ITサービス管理の環境をリストアします。
事前の確認
リストアは、以下のユーザーで実行してください。
スーパー・ユーザー
ITサービス管理のバックアップ・リストア機能は、バックアップしたサーバと同一の状態を構築することを目的とした機能です。このため、以下の条件ではリストアできません。
ネットワーク定義(ホスト名/IPアドレス)が異なる場合
製品のバージョンレベルが異なる場合
OS種別が異なるコンピューター間の場合
コンポーネント構成が異なる場合
リストアによって、バックアップを実行したサーバのコンポーネント構成が再現されます。コンポーネント構成を変更することはできません。
ネットワーク定義(ホスト名/IPアドレス)が異なる環境へリストアする場合は、同じネットワーク定義のマシンにリストアを実施後、ネットワーク定義を変更してください。ネットワーク定義の変更手順は、「第10章 運用環境を変更する」を参照してください。
運用分析ダッシュボードと連携している場合に、ITサービス管理と運用分析ダッシュボードを両方リストアする際は、ITサービス管理をリストアしてから、運用分析ダッシュボードをリストアしてください。また、運用分析ダッシュボードをリストアする場合は、本手順に記載されている運用分析ダッシュボードの再起動は不要です。
手順
ITサービス管理をインストールします。
バックアップデータを採取したサーバとネットワーク定義などが同一環境のサーバにインストールしてください。
バックアップデータを採取したサーバに対してリストアする場合は、アンセットアップを実行してください。
umaskの設定を確認します。
以下のコマンドを実行し、umaskが「0022」に設定されていることを確認します。
# umask
設定されていない場合は、以下のコマンドを実行し、umaskを「0022」に設定してください。
# umask 0022
リストアコマンドを実行します。
例)
「/backup/itsm」にバックアップされたデータをリストアする場合
# /opt/FJSVbsmcom/bin/swcbsm_restore_itsm /backup/itsm
リストアコマンドの詳細は、「13.1.4 swcbsm_restore_itsm(ITサービス管理リストアコマンド)」を参照してください。
管理サーバ(ITサービス管理機能)をコンポーネントごとに別サーバに分けた構成とした場合は、管理サーバ(ITサービス管理機能 DBコンポーネント)のリストア後、管理サーバ(ITサービス管理機能 Webコンポーネント)でキャッシュを削除します。
キャッシュ削除コマンドの詳細は「13.3.2 otrs.DeleteCache.pl(キャッシュ削除コマンド)」を参照してください。
バックアップ元の環境でHTTPS通信の設定を行っていた場合は、リストア後の環境でもHTTPS通信の設定を行います。
HTTPS通信の設定方法については、「5.11 Webコンソールをセキュアに運用する場合(HTTPS通信)の設定を行う」を参照してください。
ポート番号の変更を行います。
バックアップ元の環境でポート番号の変更を行っていた場合、リストア後の環境でもポート番号の変更を行ってください。設定方法については、「10.1.1 ポート番号を変更する」を参照してください。
運用分析ダッシュボードを再起動します。
運用分析ダッシュボードの再起動方法については、「運用分析ダッシュボード 管理者ガイド」の「第6章 運用分析ダッシュボードの起動と停止について」を参照してください。
注意事項
バックアップ・リストアは同一構成・同一サーバ前提です。サーバのシステム構成変更時、変更前のバックアップデータを変更後のシステムにリストアすることはできません。