Interstage Application Server 移行ガイド
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付録B V5.1以前のServletサービスの環境定義ファイル> B.5 サーブレット・コンテナ環境定義ファイル> B.5.3 サーブレット・コンテナ環境定義ファイルのタグの詳細

B.5.3.7 Webアプリケーションの環境

 Webアプリケーションの環境定義は、Contextタグで定義します。Webアプリケーションの数だけ定義してください。

 サンプルのサーブレット・コンテナ環境定義ファイルには、以下のタグが定義されています。

<Context path="" docBase="C:\Interstage\F3FMjs2\webapps_sys\ROOT" />
<Context path="" docBase="/opt/FJSVjs2/webapps_sys/ROOT" />

 上記の定義は、必須です。

 サーブレット・コンテナにWebアプリケーションを追加する場合、Contextタグを追加してください。

■記述形式

-------------------------------------------------------------------------------
  <Context path="web-app-id" docBase="base-dir" reloadable="flag" dirList="flag" 
   tagPooling="flag" clientSession="method" urlEncoding="flag"/>
-------------------------------------------------------------------------------

■属性の内容

属性

説明

属性の
省略

path

サーブレット・ゲートウェイ環境定義ファイルで記述するWebアプリケーション識別子と同じWebアプリケーション識別子を記述します。
Webアプリケーション識別子は、先頭に'/'を付加して記述します。64文字以内で記述してください。
以下の文字が使用できます。

  • 英数字、'+'、'-'、'.'、'_'、'$'、'%'、'/'

×

docBase

Webアプリケーションのルートディレクトリを記述します。
ディレクトリは、サーブレット・コンテナの実行ディレクトリからの相対パスまたはフルパスで指定します。サーブレット・コンテナの実行ディレクトリは、JServlet環境定義ファイルのdefault.execdirまたは[containername].execdirで指定します。

×

reloadable

サーブレットおよびJSPのリロード機能の有効/無効を記述します。以下の値を指定します。

  • true :有効
  • false :無効 (省略値)

JSPのリロード機能の有効範囲は任意のディレクトリ配下ですが、サーブレットのリロード機能の有効範囲は、以下に示すWebアプリケーションのディレクトリ配下です。

  • WEB-INF/classes
  • WEB-INF/lib

環境変数CLASSPATHに設定された検索パス上のクラスファイルは、サーブレットのリロード機能の対象外となります。

inputcode

Webクライアントから受け取るリクエストパラメタのエンコーディング(charset)を記述します。指定できる値は、"SJIS"、"EUC_JP"など、Javaでサポートされているエンコーディングです。本属性を利用すると、アプリケーションによるリクエストパラメタのコード変換は不要となります。
省略した場合、コード変換は行なわれません。

jsAuthentication

Servletサービスと、Webサーバまたはアプリケーションのどちらで認証を行うか設定します。以下の値を指定します。

  • true :Servletサービス側で認証を行う (省略値)
  • false:Webサーバまたはアプリケーションで認証を行う

dirList

welcomeファイルが存在しない場合、ディレクトリの内容表示/非表示を選択します。以下の値を指定します。

  • true :(省略値)
    ディレクトリの内容を表示します。
  • false :
    ディレクトリの内容を表示しません。
    ステータスコード404(ファイルが存在しない)を表示します。

tagPooling

タグプーリングとは、JSPのカスタムタグ使用時に生成されるインスタンス(タグインスタンス)を再利用する機能です。
データベースへの接続など負荷の高い処理をカスタムタグで使用していた場合、タグインスタンスを再利用できるため、負荷を軽減ことできます。
tagPooling属性は、タグプーリングの有効/無効を指定します。

  • true :有効
  • false :無効(省略値)

[参考]
タグプーリングを使用した場合、カスタムタグを使用したコンテンツへのアクセスへの増加によってタグインスタンスが増加し、メモリ使用量が増加します。
メモリ使用量の増加によるシステム不可を軽減するために、タグインスタンス監視機能を使用することができます。
タグインスタンス監視機能は、使用頻度の減少したタグインスタンスがないかどうかを監視し、一定時間使用されなかったタグインスタンスを削除します。
これにより、タグインスタンスの使用メモリ量を減少させ、システムへの負荷を軽減します。
タグインスタンス監視機能は、<tagPooling>タグで指定します。
詳細は、"タグインスタンス監視機能のタグ"を参照してください。

clientSession

セションCookieの設定方法を記述します。以下の値を指定します。

  • default:(省略値)
    初回レスポンスだけ設定します。
    クライアントの終了またはセションタイムアウトまでセションの継続が可能です。
  • permanent:
    毎回のレスポンスで設定します。
    セションタイムアウト前であれば、クライアントを一旦終了してもセションの継続が可能です。
  • disable:
    セションCookieを使用せずに、セションIDはURLパラメタに埋め込まれます。
    encodeURLメソッドを使用してください。
    同一マシンで複数のブラウザを起動して、ブラウザ毎に異なるセションIDを設定することが可能です。

サーブレット・コンテナ毎にセションCookieの設定方法を指定する場合は、ContextManagerタグのclientSession属性で指定します。
ContextManagerタグとContextタグの両方でclientSession属性を指定した場合は、Contexteタグの設定が有効となります。

urlEncoding

encodeURLメソッドおよびencodeRedirectURLメソッドのセキュリティチェックレベルを記述します。以下の値を指定します。

  • 0:(省略値)
    プロトコル、ホスト名、ポート番号、コンテキストパス(Webアプリケーション識別子)のすべてをチェック対象とします。
  • 1:
    チェック対象からポート番号を除外します。SSLアクセラレータを使用する場合には、こちらを指定してください。

■記述例

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  <Server>
    <ContextManager workDir="work/sample" >
      <Context path="" docBase="webapps_sys/ROOT" />
      <Context path="/sample" docBase="webapps/sample" inputcode="SJIS" dirList="true" 
       tagPooling="true" clientSession="permanent"/>
    </ContextManager>
  </Server>
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■注意事項

 リロード機能をtrue(有効)にした場合、実行速度が劣化します。
 運用時はfalse(無効)に設定することをお勧めします。
 リロード機能が無効の場合、更新したクラスファイルまたはJSPを反映するためには、Servletサービスの停止と起動を行ってください。
 アプリケーションの開発時には、リロード機能を有効にすることをお勧めします。Servletサービスの停止と起動が不要であるため、効率よく開発することができます。


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