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Enterprise Postgres 17 SP1 知識データ管理機能 利用ガイド

4.5.2 グラフへのアクセスを制限する

グラフへのアクセスの制限は、グラフを構成するデータベースオブジェクトに対するアクセス制御により実現します。アクセス制限の設定は、Fujitsu Enterprise Postgresの機密管理支援機能を使用して行います。グラフは、スキーマオブジェクトと1対1に対応するため、以下のように機密管理支援機能を使用してそのスキーマに対するアクセス権を指定することで、グラフへのアクセスを許可、または拒否できます。

  1. “セキュリティ運用ガイド”の“機密管理支援機能”を参照して、機密管理ロール、機密マトリクス、機密レベル、機密グループを定義します。

  2. スキーマに対する機密権限を機密グループに付与します。

    SELECT pgx_grant_confidential_privilege('rag_matrix', 'level1', 'group1',  '{"schema":["USAGE"]}');
  3. グラフに対応するスキーマを機密オブジェクトとして機密レベルに追加します。

    SELECT pgx_add_object_to_confidential_level ('rag_matrix', 'level1',  
    '[{ 
        "type":"schema", 
        "object":[ 
            { 
              "schema":"new_graph" 
            } 
        ] 
    }]');
  4. 作成した機密グループにロールを追加して、グラフへのアクセス権を設定します。

    SELECT pgx_add_role_to_confidential_group('rag_matrix', 'group1', '["rag_user"]');

グラフの検索のみ許可し、更新できないようにするなどの細かなアクセス権を設定したい場合は、SQL文を利用し、グラフを構成するテーブルなどのデータベースオブジェクトに対するアクセス権を直接設定します。

グラフのアクセスに必要な権限は以下のとおりです。

参考

グラフデータ構造には行や列の概念がないため、PostgreSQLの行レベルセキュリティ機能や列単位のアクセス制御機能は適用できません。