DBミラーリングシステム連携のデータベースには以下の3種類があります。
DBミラーリングシステムの正系ノードのデータベース
DBミラーリングシステムの副系ノードのデータベース
レプリケーションシステムの複写先データベース
注1)DBミラーリングシステムの正系ノードのデータベース
注2)DBミラーリングシステムの副系ノードのデータベース
副系ノードのデータベースは、レプリケーションシステムの複写元データベースでもあります。
注3)レプリケーションシステムの複写先データベース
それぞれのデータベースに異常が発生した場合の復旧方法を、以下に説明します。
ポイント
DBミラーリングシステムの正系ノードのデータベースからレプリケーションを行った場合について、以下に補足します。
正系ノードのデータベースに異常が発生した場合、レプリケーション運用を継続することはできませんが、レプリケーションシステムの復旧は不要です。データベースの復旧後、副系ノード(旧正系ノード)のDBミラーリングサービスを開始すると、ノード切替え後の正系ノードで蓄積されたRERUNログが、差分ログとして取得され、レプリケーション運用が再開できます。
副系ノードのデータベースに異常が発生した場合、レプリケーションシステムの復旧は不要です。
参照
複写先システムがDBミラーリングシステムの場合は、"8.1.1 複写先システムがDBミラーリングシステムの場合"を参照してください。
操作手順1:DBミラーリングシステムの正系ノードのデータベースを復旧する場合
説明
DBミラーリングシステムのノード切替えを行います。
DBミラーリングシステムの旧・正系ノードのデータベースを復旧します。
DBミラーリングシステムのノードの計画切替えを行います。
参照
ノード切替え、DBミラーリングシステムの旧・正系ノードのデータベースの復旧およびノードの計画切替えの詳細は、以下のいずれかのマニュアルを参照してください。
“Symfoware Server データベース二重化導入運用ガイド”
“Mirroring Controller 運用ガイド”
ポイント
レプリケーションシステムに対する操作は必要ありません。
操作手順2:DBミラーリングシステムの副系ノードのデータベースを復旧する場合
説明
dxsvstopコマンドを使用し、DBミラーリングサービスを保守停止します。
レプリケーション運用を停止します。
詳細は、“導入運用ガイド”の“レプリケーション運用の終了”を参照してください。
DBミラーリングシステムの副系ノードのデータベースを復旧します。
以下の手順でレプリケーションシステムを復旧します。
レプリケーション対象のデータベースの定義を再定義した場合
1) lxrepdroコマンドを実行し、抽出定義を削除します。
2) lxrepcreコマンドを実行し、抽出定義を再度定義します。
3) 全複写機能を実行し、複写先データベースを再創成します。
レプリケーション対象のデータベースの定義を再定義しなかった場合
1) 全複写機能を実行し、複写先データベースを再創成します。
以下の手順でレプリケーション運用を開始します。
1) lxrepenaコマンドを実行し、差分ログの取得を開始します。
2) レプリケーション運用を開始します。
詳細は、“導入運用ガイド”の“差分ログの取得開始”および“導入運用ガイド”の“レプリケーション運用の開始”を参照してください。
dxsvstartコマンドを使用し、DBミラーリングサービスを開始します。
参照
dxsvstopコマンド、dxsvstartコマンドおよびDBミラーリングシステムの副系ノードのデータベース復旧の詳細は、以下のいずれかのマニュアルを参照してください。
“Symfoware Server データベース二重化導入運用ガイド”
“Mirroring Controller 運用ガイド”
“Symfoware Server コマンドリファレンス”
“Mirroring Controller コマンドリファレンス”
注意
DBミラーリングサービスの保守停止から開始までの間は、正系ノードのデータベースの更新に対し、RERUNログが蓄積されます。したがって、この区間に大量に正系ノードのデータベースを更新すると、DBミラーリングサービスの開始では、蓄積していた大量のRERUNログがレプリケーションの対象となり、以下のリスクが発生します。
トランザクションログファイルが満杯になり、RERUNログの反映性能に影響がでる危険性がある。
差分ログファイルが想定以上に自動容量拡張し、配置先ディスクに空きがなくなる危険性がある。
レプリケーション業務における各イベントの処理時間が、監視時間をオーバする可能性がある。
これらのリスクが高い場合は、正系ノードにおいてデータベースの更新量が少ない時間帯に、DBミラーリングサービスを保守停止し、レプリケーションシステムの復旧を行ってください。
操作手順3:レプリケーションシステムの複写先データベースを復旧する場合
説明
レプリケーション運用を停止します。
詳細は、“導入運用ガイド”の“レプリケーション運用の終了”を参照してください。
dxsvstopコマンドを使用し、DBミラーリングサービスを保守停止します。
レプリケーションシステムの複写先データベースを復旧します。
以下の手順でレプリケーションシステムを復旧します。
なお、ここでの手順は、複写元データベースから複写先データベースを再創成する必要のある場合であり、メディアリカバリなどで、トラブルが発生する直前の状態にデータベースを復旧した場合は、以下の復旧作業は不要です。
1) lxreplogコマンド(cオプション)によって、復旧対象となるデータベースに対応した差分ログファイルの差分ログおよび抽出データ格納ファイルを破棄します。
2) 全複写機能を実行し、複写先データベースを再創成します。
以下の手順でレプリケーション運用を開始します。
1) lxrepenaコマンドを実行し、差分ログの取得を開始します。
2) レプリケーション運用を開始します。
詳細は、“導入運用ガイド”の“差分ログの取得開始”および“導入運用ガイド”の“レプリケーション運用の開始”を参照してください。
dxsvstartコマンドを使用し、DBミラーリングサービスを開始します。
参照
dxsvstopコマンド、dxsvstartコマンドの詳細は、以下のマニュアルを参照してください。
“Symfoware Server コマンドリファレンス”
“Mirroring Controller コマンドリファレンス”
注意
DBミラーリングサービスの保守停止から開始までの間は、正系ノードのデータベースの更新に対し、RERUNログが蓄積されます。したがって、この区間に大量に正系ノードのデータベースを更新すると、DBミラーリングサービスの開始では、蓄積していた大量のRERUNログがレプリケーションの対象となり、以下のリスクが発生します。
トランザクションログファイルが満杯になり、RERUNログの反映性能に影響がでる危険性がある。
差分ログファイルが想定以上に自動容量拡張し、配置先ディスクに空きがなくなる危険性がある。
レプリケーション業務における各イベントの処理時間が、監視時間をオーバする可能性がある。
これらのリスクが高い場合は、正系ノードにおいてデータベースの更新量が少ない時間帯に、DBミラーリングサービスを保守停止し、レプリケーションシステムの復旧を行ってください。