MessageQueueDirector説明書
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第1部 基本機能編> 第5章 保守> 5.3 メッセージ格納ファイルとしてデータベースを使用する場合の保守

5.3.2 SQL記述ファイル

 メッセージ格納ファイルにデータベースを使用したとき、MQD環境の作成やメッセージキューの作成、MQD拡張機能の環境作成では、SQL文(データベースの作成やスキーマ定義、表定義など)を記述したファイルを生成します。これらのファイルを、SQL記述ファイと呼びます。

 SQL記述ファイルを使用することで、データベースの退避・復旧やメッセージキューの容量の拡張などのデータベース管理システムの保守・管理機能が利用できます。データベース管理システムの保守・管理の詳細は、“Symfoware Server RDB管理者ガイド”を参照してください。

 SQL記述ファイルの生成とデータベースの保守・管理を図5.5に、生成されるSQL記述ファイルの一覧を表5.1に示します。

[図5.5 SQL記述ファイルの生成とデータベースの保守・管理]

[表5.1 SQL記述ファイルの一覧]

処理

ファイル名 (注1)

格納先
(注2)

説明

MQD環境の作成

MQD_MQDシステム名.sql (注3)

S

MQD用データベースの作成用

SYS_QUETABLE.sql

S

MQD拡張機能用キュー管理テーブルの作成用

USR_QUETABLE.sql

S

メッセージキュー管理テーブルの作成用

MQD_MSGCHAIN.sql

S

メッセージ制御テーブルの作成用

MQD_QUEFCTRL.sql

S

キュー制御テーブルの作成用

MQD_TRNFCTRL.sql

S

トランザクション制御テーブルの作成用

メッセージキューの作成

メッセージキュー名.sql (注4)

U

メッセージ格納テーブルの作成用

拡張機能の環境作成
/サービス定義(注7)

同報配信

MQDシステム名MCASDENV.sql(注3)

S

同報配信用環境定義テーブルの作成用

MQDシステム名MCASDEFC.sql(注3)

S

同報配信用定義(反映)テーブルの作成用

MQDシステム名MCASDEFD.sql(注3)

S

同報配信用定義(登録)テーブルの作成用

SMTP連携

MQDSCOMENV.sql

S

SMTP連携用環境定義テーブルの作成用

MQDSCOMQUE0.sql

S

SMTP連携用現サービス定義テーブルの作成用

MQDSCOMQUE1.sql

S

SMTP連携用新サービス定義テーブルの作成用

MQDSCOMPWD.sql

S

SMTP連携用情報格納テーブルの作成用

ACM連携

MQDシステム名ACOMDEFD.sql (注3)

S

ACM連携用定義(登録)テーブルの作成用

MQDシステム名ACOMDEFC.sql (注3)

S

ACM連携用定義(反映)テーブルの作成用

MQDシステム名ACOMDEFSSYN.sql(注3)

S

ACM連携用同期情報管理テーブルの作成用

送信キュー名MNGR.sql (注5)

S

ACM連携用送信キュー同期テーブルの作成用

ACOMS通番.sql (注6)

S

ACM連携用受信キュー同期テーブルの作成用

注1) SQL記述ファイルの内容については、“付録E SQL記述ファイルの内容”を参照してください。
注2) 格納先(格納ディレクトリ)

   S: MQDインストールディレクトリ\mqd\MQDシステム名\qm\etc\sys
    システム制御用テーブルのSQL記述ファイルが格納されます。
   U: MQDインストールディレクトリ\mqd\MQDシステム名\qm\etc
    メッセージ格納テーブルのSQL記述ファイルが格納されます。
 クラスタサービス機能を使用する場合、MQDインストールディレクトリは、ClusterセクションのSystemDirectoryキーワードで指定したディレクトリになります。

