SafeCLUSTER/HA for Oracle 導入運用手引書 V2.1 |
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SafeCLUSTER/HA for Oracleの環境設定は、任意の1ノード上で行います。環境設定コマンドclorasetupを使用して、SafeCLUSTER上でOracleインスタンスやリスナーを制御するためのクラスタリソースの設定を行います。通常はOracleインスタンスひとつにつき、Oracleインスタンスリソースとリスナーリソースをひとつずつ作成します。
環境設定コマンドは、SafeCLUSTERのクラスタリソースの追加、削除、変更を対話形式で行います。環境設定コマンドによって設定した内容は、SafeCLUSTERに設定されると共に、環境設定ファイルに保存されます。環境設定ファイルは、設定を行ったノードからクラスタ運用される各ノードに配布されます。
[コマンド名] /etc/opt/FJSVcluster/bin/clorasetup
環境設定は、対話形式で行います。
メインメニューは次の通りです。
選択肢がある場合は、“()”内から選択します。
デフォルト値や前回設定値がある場合は、“[]”内に表示されます。この場合、Enterキーのみで何も入力しなくても、“[]”内の値が設定されます。
(yes/no)を設定する場合、y,Y,n,N,YES,NOでも設定可能です。
ESCキー入力後Enterキーで、ひとつ前に戻ります。
リソースの追加時に設定する内容は、Oracleインスタンスリソースの場合とリスナーリソースの場合で一部異なります。設定内容は以下の通りです。
Oracleインスタンスリソースの場合
Oracleインスタンスを制御するリソースまたは、リスナーを制御するリソースを番号で選択します。Oracleインスタンスの場合は、「1」を指定します。
ORACLE_SIDを指定します。ORACLE_SIDがリソース名となります。リソース名はORACLEインスタンスリソースとリスナーリソースで同じ名前をつけることはできません。ASCIIの英大文字、英小文字、数字、"-"(ハイフン)、"_"(アンダーライン)、"." (ピリオド)、"/"(スラッシュ)、":"(コロン)だけからなる文字列で、先頭の文字はASCIIの英大文字、英小文字、または数字のみ指定できます。
監視対象とするOracleインスタンスにネットワーク接続する場合は、Oracle接続文字列を指定します。この文字列には、tnsnames.oraで設定した別名定義を指定してください。ORACLE_SIDの設定やリスナーの設定にリンクしているため、注意してください。またOracle接続文字列を使用する場合は、リスナーを経由して接続されるため、リスナーが先に起動されている必要があります。
Oracleを起動する方法を次の3パターンから選択します。
起動時のユーザシェル等の実行については、「3.3 Oracle起動/停止時のスクリプトの設定」を参照してください。
異常発生によるクラスタサービス切替えの際の、Oracle停止モードを設定します。
immediateモードでは、Oracleの状態によっては停止できない場合があります。停止モードの詳細はOracleのマニュアルを参照してください。
SafeCLUSTER 1.xでは、異常時の停止モードをサポートしていません。SafeCLUSTER 1.xを使用している場合は、常に「停止モード」の設定で動作します。
手動でクラスタサービスの停止や切替えを行う場合の停止モードを設定します。
SafeCLUSTER 1.xにおいて、異常発生によるクラスタサービス切替えの際も、こちらの停止モードで動作します。
immediateモードでは、Oracleの状態によっては停止できない場合があります。停止モードの詳細はOracleのマニュアルを参照してください。
リスナーリソースの場合
Oracleインスタンスを制御するリソースまたは、リスナーを制御するリソースを番号で選択します。リスナーを制御する場合は、「2」を指定します。
listener.oraに設定したリスナー名を指定します。リスナー名がリソース名となります。リソース名はORACLEインスタンスリソースとリスナーリソースで同じ名前をつけることはできません。ASCIIの英大文字、英小文字、数字、"-"(ハイフン)、"_"(アンダーライン)、"." (ピリオド)、"/"(スラッシュ)、":"(コロン)だけからなる文字列で、先頭の文字はASCIIの英大文字、英小文字、または数字のみ指定できます。
リスナーリソースの場合、リスナーの監視方法を設定します。「リスナー起動/停止制御のみ」、「リスナープロセスの監視」、「リスナープロセスの監視+tnspingによる動作監視」のいずれかを選択します。Tnspingによる監視を行う場合、Oracleのリスナーログに監視のタイミングでログが出力されますので、注意してください。
tnspingによる監視を指定した場合、tnspingで指定するORACLE接続文字列を指定します。この文字列には、tnsnames.oraで設定した別名定義を指定してください。
共通設定
Oracleをインストールしたユーザ名を指定します。
リソースを登録するノードのノード識別名を設定します。最大16個のノードを指定できます。
各ノード上のORACLE_HOMEを設定します。
監視時間間隔を秒単位で設定します(デフォルトは60秒)。
異常監視モニタ内でOracleの再起動が必要なエラーを検出した場合に、再起動処理を行う回数を指定します(デフォルトは3回)。
(注)指定された回数分Oracleの再起動処理を行い、エラーが回避されない場合にはフェイルオーバとなります。
一度でも再起動を行った後、再起動した回数を初期化するまでの時間を秒単位で指定します(デフォルトは3600秒)。
Oracleインスタンスやリスナーの監視処理におけるタイムアウト時間を設定します(デフォルトは60秒)。
Oracleインスタンスやリスナーの起動停止処理におけるタイムアウト時間を設定します(デフォルトはOracleインスタンスの場合1200秒、リスナーの場合60秒)。
環境設定を行う場合、以下の注意点があります。
Oracle異常監視モニタがOracleに接続する際に用いるsystemユーザのパスワードをデフォルトのmanager以外に変更できます。変更する場合は /etc/opt/FJSVclora/FJSVclorafm.pwd ファイルをエディタ(vi等)を使用して以下の形式で設定してください。(デフォルトのまま運用する場合は設定する必要はありません)
<ORACLE_SID>:system/<パスワード>
orac:system/admin
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