Apcoordinator ユーザーズガイド |
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第1部 Apcoordinatorが提供するフレームワーク | > 第2章 Apcoordinatorが提供するフレームワークの概要 | > 2.2 Webcoordinator |
Apcoordinatorで作成するWebアプリケーションが、どのようなプログラムやファイルで構成されるのかを説明します。次のようなユーザ登録を行うWebアプリケーションを例に説明します。
このアプリケーションでは、ユーザ情報を入力する画面で氏名と住所を入力して登録ボタンを押すと、入力された情報がWebサーバに送られます。Webサーバ上のプログラムはユーザ登録の処理を実行し、新しいユーザIDを作成します。その後、登録完了画面が表示され、そこにユーザIDが表示されます。
ApcoordinatorではWebアプリケーションを主に次の要素で構成します。
以上の3種類の要素は次のように連携して動作します。
前述の例では、データを入力する画面が1個しかありませんでした。一般には入力画面が複数あり、サーバ上で実行する処理はそれぞれの入力画面ごとに異なります。例として、前述の例にユーザ登録を削除する機能を追加するため、ユーザIDを入力する入出力ページを追加し、ビジネスクラスにはユーザ登録を削除する処理を追加します。
この場合、登録処理と削除処理を呼びわける必要があります。このような呼び分けは「コマンドマップ」と呼ぶファイルで指定します。呼び分けの方法は次のようになります。
例では次のようになります。
1つの画面の中にボタンが複数あって、押されたボタンによって処理を切り替えたい場合があります。例えば、前述の例でユーザ情報を入力する画面に「登録」「検索」の2つのボタンがあって、押されたボタンに応じてそれぞれ別の処理を行うとします。
このような切り替えには次のように「コマンド」を使用します。
Webアプリケーションの構成要素のうち、ここまでで説明したものをまとめます。
- 入出力ページ
- 画面を実現するJSPファイルです
- ビジネスクラス
- Webサーバ上で行う処理を実行するJavaのクラスです。
- データBean
- 画面から入力されたデータや、ビジネスクラスから出力されて画面に表示されるデータを記憶するJavaのクラスです。
- コマンドマップ
- データBeanクラスとコマンド名の組と、呼び出されるビジネスクラスのメソッド名の対応を記述したファイルです。コマンド名とは、実行したい処理の名前であり、画面上のボタンに付けます。
Webアプリケーションには以下の構成要素も必要ですが、詳しくはWebアプリケーションの開発で説明します。
- 制御ページ
- ブラウザからのリクエストを受け取り、サーバ上での処理の開始を指示するJSPページです。
- ページマップ
- ビジネスクラスが出力したデータBeanと、表示に使用する入出力ページの対応を記述したファイルです。
以上の構成要素の連携を図に示します。
ここでは、簡単なWebアプリケーションを例にApcoordinatorの提供する最も基本的な機能を説明しました。Apcoordinatorでは、Webアプリケーションの作成を支援する以下の機能も提供します。
- UJIタグ
- 画面の作成にUJIタグが使用できます。プログラムが出力したデータを表示したり、HTMLでは手間のかかる画面を簡単に作成したりするために使用できます。
- セション管理
- 同一のクライアントからのリクエストを1つのセションとして扱うことができます。また、セションごとに情報を管理することが容易に実現できます。
- 画面領域の分割
- 画面を複数の領域に分け、各領域で異なるデータBeanと入出力ページを使用できます。
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