複写元システムをDBミラーリングシステムとするレプリケーションシステムのセットアップ手順について説明します。
DBミラーリングシステムにおけるセットアップで考慮すべき点について説明します。
Symfoware ServerまたはEnterprise Postgresへのリモート接続の設定
Linkexpress Replication optionがSymfoware ServerまたはEnterprise Postgresに接続するためには、データベースへのリモート接続を許可する設定が必要です。
Symfoware ServerまたはEnterprise Postgresのインスタンスを起動する際の環境変数LD_LIBRARY_PATH_64について、“/usr/ucblib/sparcv9”を追加してください。
Enterprise Postgres 10以降と連携する場合は環境変数PGTARGETSESSIONATTRSについて“read-write”を指定してください。
参照
データベースへのリモート接続を許可する設定の詳細は、“Symfoware Server 導入ガイド(サーバ編) ”または“Enterprise Postgres 導入ガイド(サーバ編)”を参照してください。
Linkexpressのセットアップについては、“導入運用ガイド”の“レプリケーション運用のためのセットアップ”を参照してください。
DBミラーリングシステム連携の場合、Linkexpress Replication optionのセットアップは複写元の連携サーバで実施します。DBミラーリングシステム連携をするためにはLinkexpress Replication optionにおいて以下の設定を行う必要があります。
参照
Linkexpress Replication optionのセットアップについては、“導入運用ガイド”の“レプリケーション運用のためのセットアップ”を参照してください。
DBミラーリングシステム連携では以下のオペランドを動作環境ファイルに設定してください。
LinuxおよびSolarisの場合
オペランド名 | 編集内容 | 省略可否 |
---|---|---|
PGHOST | Symfoware ServerまたはEnterprise Postgresのホスト名 | 必須 |
PGPORT | Symfoware ServerまたはEnterprise Postgresのポート番号 | 必須 |
COLLECTION_NAPTIME | 差分ログ収集間隔 | 必須 |
DEFMNGPATH | 抽出定義管理ファイルの配置パス指定 | 必須 |
CORE_PATH | コアファイルの出力先パス指定 | 必須 |
MAX_EXECUTE_COMMAND | レプリケーションのコマンド多重度 | 必須 |
PROJECT_CODE | レプリケーションのコード名 | 省略可 |
SYSTEM_ID | レプリケーションのシステムID | 省略可 |
OBJECT_NAME_PREFIX | データベースオブジェクトとして作成する資源名の接頭文字 | 省略可 |
MSG_LABEL_PREFIX | メッセージのラベルの接頭文字 | 省略可 |
PGS_VERSION | Symfoware ServerまたはEnterprise PostgresがベースとするPostgreSQLのメジャーバージョン | 省略可 |
CONNECT_TIMEOUT | 接続用の最大待機時間 | 必ず指定してください |
KEEPALIVES_IDLE | キープアライブメッセージの送信を開始するまでの時間 | 省略可 |
KEEPALIVES_INTERVAL | キープアライブメッセージの応答がない場合に、再送するまでの時間 | 省略可 |
KEEPALIVES_COUNT | キープアライブメッセージの再送回数 | 省略可 |
SSLMODE | 通信データの暗号化設定 | 省略可 |
AUTO_CONNECT_RETRY | レプリケーションサービスのSymfoware ServerまたはEnterprise Postgresへの自動再接続 | 必ず“YES”を指定してください |
SSLSERVERCERTCN | SSL認証を行う場合の共通証明書のCN名 | 省略可 |
注)Solarisでは指定できません。
Windowsの場合
オペランド名 | 編集内容 | 省略可否 |
---|---|---|
PGHOST | Symfoware ServerまたはEnterprise Postgresのホスト名 | 必須 |
PGPORT | Symfoware ServerまたはEnterprise Postgresのポート番号 | 必須 |
COLLECTION_NAPTIME | 差分ログ収集間隔 | 必須 |
DEFMNGPATH | 抽出定義管理ファイルの配置パス指定 | 必須 |
MAX_EXECUTE_COMMAND | レプリケーションのコマンド多重度 | 必須 |
PROJECT_CODE | レプリケーションのコード名 | 省略可 |
SYSTEM_ID | レプリケーションのシステムID | 省略可 |
OBJECT_NAME_PREFIX | データベースオブジェクトとして作成する資源名の接頭文字 | 省略可 |
MSG_LABEL_PREFIX | メッセージのラベルの接頭文字 | 省略可 |
WINSERVICE_NAME_SUFFIX | レプリケーションサービスを登録するWindowsサービス名の接尾文字 | 省略可 |
PGS_VERSION | Symfoware ServerまたはEnterprise PostgresがベースとするPostgreSQLのメジャーバージョン | 省略可 |
CONNECT_TIMEOUT | 接続用の最大待機時間 | 必ず指定してください |
KEEPALIVES_IDLE | キープアライブメッセージの送信を開始するまでの時間 | 省略可 |
