Systemwalker Centric Manager 使用手引書 監視機能編 - UNIX共通 - - Microsoft(R) Windows NT(R)/ Microsoft(R) Windows(R) 2000/ Microsoft(R) Windows Server(TM) 2003 -
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目次
索引

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3.4.3.1 MIB監視の設定をする
MIB監視の設定は、トラフィックやノードの状態に関するMIBの値を、一定時間間隔または指定時刻に監視し、ノードの異常を検出する場合に設定します。しきい値条件を設定し、しきい値条件を満たしたときに、SNMPトラップを通知することもできます。MIB監視の設定では、以下の項目を設定します。
設定する項目 |
意 味 |
MIB監視 |
フォルダまたはノードに対して、MIB監視の対象にするかどうかを設定します。 |
MIBしきい値 |
対象MIB |
しきい値に対するMIB名またはインスタンスを設定します。 |
ポーリング |
ポーリング間隔設定します。
1〜999分の間隔で指定します(初期値: 10分) |
しきい値条件 |
しきい値 |
MIBしきい値および条件を設定します。 |
トラップ |
トラップ通知の条件を設定します。 |
ポーリング間隔
ポーリング間隔とは、監視処理が終了してから次に監視処理を行うまでの時間の間隔であり、監視開始時刻の間隔ではありません。
■手順
- Systemwalkerコンソールの[ツリー選択]コンボボックスから、[MIB監視]の設定を行う対象が存在するツリー(ノード一覧、ノード管理、業務管理)を選択します。
- ノード管理ツリーまたは業務管理ツリーを選択した場合は、[ファイル]メニューから[監視ツリーの選択]を選択し、[監視ツリーの選択]ダイアログボックスに表示されるツリーの中から目的のツリーを選択します。
- 選択したツリーの中から、[MIB監視]の設定を行う対象のフォルダまたはノードを選択します。
- [ポリシー]メニューから[ポリシーの定義]-[ノード]-[MIBの監視]-[フォルダ]または[ノード]を選択します。
→[MIB監視]ダイアログボックスが表示されます。
監視対象MIBには、操作対象で監視中のMIBしきい値が表示されます。
- MIB監視の設定、MIBしきい値の追加/更新を行います。
特定のMIBを一時的に監視対象から外すときには、監視対象MIBの一覧からMIBを選択し、[選択されているMIBの設定を有効にする]オプションボタンのチェックを外します。

ダイアログボックスの詳細は、“Systemwalker Centric Manager オンラインヘルプ”を参照してください。
■MIB監視のポリシー設定について
MIB監視のポリシーは、以下の単位で設定できます。
- ノード
- サブネットフォルダ
- 部門フォルダ
- ネットワークフォルダまたは業務フォルダ
設定したポリシーは、以下のように扱われます。
- ノードに対する設定を[親フォルダの設定を引き継ぐ]にした場合、サブネットフォルダに設定されている値で動作します。
サブネットフォルダに対する設定を[親フォルダの設定を引き継ぐ]にした場合、部門フォルダに設定されている値で動作します。部門フォルダの設定も[親フォルダを引き継ぐ]にしている場合は監視しません。
- ネットワークフォルダまたは業務フォルダに対する設定を[有効]もしくは[無効]にした場合、そのフォルダ配下の全ノード個々にノードに対する設定をした場合と同じ動作をします。また、ネットワークフォルダまたは業務フォルダに対する設定を[親フォルダの設定を引き継ぐ]にした場合、そのフォルダ配下の全ノード個々にノードに対する設定を[親フォルダの設定を引き継ぐ]にした場合と同じ動作をします。

- 被監視サーバの文字コードがUTF-8の場合
文字コードがUTF-8のサーバに対してMIBの監視を行う際、取得したデータにマルチバイト文字が含まれていた場合、取得したMIB監視ログを以下の画面およびファイルを参照すると、16進数表示となります。
- [Systemwalkerコンソール]-[ファイル]-[MIB監視ログの表示]を選択し、ファイルを指定して表示される[MIB情報表示]ウィンドウ
