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Interstage Application Server/Interstage Web Server Java EE運用ガイド

7.17.3 性能情報の分析

ログファイルに採取した性能情報の分析方法について説明します。

出力情報

モニタ情報ログファイルは、以下のようにCSV形式(カンマ区切りで並べた形式)で出力されます。

D1,D2,D3,D4,D5,・・・

性能情報の項目内容

IJServer(J2EE)におけるモニタロギング機能では、データ採取区間内での集計データ(データ採取時間帯での最大値など)を採取していました。
IJServerクラスタで使用できるモニタロギングでは、IJServerクラスタ起動時からのデータだけ出力します。

性能情報中の日時情報は、以下の値が「DD/MM/YYYY hh:mm:ss.SSS」のフォーマットで出力されます。

DD

日を2桁の数字(01~31)で表示します。

MM

月を2桁の数字(01~12)で表示します。

YYYY

年を4桁の数字(0000~9999)で表示します。

hh

時を2桁の数字(00~23)で表示します。

mm

分を2桁の数字(00~59)で表示します。

ss

秒を2桁の数字(00~59)で表示します。

SSS

ミリ秒を3桁の数字(000~999)で表示します。

24/06/2006 01:00:00.200

性能情報中の「ミリ秒」単位は、以下の値が「h:mm:ss.SSS」のフォーマットで出力されます。

h

時を可変桁の数字(0~)で表示します。値が0の場合は「0」と表示します。

mm

分を2桁の数字(00~59)で表示します。

ss

秒を2桁の数字(00~59)で表示します。

SSS

ミリ秒を3桁の数字(000~999)で表示します。

0:00:00.200

性能情報として出力される項目について説明します。各表の項番に書かれているD1、D2、・・・は、CSV形式で出力されるD1、D2、・・・に対応しています。
なお、先頭の出力項目は、必ず当該レコードの性能情報を採取した日時となります。

性能情報を出力するには、asadminコマンドのsetサブコマンドconfigs.config.monitoring-serviceの定義項目に、出力する情報の監視レベルを指定する必要があります。各表の監視レベルは、指定した監視レベルによって出力される情報です。監視レベルがHIGHの項目(薄い緑色の行)は、指定された監視レベルがHIGHの場合だけ出力される項目です。それ以外は指定された監視レベルにかかわらず出力される項目です。

性能情報一覧

1) Java VM情報

2) HTTP接続キュー情報

3) HTTPリスナー情報

4) IIOPコネクション情報

5) スレッドプール情報

6) Stateless Session Bean情報

7) Stateful Session Bean情報

8) Message-driven Bean情報

9) Entity Bean情報

10) JDBC接続プール情報

11) トランザクション情報

12) JMS/コネクタ接続プール情報

性能情報の説明

1) Java VM情報

アプリケーションを運用しているJava VMの性能情報です。

項番

項目の内容

採取条件

D1

当該レコードの性能情報を採取した日時

D2

Java VM起動時間(単位:ミリ秒)

D3

Java VMヒープサイズの下限値(単位:バイト)

D4

Java VMヒープサイズの上限値(単位:バイト) (注)

D5

Java VMヒープサイズの最小値(単位:バイト)

D6

Java VMヒープサイズの最大値(単位:バイト) (注)

D7

Java VMヒープサイズの現在値(単位:バイト)


注):Java VMヒープサイズの上限値は動的に増減するため、Java VMヒープサイズの上限値をJava VMヒープサイズの最大値が上回る場合があります。

2) HTTP接続キュー情報

HTTPの接続キューの性能情報です。

項番

項目の内容

採取条件

D1

当該レコードの性能情報を採取した日時

D2

キューがいっぱいになったためにHTTPリクエストを格納できなかった回数

D3

キュー内に現在存在しているHTTPリクエストの数

D4

キュー内HTTPリクエスト数の過去15分間における平均値

D5

キュー内HTTPリクエスト数の過去1分間における平均値

D6

キュー内HTTPリクエスト数の過去5分間における平均値

D7

受け付けられたHTTPリクエストの合計数

D8

キューに格納されたHTTPリクエストの合計数
1つのHTTPリクエストがキュー内に複数回格納される可能性があります。そのため、D7の「受け付けられたHTTPリクエストの合計数」より値が大きくなる場合があります。