   S: MQDインストールディレクトリ/mqd/MQDシステム名/qm/etc/sys
    システム制御用テーブルのSQL記述ファイルが格納されます。
   U: MQDインストールディレクトリ/mqd/MQDシステム名/qm/etc
    メッセージ格納テーブルのSQL記述ファイルが格納されます。
 クラスタサービス機能を使用する場合、MQDインストールディレクトリは、ClusterセクションのSystemDirectoryキーワードで指定したディレクトリになります。

注3) MQDシステム名    : mqdsetupコマンドで指定したMQDシステム名
注4) メッセージキュー名 : mqdcrtqコマンドで指定したメッセージキュー名
注5) 送信キュー名    : ACM連携の定義で指定した送信キュー名
注6) 通番        : 001 〜 999 の範囲でシステムが採番
注7) 拡張機能については、“第2部 拡張機能編”を参照してください。

 メッセージ格納域の変更やメッセージ格納サイズの変更を行うには、該当するSQL記述ファイルを複写し設定を編集して、データベース管理システムのコマンドを使用して行います。

 なお、SQL記述ファイルを使用してのデータベース操作は、MQDシステムを壊すおそれがありますので十分に注意してください。操作を行う前にあらかじめ、データのバックアップを取ることをお薦めします。データのバックアップは、Symfowareの rdbdmpコマンドや rdbunlコマンドがあります。

 SQL記述ファイルの変更可能定義一覧を表5.2表5.3に示します。

 定義の詳細については、“Symfoware Server RDBユーザーズガイド データベース定義編”と“Symfoware Server SQLリファレンスガイド”を参照してください。

[表5.2 SQL記述ファイルの変更可能定義一覧(データベース作成 (注))]

定義

名称変更

追加

説明

データベース

×

×

定義名称は“MQD_MQDシステム名”で固定です。
 MQDシステム名:mqdsetupコマンドで指定したMQDシステム名

・Symfoware/RDBトランザクション連携機能を使用しない場合
 定義名称は“MQD_MQDシステム名”で固定です。
 MQDシステム名:mqdsetupコマンドで指定したMQDシステム名
・Symfoware/RDBトランザクション連携機能を使用する場合
 定義名称は環境定義で指定した業務用データベース名です。

データベーススペース

×

追加の場合の定義名称は、以下の予約済み以外を指定してください。
  システム制御用定義名称 “MQD_MQDシステム名_SPS”
  メッセージ格納用定義名称 “MQD_MQDシステム名_SPU”

注意事項)追加したデータベーススペースはシステムでは管理されませんので、データベーススペースの削除やDSIへの割当は手動で行う必要があります。

スキーマ

×

×

定義名称は“MQD_MQDシステム名_SCH”で固定です。

権限情報

MQDを利用するユーザアカウントへの権限が必要です。

スーパユーザ、MQD利用者への権限が必要です。

○:可能、×:不可、−:該当なし

注) 対象のSQL記述ファイルは、“表5.1 SQL記述ファイルの一覧”の“MQD_MQDシステム名.sql”です。

[表5.3 SQL記述ファイルの変更可能定義一覧(表作成 (注))]

定義

名称変更

追加

サイズ変更

データベース
スペース変更

説明

×

×

列属性についても変更不可です。

権限情報

MQDを利用するユーザアカウントへの権限が必要です。

スーパユーザ、MQD利用者への権限が必要です。

表のDSO

×

×

×

表の分割運用はできません。

表のDSI

×

×

スペース割付けの追加は、rdbalmdsiコマンドやrdbgcdsiコマンドを使用することで可能になります。

インデックスのDSO

×

×

ページサイズの変更は、性能に影響しますので注意してください。

インデックスのDSI

×

×

スペース割付けの追加は、rdbalmdsiコマンドやrdbgcdsiコマンドを使用することで可能になります。

○:可能、×:不可、−:該当なし

注) 対象のSQL記述ファイルは、“表5.1 SQL記述ファイルの一覧”の“MQD_MQDシステム名.sql”以外です。


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