Interstage Application Server Smart Repository運用ガイド |
目次 索引 |
第2章 環境構築 | > 2.2 リポジトリの設計 |
1台のサーバでSmart Repositoryデータベースの情報を管理する運用形態をスタンドアロン形態といいます。
スタンドアロン形態では、規模が大きくなるにつれてアクセス件数が増大するため、性能が劣化する可能性があります。このような大規模構成における負荷分散を実現する機能として、レプリケーション機能があります。この機能により、サーバのデータベースの複製を別のサーバに作成し、クライアントからのアクセスを別々のサーバに割り当てることによって、負荷を分散させることができます。
レプリケーションを導入するときは、情報の更新処理(追加、変更、削除など)が可能なマスタサーバと、その参照専用コピーを保持するスレーブサーバを決定します。
レプリケーション運用にクラスタ環境を使用する場合は、“クラスタ環境でのリポジトリ操作手順”を参照してください。
レプリケーション構築時に、Interstage管理コンソールの各項目で設定ミスを防ぐためのSmart Repository環境構築シート(Excelファイル“SR_repli.xls”)が、マニュアルCDの“ApplicationServer\tuning”フォルダに格納されています。
Microsoft(R) Excel 97以降のバージョンのMicrosoft(R) Excelをお持ちの場合は、Smart Repository環境構築シートを使用して、レプリケーションを設計することが可能です。使用方法などの詳細については、当該Excelファイル内の説明記事を参照してください。
Smart Repository環境構築シートは、Microsoft(R) Excelで利用できるファイルです。ご利用のコンピュータに、Microsoft(R) Excel 97以降のMicrosoft(R) Excelがインストールされている必要があります。
本シートは、マクロを利用しています。ご利用にあたっては、あらかじめ、Microsoft(R) Excelのセキュリティレベルを設定し、マクロを有効にする必要があります。セキュリティレベルの設定方法の詳細については、Microsoft(R) Excelのヘルプを参照してください。
なお、Microsoft(R) Excelのセキュリティレベルを変更する場合は、変更に先立ってシステム管理者に相談してください。
例として、以下にMicrosoft(R) Excel 2002で本シートを利用するための、セキュリティレベルの設定手順を記載します。
Microsoft(R) Excel 2002の場合
レプリケーション形態構築時の注意
クライアントからSmart Repositoryに対して処理要求をする場合、初期設定では、識別名(DN)、パスワード、およびその他の通信データが暗号化されずに使用されます。レプリケーション機能を使用する場合のマスタサーバ、スレーブサーバ間の通信においても同様です。
伝送路内の通信データを暗号化するには、SSL通信を使用します。SSL通信を使用することにより、通信を傍受されたとしてもSSLの暗号化によって解読・盗聴の脅威に対抗することができます。
クライアント認証をすると、特定の認証局が発行した証明書を提示したSSLクライアントに対してのみSSLサーバへのアクセスを許すことができ、ユーザのなりすましを防ぐことができます。
クライアント数が多く、Smart Repositoryへのアクセス頻度が高い場合は、レスポンス性能を確保するため、SSLアクセラレータを用いてサーバの負荷を軽減させることをお勧めします。
SSL通信環境は、リポジトリの作成前に構築しておく必要があります。
目次 索引 |