Apcoordinator ユーザーズガイド

39.4.4 サーバへの通知内容を変更する

サーバへのデータ送信機能が割り当てられているボタンが押された場合、ブラウザアプリケーションは送信属性が設定されているすべてのコンポーネントの入力情報を収集し、コンポーネントの名前と入力されているデータとを組にしてサーバに送信します。標準では以下の内容が、入力されているデータとしてサーバに送られます。

コンポーネント	サーバに送信される内容
ボタン	ラベル文字列
リストボックス	選択中の項目の文字列
テキストボックス	入力されている文字列

サーバに送信されるコンポーネントの内容は次の手順で変更します。

1. ブラウザアプリケーションのvalueメソッドをオーバライドします。

   protected Vector value(Object item)

   
   valueメソッドは、サーバへアクセスする直前に呼び出されるメソッドです。

2. valueメソッドのitemパラメタを判定して、内容を獲得するコンポーネントを識別します。

3. サーバに送信したい内容をVectorオブジェクトに追加して返します。

• Vectorオブジェクトに追加した内容は、送信前にブラウザアプリケーションによりURLエンコードされます。

• Vectorオブジェクトに複数の要素を追加した場合は、コンポーネントの名前と内容の組が複数送信されます。

• 要素数が0のVectorオブジェクトを返すと、そのコンポーネントの情報は送信されません。

VectorオブジェクトにStringオブジェクト以外のオブジェクトは追加しないでください。

import com.nttdocomo.ui.*;
import java.util.*;

public class MyBrowser extends IF {
  protected Vector value(Object item) {
    if( name(item).equals("subject") ) {
      // subjectリストボックスについては項目の文字列ではなく、
      // インデックスをサーバに送信します。
      Vector v = new Vector();
      ListBox lb = (ListBox)item;
      if( lb.getSelectedIndex() > -1 ) {
        for( int i = 0 ; i < lb.getItemCount() ; i++ ) {
          if( lb.isIndexSelected(i) ) {
            v.addElement(Integer.toString(i));
          }
        }
      }
      return v;
    }
    else {
      // ブラウザアプリケーション本体の処理を呼び出します。
      return super.value(item);
    }
  }
}