D9

キューのID

D10

キューの最大サイズ

D11

キュー内に同時に存在していたHTTPリクエストの最大数

3) HTTPリスナ情報

HTTPリスナーの性能情報です。

項番

項目の内容

採取条件

D1

当該レコードの性能情報を採取した日時

D2

各要求プロセッサが受信したバイトの累計値(単位:バイト)

D3

各要求プロセッサが送信したバイトの累計値(単位:バイト)

D4

使用しません

D5

使用しません

D6

使用しません

D7

使用しません

D8

使用しません

D9

使用しません

D10

使用しません

D11

使用しません

D12

使用しません

D13

使用しません

D14

使用しません

D15

使用しません

D16

現在HTTPリスナーが受け付けているHTTPリクエストの数
この情報が利用不可能な場合は0。

D17

その他の応答コードを含む応答の合計数

D18

HTTPリスナー内に現在存在している要求処理スレッドの数

D19

現在使用されている要求処理スレッドの数

D20

エラー回数の累計値
応答コードが400以上になった場合の回数を表します。

D21

HTTPリスナーが同時に受け付けることの出来るHTTPリクエストの最大数
この情報が利用不可能な場合は0。

D22

存在可能な未使用要求処理スレッドの最大数

D23

リスナーが作成する要求処理スレッドの最大数

D24

スレッド処理時間の最大値(単位:ミリ秒)

D25

存在可能な未使用要求処理スレッドの最小数

D26

各要求の処理に要した時間の累計値(単位:ミリ秒)

D27

その時点までに処理された要求の合計数


要求処理スレッドの平均処理時間の求め方

D26(各要求の処理に要した時間の累計値) ÷ D27(その時点までに処理された要求の合計数)

4) IIOPコネクション情報

ORBへの接続の性能情報です。

項番

項目の内容

採取条件

D1

当該レコードの性能情報を採取した日時

D2

ORBへの接続のうち、アイドル状態の接続の合計数

D3

ORBへの接続のうち、使用中の接続の合計数

D4

ORBへの接続の下限数

D5

ORBへの接続の上限数

D6

ORBへの接続の最小数

D7

ORBへの接続の最大数

D8

ORBへの接続の合計数

5) スレッドプール情報

EJBコンテナのスレッドプール(※)に対する性能情報です。スレッドプールごとに情報を出力します。
スレッドプール追加時、モニタ情報を有効にするにはIJServerクラスタの再起動が必要です。

※:主にEJBコンテナがスレッド制御を行うアクセスパターンで呼出しが行われた場合に使用されます。
    EJBコンテナのスレッドプールについての詳細については「7.7.1 スレッドプーリング」を参照してください。

項番

項目の内容

採取条件

D1

当該レコードの性能情報を採取した日時

D2

スレッドプール名

D3

キュー内の要求が処理されるまで待っていた最小待ち時間(単位:ミリ秒)

D4

キュー内の要求が処理されるまで待っていた最大待ち時間(単位:ミリ秒)

D5

キュー内の要求が処理されるまでの平均待ち時間(単位:ミリ秒)

D6

1つの作業の平均完了時間の最短時間(単位:ミリ秒)

D7

1つの作業の平均完了時間の最長時間(単位:ミリ秒)

D8

1つの作業の平均完了時間(単位:ミリ秒)

D9

要求処理スレッドの下限数

D10

要求処理スレッドの上限数

D11

要求処理スレッドの最小数

D12

要求処理スレッドの最大数

D13

要求処理スレッドの現在数

D14

利用可能なスレッドの数

D15

作業中状態のスレッドの数

D16

その時点までに作業キューに追加された作業項目の合計数  なお、1つの要求を実行するために、1つ以上の作業項目が作業キューに追加されます。

6) Stateless Session Bean情報

Stateless Session Beanの性能情報です。Beanごとに情報を出力します。

7) Stateful Session Bean情報

Stateful Session Beanの性能情報です。Beanごとに情報を出力します。

8) Message-driven Bean情報

Message-driven Beanの性能情報です。Beanごとに情報を出力します。

9) Entity Bean情報

Entity Beanの性能情報です。Beanごとに情報を出力します。

注) 以下のシステムが利用するアプリケーションの性能情報が出力されます。
  __ejb_container_timer_app

10) JDBC接続プール情報

JDBC接続プールの性能情報です。接続プールごとに情報を出力します。
指定したIJServerクラスタに関連付けられたJDBCリソースがひとつもない場合は情報が出力されません。なお、関連付けを行った後は情報が出力されます。
背景色が薄い緑色の行は、監視レベルがHIGHの項目です。