- [MIB情報表示]ウィンドウ-[ファイル]-[CSVファイル出力]により出力したCSVファイル
- MIBログCSV変換コマンドにより出力したCSVファイル
MIBログCSV変換コマンド(mpnmmibconv)については、“Systemwalker Centric Manager リファレンスマニュアル”を参照してください。
- Windows(R)版 SystemWalker/CentricMGR V4.0の部門管理サーバにMIB監視を設定した場合
部門管理サーバを再起動(IPL)したのと同じ状態になるため注意してください。例を以下に示します。
- ある監視対象ノードに対して以下のポリシー設定を行っていた場合
- しきい値=11でトラップ通知を行います。
- ポーリング間隔を変更して部門管理サーバにポリシー配付を行います。
- 2)で既にトラップ通知済みにもかかわらず、再度しきい値=11でトラップ通知を行います。
- Linuxノードを被監視サーバとする場合
- Linuxノードを被監視サーバとして使用する場合、LinuxノードでバンドルされているSNMPエージェント(UCD-snmp、またはnet-snmp)が、ネットワーク監視のSNMP要求に対し、応答を通知するように設定しておく必要があります。SNMPエージェントの/etc/snmp/snmpd.confファイルを編集し、SNMPエージェントを再起動してください。snmpd.confファイルの編集方法は、manコマンドを参照してください。
- rootでログインします。
- /etc/snmp/snmpd.confをバックアップします。
- snmpd.confのマニュアルを参照し、/etc/snmp/snmpd.confを編集します。
- snmpdを再起動します。
# /etc/init.d/snmpd restart
- LinuxノードのSNMPエージェントが起動されていても、MIB情報が正しく取得できない場合があります。この場合、Systemwalker上では、以下の機能がSNMPエージェント未起動ノードと同様の監視結果を返すため、本影響が見られる場合は、SNMPエージェントのバージョンを新しいものに変更してください(UCD-snmpの場合、4.1.1以上を使用してください)。[影響のある機能一覧]
- MIB情報
- ノード検出
- ノード状態の表示
- MIB監視
- Linuxサーバでファイアウォール機能を導入している場合(初期値ではOSインストール時にインストールされます)、監視サーバからのSNMP要求(161/udp)に対し応答を通知できるように、161/udpを許可するるように設定してください。ipchainsコマンドまたはiptablesコマンドによる設定状況の確認および設定方法を以下に示します。
(ポートが使用できない場合、MIB情報の取得や性能情報の監視機能が正しく動作しません)
【ipchainsコマンドの場合】
- 現在の設定状況を確認します。
$ /sbin/ipchains -L
- snmpポートが開いていない場合、以下のようなコマンド実行で、任意のマシンからsnmpポートに対してアクセスできるようになります。
$ /sbin/ipchains -I input -p udp -d 0.0.0.0/0 161 -j ACCEPT
【iptablesコマンドの場合】
- 現在の設定状況を確認します。
$ /sbin/iptables -L
- snmpポートが開いていない場合、以下のようなコマンド実行で、任意のマシンからsnmpポートに対してアクセスできるようになります。
$ /sbin/iptables -I INPUT -p udp -d 0.0.0.0/0 --dport 161 -j ACCEPT
実際には必要最低限のマシンから要求を受け付けるなど、必ずセキュリティを考慮して設定してください。詳細については“man ipchains”または“man iptables”を参照してください。
- MIB監視ログについて
MIB監視時に監視対象ノードがSNMP要求に対し応答を返さなかった場合は、MIB監視ログに、何も出力されません。
■MIBしきい値を設定する
MIBしきい値の条件(しきい値、トラップ)およびポーリング間隔の設定方法を説明します。
[手順]
- Systemwalkerコンソールの[ポリシー]-[ポリシーの定義]-[ノード]から[MIBの監視]を選択します。