KEEPALIVES_INTERVAL | キープアライブメッセージの応答がない場合に、再送するまでの時間 | 省略可 |
SSLMODE | 通信データの暗号化設定 | 省略可 |
AUTO_CONNECT_RETRY | レプリケーションサービスのSymfoware ServerまたはEnterprise Postgresへの自動再接続 | 必ず“YES”を指定してください |
SSLSERVERCERTCN | SSL認証を行う場合の共通証明書のCN名 | 省略可 |
注意
PGPORTオペランドは、DBミラーリングシステム連携の場合、指定形式が異なります。複写元システムのSymfoware ServerまたはEnterprise Postgresにおけるプライマリサーバとスタンバイサーバのポート番号をカンマ区切りで指定する必要があります。
詳細は“DBミラーリングシステム連携における動作環境ファイルのオペランド”の“PGPORT”を参照してください。
CONNECT_TIMEOUTオペランドは、DBミラーリングシステム連携の場合、必ず指定してください。
詳細は“導入運用ガイド”の“動作環境ファイルの作成”を参照してください。
AUTO_CONNECT_RETRYオペランドは、DBミラーリングシステム連携の場合、“YES”を指定する必要があります。
詳細は“DBミラーリングシステム連携における動作環境ファイルのオペランド”の “AUTO_CONNECT_RETRY”を参照してください。
DBミラーリングシステム連携における動作環境ファイルのオペランド
ここでは、DBミラーリングシステム連携の場合だけ指定できるオペランドについて説明します。それ以外のオペランドについては、“導入運用ガイド”の“動作環境ファイルの作成”を参照してください。
PGHOST (Symfoware ServerまたはEnterprise Postgresのホスト名)
PGHOST = Symfoware ServerまたはEnterprise Postgresのホスト名1,Symfoware ServerまたはEnterprise Postgresのホスト名2
DBミラーリングシステム連携の場合、複写元システムのSymfoware ServerまたはEnterprise Postgresにおけるプライマリサーバとスタンバイサーバのホスト名をカンマ区切りで指定します。
Linkexpress Replication optionのコマンドおよびレプリケーションプロセスが本ホスト名を使用してSymfoware ServerまたはEnterprise Postgresに接続します。
ホスト名管理ファイルに設定した255バイト以内のホスト名を指定します。
本オペランドは、動作環境ファイルの雛形には記述されていません。複写元システムのDBミラーリングシステムの環境に合わせて設定してください。
PGHOSTオペランドのn番目に指定したサーバのポート番号は、PGPORTオペランドのn番目に指定してください。
PGHOSTとPGPORTで指定した値の数が異なる場合、エラーとなります。
複写元システムがDBミラーリングシステムではない場合、本オペランドは指定しないでください。
PGPORT (Symfoware ServerまたはEnterprise Postgresのポート番号)
PGPORT = Symfoware ServerまたはEnterprise Postgresのポート番号1,Symfoware ServerまたはEnterprise Postgresのポート番号2
DBミラーリングシステム連携の場合、複写元システムのSymfoware ServerまたはEnterprise Postgresにおけるプライマリサーバとスタンバイサーバのポート番号をカンマ区切りで指定します。
Linkexpress Replication optionのコマンドおよびレプリケーションプロセスが本ポート番号を使用してSymfoware ServerまたはEnterprise Postgresに接続します。
指定値は0から65535までの符号なし整数が指定可能です。本オペランドは省略不可です。
本オペランドは、動作環境ファイルの雛形には26500が指定されていますので、Symfoware ServerまたはEnterprise Postgresのパラメタファイル(postgresql.conf)に設定されたportパラメタの値を指定してください。
PGHOSTオペランドのn番目に指定したサーバのポート番号は、PGPORTオペランドのn番目に指定してください。
PGHOSTオペランドとPGPORTオペランドで指定した値の数が異なる場合、エラーとなります。
AUTO_CONNECT_RETRY (レプリケーションサービスのSymfoware ServerまたはEnterprise Postgresへの自動再接続)
AUTO_CONNECT_RETRY = { YES|NO }
レプリケーションサービスからSymfoware ServerまたはEnterprise Postgresへの接続が切断された場合の動作を指定します。
YES:Symfoware ServerまたはEnterprise Postgresへの接続が切断された場合、リトライします。
NO:Symfoware ServerまたはEnterprise Postgresへの接続が切断された場合、レプリケーションサービスが停止します。
本オペランドを省略した場合、“NO”が採用されます。
本オペランド指定時は、PGHOSTオペランドを指定する必要があります。
複写元システムがDBミラーリングシステムの場合、本オペランドに必ずYESを指定してください。
本オペランドは、レプリケーションサービス起動後に、トランザクションログテーブルから差分ログを収集する処理に対して機能します。
本オペランドに“YES”を指定してSymfoware ServerまたはEnterprise Postgresに接続できなかった場合、COLLECTION_NAPTIME (差分ログ収集間隔)に指定した間隔で再接続します。