項番

項目の内容

採取条件

D1

当該レコードの性能情報を採取した日時

D2

JDBC接続プール名

D3

接続要求の平均待機時間(単位:ミリ秒) (注)

D4

接続要求の最短待機時間(単位:ミリ秒) (注)

D5

接続要求の最長待機時間(単位:ミリ秒) (注)

D6

最近受け付けた接続要求の待機時間(単位:ミリ秒) (注)

D7

プールから獲得した論理接続数 (注)

D8

作成された物理接続数

D9

破棄された物理接続数

D10

検証に失敗した物理接続数 (注)

  • 接続検証の有効時、かつ接続検証に失敗した時

  • 接続検証の有効時、かつ「すべての障害で」の有効時、かつ接続障害と判断された時

D11

使用されていない物理接続の最小数

D12

使用されていない物理接続の最大数

D13

使用されていない物理接続の現在数

D14

認証情報のマッチングに失敗した物理接続数 (注)

接続のマッチングに失敗した時

D15

プールに戻された論理接続数 (注)

D16

認証情報のマッチングに成功した物理接続数 (注)

接続のマッチングに成功した時

D17

タイムアウトになった物理接続数 (注)

接続要求のタイムアウト発生時(最大待ち時間 > 0)

D18

使用中の物理接続の最小数

D19

使用中の物理接続の最大数

D20

使用中の物理接続の現在数

D21

待機しているキュー内の接続要求の数

プール内の接続数が最大値に達し、全接続が使用中の時

D22

採取対象外の項目です。 (注)


注):この項目は、監視レベルをHIGHに設定した場合のみ出力されます。

11) トランザクション情報

トランザクションの性能情報です。

項番

項目の内容

採取条件

D1

当該レコードの性能情報を採取した日時

D2

ロールバックされたトランザクションの数

D3

コミットされたトランザクションの数

D4

アクティブなトランザクションの数

12) JMS/コネクタ接続プール情報

JMS接続ファクトリ、またはコネクタ接続プールの性能情報です。プールごとに情報を出力します。
コネクタ接続プールの場合、指定したIJServerクラスタに関連付けられたコネクタリソースがひとつもない場合は情報が出力されません。なお、関連付けを行った後は情報が出力されます。
背景色が薄い緑色の行は、監視レベルがHIGHの項目です。

項番

項目の内容

採取条件

D1

当該レコードの性能情報を採取した日時

D2

コネクタ接続プール名

D3

接続要求の平均待機時間(単位:ミリ秒) (注)

D4

接続要求の最短待機時間(単位:ミリ秒) (注)

D5

接続要求の最長待機時間(単位:ミリ秒) (注)

D6

最近受け付けた接続要求の待機時間(単位:ミリ秒) (注)

D7

プールから獲得した論理接続数 (注)

D8

作成された物理接続数

D9

破棄された物理接続数

D10

検証に失敗した物理接続数 (注)

  • 接続検証の有効時、かつ接続検証に失敗した時

  • 接続検証の有効時、かつ「すべての障害で」の有効時、かつ接続障害と判断された時

D11

使用されていない物理接続の最小数

D12

使用されていない物理接続の最大数

D13

使用されていない物理接続の現在数

D14

認証情報のマッチングに失敗した物理接続数 (注)

接続のマッチングに失敗した時

D15

プールに戻された論理接続数 (注)

D16

認証情報のマッチングに成功した物理接続数 (注)

接続のマッチングに成功した時

D17

タイムアウトになった物理接続数 (注)

接続要求のタイムアウト発生時(最大待ち時間 > 0)

D18

使用中の物理接続の最小数

D19

使用中の物理接続の最大数

D20

使用中の物理接続の現在数

D21

待機しているキュー内の接続要求の数

プール内の接続数が最大値に達し、全接続が使用中の時

D22

採取対象外の項目です。 (注)


注):この項目は、監視レベルをHIGHに設定した場合のみ出力されます。