→[MIB監視]ダイアログボックスが表示されます。
- 監視対象MIBの[追加]または[更新]ボタンをクリックします。
- [MIBしきい値]ダイアログボックスで、[対象MIB]タブを選択し、MIBしきい値に対するMIB名またはインスタンスを設定します。
- MIBしきい値条件を追加するときは、[追加]ボタンをクリックします。[しきい値条件]ダイアログボックスでは、追加するMIBしきい値を設定します。
- MIBしきい値
- しきい値の条件
- しきい値のリセット条件
- MIBしきい値、しきい値条件およびトラップ情報を設定します。
- MIBしきい値のポーリング間隔を設定します。
- タイムアウト時間、リトライ回数
- ポーリングを行うときのSNMP要求のポート番号
- ポーリング間隔、ポーリングを行う時間帯
ダイアログボックスの詳細は、“Systemwalker Centric Manager オンラインヘルプ”を参照してください。
[トラップ通知]
トラップの通知を受けると、以下のメッセージが監視イベント一覧に出力されます。
トラップ通知 |
メッセージ |
トラップのEnterpriseを省略値から変更した場合 |
“ネットワークで事象が発生しました.” |
VarBind情報を設定した場合 |
“MIB監視事象が発生しました.(MIB名:***,値:***)” |
なお、1番目に設定したVarBind情報のうち、VarBindNameがMIB名として、VarBindValueが値として出力されます。

しきい値条件を満たしてもSNMPトラップが通知されない
- Systemwalker Centric Managerは、MIBを取得するために、監視対象ノードの代表インタフェースに対してポーリングを行います。したがって、代表インタフェースに設定したインタフェースが通信不可となった場合、MIBを取得することができないため、しきい値条件を満たしてもSNMPトラップが通知されません。
- しきい値条件を設定しない状態でイベントが通知されることはありません。
- リセット条件を指定しない状態で、しきい値条件を満たしイベント通知が行われた後、再度イベントが通知されることはありません。
- 一度、しきい値条件を超えてイベント通知した場合、リセット条件が満たされないかぎり、しきい値を超えてもイベントは通知されません。
SNMPトラップが通知される条件は以下のとおりです。
- しきい条件を満たす場合。かつ
- しきい値のリセット条件を満たさない。
たとえば、MIBしきい値条件を以下のように設定する
- [種別]:絶対値
[しきい値]:1000
[条件]:以上
- [リセット条件を指定する]:チェック
リセット値:1000
リセット条件:以上
しきい条件を満たす場合、しきい値のリセット条件も満たしてしまうため、トラップ通知をすることができません。
◆コミュニティ名について
MIB情報を取得する際に用いるコミュニティ名は、各ノードのノードプロパティのネットワークタブ内のRコミュニティ名を用います。
◆ポーリングの設定
[ポーリング間隔指定]を選択してポリシーを設定した場合、最初にポリシー設定を適用した時点、または、動作時間帯の開始時刻に必ず最初のポーリングが行われます。それ以降のポーリングは、監視処理が終了してから[ポーリング間隔指定]にて指定された時間が経過するごとに行われます。また、動作時間帯の終了時刻以前に処理を開始すると、終了時刻を過ぎても、処理が終了するまで実行されます。
◆ポリシーの設定変更について
[ポーリング間隔]の設定を変更した場合、監視スケジュールが変更されます。
[ポーリング間隔]以外の設定を変更した場合は、監視スケジュールは変更されません。
例1)
- 0:00に[ポリシーの設定]:有効、[ポーリング間隔]:30分のポリシーを適用します。
- 0:20に[ポリシーの設定]:有効、[ポーリング間隔]:1分のポリシーを適用します。
→0:30ではなく、0:21に監視が行われます。
例2)
- 0:00に[ポリシーの設定]:無効、[ポーリング間隔]:30分のポリシーを適用します。
- 0:20に[ポリシーの設定]:有効、[ポーリング間隔]:30分のポリシーを適用します。
→0:50ではなく、0:30に監視が行われます。
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