Interstage Application Server 移行ガイド
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第4章 Interstage Application Server V5からの移行

4.1 Webサーバ(Interstage HTTP Server)の移行

 ここでは、以下のWebサーバ(Interstage HTTP Server)の移行手順、および移行時の注意事項について説明します。

【V5.0からV5.1以降へ移行する場合の移行手順】

【V5.xからV7.0へ移行する場合の移行手順】

【V5.xからV7.0へ移行する場合の注意事項】

■SSL環境の移行手順

 Interstage V5.0で使用していたユーザPIN管理ファイルをV5.1以降で使用する場合は、ihsregistupinコマンドを再度実行してください。オプション/パラメタは、Interstage V5.0の設定時と同じ“ユーザPIN管理ファイル”および“秘密鍵管理環境のスロット情報ディレクトリ”を指定してください。

ihsregistupin -f C:\ihs\upinfile -d C:\ihs\slotdir
 UserPIN:
 Re-type UserPIN:


 V7.0においてInterstage管理コンソールを使用してSSL環境を再構築する場合は、本作業を行う必要はありません。

■V5.xのバックアップ・移出資源のリストア・移入手順

 V5.xでバックアップ・移出を行った資源を、V7でリストア・移入を行う場合、ihsrestoreコマンドを使用することはできません。以下の手順でリストア・移入を行ってください。

◆Interstage HTTP Serverの資源ファイル

Interstage HTTP Serverの環境定義ファイル
  C:\Interstage\F3FMihs\conf\httpd.conf

パスワードファイル(任意)
  htpasswdコマンドで作成したファイル(ユーザ認証を行っている場合のみ)

Interstage HTTP Serverの環境定義ファイル
  /etc/opt/FJSVihs/conf/httpd.conf

パスワードファイル(任意)
  htpasswdコマンドで作成したファイル(ユーザ認証を行っている場合のみ)

◆リストア・移入方法

 バックアップ先パスがX:\Backup\IHSの場合の操作例を以下に示します。

1. 以下のどちらかの方法でInterstage HTTP Serverを停止します。
−Interstage管理コンソールの[サービス] > [Webサーバ] > [Webサーバ:状態]で停止します。
−Windows(R)のサービス“FJapache”を停止します。

2. copyコマンド(またはエクスプローラ)を使用して、バックアップ用ディレクトリのInterstage HTTP Server資源をもとのディレクトリにコピーします。
  copy X:\Backup\IHS\httpd.conf C:\Interstage\F3FMihs\conf
  copy X:\Backup\IHS\パスワードファイル 任意のディレクトリ (注)

<以降、移入時のみ>
3. Interstage HTTP Serverの環境定義ファイル(httpd.conf)において、ServerNameディレクティブに移入先のホスト名(またはIPアドレス)を設定します。その他にも、移出元のホスト名(IPアドレス)を設定しているディレクティブがある場合は、該当するディレクティブに移入先のホスト名(またはIPアドレス)を設定してください。

4. Interstage HTTP Serverの環境定義ファイル(httpd.conf)において、移出元と移入先でポート番号の設定が異なる場合は、ポート番号を設定しているディレクティブに移入先のポート番号を設定します。

 バックアップ先パスが/backup/FJSVihsの場合の操作例を以下に示します。

1. 以下のどちらかの方法でInterstage HTTP Serverを停止します。
−Interstage管理コンソールの[サービス] > [Webサーバ] > [Webサーバ:状態]で停止します。
−apachectlコマンドで停止します。
  /opt/FJSVihs/bin/apachectl stop

2. cpコマンドを使用して、バックアップ用ディレクトリのInterstage HTTP Server資源をもとのディレクトリにコピーします。
  cp /backup/FJSVihs/httpd.conf /etc/opt/FJSVihs/conf
  cp /backup/FJSVihs/パスワードファイル 任意のディレクトリ (注)

<以降、移入時のみ>
3. Interstage HTTP Serverの環境定義ファイル(httpd.conf)において、ServerNameディレクティブに移入先のホスト名(またはIPアドレス)を設定します。その他にも、移出元のホスト名(IPアドレス)を設定しているディレクティブがある場合は、該当するディレクティブに移入先のホスト名(またはIPアドレス)を設定してください。

4. Interstage HTTP Serverの環境定義ファイル(httpd.conf)において、移出元と移入先でポート番号の設定が異なる場合は、ポート番号を設定しているディレクティブに移入先のポート番号を設定します。

注)ユーザ認証のため、htpasswdコマンドでパスワードファイルを作成した場合、パスワードファイルをhttpd.confファイルのAuthUserFileディレクティブに指定したパスワードファイルの格納先にコピーします。

■注意事項

■ihsrlogコマンドに関する注意事項

 V7.0では、ihsrlogコマンドの処理において、以下のような変更があります。
 V7.0において、V5.xと同様の設定を行う場合は、ihsrlogコマンドを指定する際に、-cオプションを指定してください。-cオプションの詳細については、“リファレンスマニュアル(コマンド編)”の“ihsrlog”を参照してください。

◆ローテーション機能について

 V5.xでは、ihsrlogコマンドのローテーション機能は、Interstage HTTP Serverの起動から停止までの間だけ有効でした。したがって、再起動した場合は、前回の起動中に作成されたログファイルは削除の対象とならないため、不要であれば手動で削除する必要がありました。
 V7.0では、ihsrlogコマンドのローテーション機能は、Interstage HTTP Serverの起動・停止にかかわらず、すべてのファイルに対して有効となります。したがって、再起動した場合でも、前回の起動中に作成されたログファイルを含めて、最も古いログファイルから削除されます。

◆出力されるログファイル名について

 V5.xでは、ihsrlogコマンドで出力されるログファイルの形式は、以下のようになりました。

 V7.0では、ihsrlogコマンドで出力されるログファイルの形式は、以下のようになります。

■保守用ログに関する注意事項

 V7.0では、保守用ログの処理において、以下のような変更があります。

◆ローテーション機能について

 V5.xでは、保守用ログのローテーション機能は、Interstage HTTP Serverの起動から停止までの間だけ有効でした。したがって、再起動した場合は、前回の起動中に作成されたログファイルは削除の対象とならないため、不要であれば手動で削除する必要がありました。
 V7.0では、保守用ログのローテーション機能は、Interstage HTTP Serverの起動・停止にかかわらず、すべてのファイルに対して有効となります。したがって、再起動した場合でも、前回の起動中に作成されたログファイルを含めて、最も古いログファイルから削除されます。

◆保守用ログファイル名について

 V5.xでは、保守用ログファイルは、“tracelog”に、常にファイルの作成日時を付加して出力されました。
 V7.0では、保守用ログファイルは、以下のように出力されます。

■環境定義ファイル(httpd.conf)の初期値の変更

 V7.0では、環境定義ファイル(httpd.conf)のディレクティブの初期値が変更になっています。変更内容については、“Webサーバ(Interstage HTTP Server)の資源”を参照してください。

■RCプロシジャ名の変更

 V7.0では、RCプロシジャ名が以下のファイル名に変更されています。


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