostname.interfaceファイル、/etc/inet/hostsファイルなどで、停止するインタフェースのIPアドレスまたはホスト名を確認します。
# ifconfig hme2 <Return>
hme2: flags=1000843<UP,BROADCAST,RUNNING,MULTICAST,IPv4> mtu 1500 index 2
inet 192.168.10.1 netmask ffffff00 broadcast 192.168.10.1
ether 0:0:e:25:0:d6
# grep 192.168.10.1 /etc/inet/hosts <Return>
192.168.10.1 kscl05
2) 上位アプリケーションの該当インタフェースの使用停止
netstat(1M)コマンドにより、該当インタフェースを使用して通信を行っているリモートホストを確認します。
# netstat | grep kscl105 <Return> (ホスト名がkscl05の場合)
kscl105.32790 kscl103.9798 24820 0 24820 0 ESTABLISHED
kscl105.telnet kscl103.56528 24820 0 24820 0 ESTABLISHED
kscl105.32945 kscl105.fjwv_s 32768 0 32768 0 ESTABLISHED
kscl105.fjwv_s kscl105.32945 32768 0 32768 0 ESTABLISHED
kscl105.33075 kscl105.32776 32768 0 32768 0 TIME_WAIT
kscl105.33076 kscl105.32776 32768 0 32768 0 TIME_WAIT
kscl105.33077 kscl105.32776 32768 0 32768 0 TIME_WAIT
kscl105.33078 kscl105.32776 32768 0 32768 0 TIME_WAIT
kscl105.telnet kscl101.1888 63949 3 24820 0 ESTABLISHED
kscl105.33079 kscl105.32776 32768 0 32768 0 TIME_WAIT
kscl105.33080 kscl105.32776 32768 0 32768 0 ESTABLISHED
kscl105.32776 kscl105.33080 32768 0 32768 0 ESTABLISHED
確認したリモートホストとの通信を停止させます。リモートホスト側から接続を行っている場合は、リモートホスト側からの通信を停止し、該当インタフェースへのアクセスを停止します。
3) 上位ドライバの非活性化
TCP/IPの該当インタフェースを非活性化します。
# ifconfig hme2 down <Return>
# ifconfig hme2 unplumb <Return>
非冗長構成で上位プロトコルにFNAまたはSNAを使用している場合、交換対象のインタフェースのみの交換はできず、システム全体のインタフェースを非活性化することになるためご注意ください。
また特定のインタフェースのみを交換するためには、SafeLINKまたはPRIMECLUSTER GLSのマルチパス機能によって冗長構成にする必要があります。
1)上位アプリケーションの停止
Netcompoアプリケーション会話サービスなど、FNAまたはSNAを使用している上位アプリケーションを停止します。
上位アプリケーションの停止方法は各製品のマニュアルを参照してください。
2)上位ドライバの非活性化
Netcompo FNA-BASEなどの上位ドライバを非活性化します。
上位ドライバの非活性化の方法は、各上位ドライバ製品のマニュアルを参照してください。
3)下位ドライバの非活性化
Netcompo FNA-LANなどの下位ドライバを非活性化します。
下位ドライバの非活性化の方法は、各下位ドライバ製品のマニュアルを参照してください。
# /opt/FJSVhwr/sbin/drc -disconnect sb01 -keep <Return> |
注意
ATMカード(GP7B8AT1)が複数のシステムボードに搭載されている場合、ATMカードが搭載されているシステムボードに対して以下の操作を行うことはできません。
本操作を行うと、ATMカードでの通信ができなくなる場合があります。
1) リブートによる構成変更でシステムボードを切り離す操作
# drc -connect sb01 -reset <Return>
<システムリブート>
2) システムボードのパーティション間を移動する操作
# drc -disconnect sb01 -next 1 -reset <Return>
<システムリブート>
# /opt/FJSVhwr/sbin/drcstat -board sb01 SB BN Status (Detail) PID Next_PID Board_Type CPU(MHz) -- -- --------------- --- -------- ---------- -------- 01 0 Unconfigured 00 00 10 300 |
切り離したシステムボードを取りはずし、1.の手順で特定したPCIカードを交換した後、システムボードを元の位置に実装します。本作業は当社技術員が行います。
# /opt/FJSVhwr/sbin/drc -connect sb01 <Return> |
# /opt/FJSVhwr/sbin/drcstat -board sb01 SB BN Status (Detail) PID Next_PID Board_Type CPU(MHz) -- -- --------------- --- -------- ---------- -------- 01 0 Configured 00 00 10 300 |
1) 上位ドライバの活性化
該当インタフェースに対してTCP/IPの活性化を行います。
# ifconfig hme2 plumb <Return>
# ifconfig hme2 hostname netmask netmask up <Return>
2) 上位アプリケーションの使用再開
該当インタフェースを使用している上位アプリケーションの使用を再開します。
以下の手順により上位製品の起動を行います。
1) 下位ドライバの活性化
Netcompo FNA-LANなどの下位ドライバを活性化します。
下位ドライバの活性化の方法は、各下位ドライバ製品のマニュアルを参照してください。
2) 上位ドライバの活性化
Netcompo FNA-BASEなどの上位ドライバを活性化します。
上位ドライバの活性化の方法は、各上位ドライバ製品のマニュアルを参照してください。
3) 上位アプリケーションの起動
Netcompo アプリケーション会話サービスなど、FNAまたはSNAを使用している上位アプリケーションを起動します。
上位アプリケーションの起動方法は各製品のマニュアルを参照してください。
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