Interstage Application Server Smart Repository運用ガイド
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第3章 エントリの管理> 3.1 Smart Repositoryで使用できるスキーマ

3.1.2 属性型定義

 属性型定義は、以下の要素から構成されます。

属性型のOID

 属性型を識別するためのOIDです。

属性型の名前

 定義する属性の名前です。

基底属性型

 その属性の定義の基底となる属性です。基底となる属性型から属性構文、照合規則を継承します。オブジェクトクラスと違って、属性型では何かを継承しなければならないという決まりはありません。

照合規則

 属性に対する比較照合の際に、どのような場合に照合条件を満たすとするかを規定するものです。照合規則に何も指定されない場合には、属性に対する比較照合はできません。

同値性の照合規則

 検索などで同値性(どのような場合に等しいとみなすか)の検査を行う場合に適用される照合規則です。

名前

説明

objectIdentifierMatch

OID

distinguishedNameMatch

DN

caseIgnoreMatch

英大小文字の区別なし、スペース無視

caseExactMatch

英大小文字の区別あり、スペース無視

numericStringMatch

数値文字列

booleanMatch

真偽値

octetStringMatch

任意のオクテット文字列

uniqueMemberMatch

オプションでUIDの付いた名前

caseExactIA5Match

英大小文字の区別あり、スペース無視

caseIgnoreIA5Match

英大小文字の区別なし、スペース無視

順序性の照合規則

 検索などで大小関係の検査を行う場合に適用される照合規則です。

名前

説明

caseIgnoreOrderingMatch

英大小文字の区別なし、スペース無視

caseExactOrderingMatch

英大小文字の区別あり、スペース無視

numericStringOrderingMatch

数値文字列

部分文字列一致の照合規則

 検索などで部分文字列の一致(どのような場合に部分文字列を含むとみなすか)の検査を行う場合に適用される照合規則です。

名前

説明

caseIgnoreSubstringsMatch

英大小文字の区別なし、スペース無視

caseExactSubstringsMatch

英大小文字の区別あり、スペース無視

numericStringSubstringsMatch

数値文字列

属性構文

 属性値の形式です。

構文

指定できる値

Audio

サウンドデータが使用できます。

Binary

バイナリデータが使用できます。

Bit String

ビット列が使用できます。
 (例) '0101111101'B

Boolean

TRUE(真)またはFALSE(偽)のどちらか一方が使用できます。
 (例) TRUE

Certificate

証明書データが使用できます。

Certificate List

証明書リストデータが使用できます。

Certificate Pair

証明書対データが使用できます。

Country String

ISO 3166でリストアップされている2文字の文字列が使用できます。

Directory String

UTF-8で扱える範囲が使用できます。文字としては、Unicodeの範囲です。

DN

DNが使用できます。
 (例) cn=User001,o=fujitsu,dc=com

Enhanced Guide

X.500クライアントが検索フィルタを作成する際に使用できます。
 (例) person#(sn)#oneLevel

Facsimile Telephone Number

PrintableStringと同様の文字が使用できます。

Fax

グループ3ファックスイメージを含むオクテット文字列が使用できます。

Generalized Time

ローカル時刻(YYYYMMDDhhmmss.pZ形式)または国際標準時刻(YYYYMMDDhhmmss.p形式)が使用できます。

IA5 String

CCITT国際アルファベット No.5(ASCII文字相当)が使用できます。

INTEGER

数字が使用できます。
 (例) 1321

JPEG

JPEGデータが使用できます。

Numeric String

数字(0から9)およびスペースが使用できます。
 (例) 1997

Octet String

バイト列(各バイトは、0x00〜0xFFの任意の値)が使用できます。

OID

OIDが使用できます。
 (例) 1.2.3.4

Other Mailbox

X.400とRFC822以外の電子メールボックスデータが使用できます。 形式は以下のとおりです。
 mailbox-type "$" mailbox
上記では、mail-typeはメールの種類、mailboxはメールアドレス(例:user001@interstage.fujitsu.com)です。

Postal Address

Directory Stringで扱える範囲(Unicode)が使用できます。
(注) 英数字のみ使用した場合、以下の形式となります。また、dstringは最大6個の組み合わせまで可能です。
 postal-address = dstring *( "$" dstring )
 dstring = 英数字30文字

Presentation Address

RFC1278で記載されている形式が使用できます。

Printable String

英数字文字および以下の記号が使用できます。

  • スペース
  • “'”(シングルクォーテーション)
  • “(”(左カッコ)
  • “)”(右カッコ)
  • “+”(プラス)
  • “,”(カンマ)
  • “-”(マイナス)
  • “.”(ピリオド)
  • “/”(スラッシュ)
  • “:”(コロン)
  • “=”(イコール)
  • “?”(クエスチョン)

Protocol Information

各ネットワークアドレスのプロトコル情報が使用できます。

Telephone Number

Printable Stringと同様の文字が使用できます。
(注) “-”(マイナス)およびスペースを使用した場合、検索時は以下の例のようになります。

 検索時にtelephoneNumber=0123*で検索した場合
  012-345-6789
  0123456789
 両者ともヒットします。

Teletex Terminal Identifier

テレテックスターミナルの識別子が使用できます。形式は以下のとおりです。

 teletex-id = ttx-term 0*("$" ttx-param)
 ttx-term = 印刷可能文字列
 ttx-param = ttx-key ":" ttx-value
 ttx-key = "graphic" / "control" / "misc" / "page" / "private"
 ttx-value = オクテット文字列

上記では、最初の印刷可能文字列は、暗号化されるテレテックスターミナル識別子の、最初の部分の暗号で後の0以上のオクテット文字列はこのテレテックスターミナル識別子の後続部分です。

Telex Number

テレックス番号が使用できます。形式は以下のとおりです。

 actual-number "$" country "$" answerback

上記では、actual-numberは暗号化されるテレックス番号の番号部を構文的に表示したもので、countryはテレックスの国コード、answerbackはテレックスターミナルの返信コードです。

UTC Time

ローカル時刻(YYMMDDhhmmssZ形式)または国際標準時刻(YYMMDDhhmmss形式)が使用できます。

シングルフラグ

 属性値を1つまたは複数を設定できるかどうかを表します。
 たとえば、電話番号は複数の属性値を使用することがありますが、従業員番号は複数の属性値を使用すると差し支えがあります。このような場合に、シングルフラグを真にします。

 Smart Repositoryで使用できる属性型定義、属性構文定義、および、照合規則定義については、“属性一覧”を参照してください。


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