グループ単位のレプリケーションでのデータの流れを、全複写業務と一括差分複写業務に分けて説明します。
全複写業務のデータの流れ
一括差分複写業務のデータの流れ
初期複写業務のデータの流れ
グループ単位のレプリケーションでの全複写業務のデータの流れを以下に示します。
グループ単位のレプリケーションの場合でも、全複写業務は、レプリケーショングループに属する表の単位にレプリケーションを行います。
全複写の業務を開始します。抽出処理により、複写元データベースの抽出対象のすべてのデータが、抽出定義に従って抽出データ格納ファイルに格納されます。
データ送信またはデータ受信により、抽出データ格納ファイルのデータが、複写先システムの受信ファイルに格納されます。
格納処理により、受信ファイルのデータが、DBサービス定義に従って複写先データベースに格納されます。
確定処理により、抽出データ格納ファイルが削除されます。
グループ単位のレプリケーションでの一括差分複写業務のデータの流れを以下に示します。
グループ単位のレプリケーションでは、一括差分複写業務は、レプリケーショングループ単位に行います。
利用者プログラムで複写元データベースを更新すると、複写元データベースの差分ログが差分ログの一時的な格納領域に蓄積されます。
この時、グルーピングされた参照関係にある表に対する差分ログは、同一トランザクションとして保証されます。
一時的な格納領域に蓄積された差分ログが、抽出定義に従って差分ログファイルに自動的に振り分けられます。グループ単位のレプリケーションでは、差分ログファイルはレプリケーショングループ単位に作成します。
また、差分ログはレプリケーショングループ単位に取得されます。すなわち、1つの差分ログファイルに、レプリケーショングループに属するすべての表の差分ログが取得されます。
一括差分複写の業務が業務スケジュールにより開始されます。抽出処理により、差分ログファイルの差分ログが抽出データ格納ファイルに格納されます。
データ送信またはデータ受信により、抽出データ格納ファイルの差分ログが複写先システムの受信ファイルに格納されます。
格納処理により、受信ファイルの差分ログが、DBサービス定義に従って複写先データベースに格納されます。
グループ単位のレプリケーションでは、差分ログはレプリケーショングループ単位で複写先データベースに格納されます。すなわち、1回の格納処理で、レプリケーショングループに属するすべての表に差分ログが格納されます。
確定処理により、抽出データ格納ファイルが削除されます。
グループ単位のレプリケーションでの初期複写業務のデータの流れは、全複写業務と一括差分複写業務が連続して動作したと同じデータの流れと同じです。利用者プログラムによる複写元データベースの更新中に、ある時点の複写元データベースのすべてのデータを、全複写業務によって複写先データベースに格納し、その間に発生した差分ログを一括差分複写業務によって複写先データベースに格納します。