以下の情報を運用系と待機系とで自動反映するための設定をします。
セキュリティ情報
カレンダ情報
日変わり時刻
カレンダ休日情報
SYSTEM_CALENDARのスケジュール情報、電源スケジュール情報、終了監視情報
サービス・アプリケーション起動情報
アプリケーション起動情報
なお、クラスタシステムを構成する実行サーバでは、設定は不要です。
セキュリティ情報の自動反映の設定
セキュリティ情報を自動反映するための手順を説明します。
注意
アクセス権を設定するユーザ数が多い場合、クラスタの切り替わりに時間を要します。
目安として100人を超えるユーザを設定する場合は、検証によりクラスタの切り替わり時間を確認してください。
切り替わりにおいて設計以上に時間を要する場合、以下のいずれかの対策を検討してください。
アクセス権のユーザをグループでまとめる
不要なユーザを削除する
クラスタシステムのタイムアウト値を見直す(拡張)
1:1運用待機(サブシステムなし)、1:1運用待機(サブシステムあり)の場合の設定
Systemwalker Operation Managerの所有権を運用系に移動します。
移動するには、Systemwalker Operation Manager用のクラスタサービスにカーソルを位置づけた状態でマウスを右クリックし、[移動]-[最適なノード]または、[ノードの選択]より移動先として運用系のノードを指定します。
[所有者ノード]が運用系になっていれば、この作業は必要ありません。
運用系で、共有ディスクをオンラインにします。
[フェールオーバー クラスターマネージャー]画面の中央下段の[リソース]タブを選択し、[記憶域]リソースから登録した物理ディスクリソースを選択した状態でマウスを右クリックし、[オンラインにする]を選択します。
運用系で、以下のコマンドを実行し、クラスタ情報を設定します。
“4.2 資源の共有ディスクへの移動”で作成した共有ディスク配下のディレクトリが“z:\omgr”の場合の例:
mpaclcls z:\omgr
mpaclclsコマンドの詳細は、“Systemwalker Operation Manager リファレンス集”を参照してください。
運用系で以下のコマンドを実行し、セキュリティ情報を、共有ディスク上のファイルに反映させます。待機系の場合は、この作業は必要ありません。
mpcssave
mpcssaveコマンドの詳細は、“Systemwalker Operation Manager リファレンス集”を参照してください。
運用系で、共有ディスクをオフラインにします。
[フェールオーバー クラスターマネージャー]画面の中央下段の[リソース]タブを選択し、[記憶域]リソースから登録した物理ディスクリソースを選択した状態でマウスを右クリックし、[オフラインにする]を選択します。
待機系で1.から5.の手順を実施します。ただし、4.の手順は必要ありません。
1:1運用待機(サブシステムあり、一部クラスタ運用)の設定
注意
この設定は、クラスタに登録するサブシステムのみに設定するようにしてください。
サブシステム1をクラスタ運用で動作させる場合を例として移動手順を説明します。
Systemwalker Operation Managerの所有権を運用系に移動します。
移動するには、Systemwalker Operation Manager用のクラスタサービスにカーソルを位置づけた状態でマウスを右クリックし、[移動]-[最適なノード]または、[ノードの選択]より移動先として運用系のノードを指定します。[所有者ノード]が運用系になっていれば、この作業は必要ありません。
運用系で、共有ディスクをオンラインにします。
[フェールオーバー クラスターマネージャー]画面の中央下段の[リソース]タブを選択し、[記憶域]リソースから登録した物理ディスクリソースを選択した状態でマウスを右クリックし、[オンラインにする]を選択します。
運用系で、以下のコマンドを実行し、クラスタ情報を設定します。
“4.2 資源の共有ディスクへの移動”で作成した共有ディスク配下のディレクトリが“z:\omgr”の場合の例:
mpaclcls -s 1 z:\omgr
mpaclclsコマンドの詳細は、“Systemwalker Operation Manager リファレンス集”を参照してください。
運用系で以下のコマンドを実行し、セキュリティ情報を、共有ディスク上のファイルに反映させます。待機系の場合は、この作業は必要ありません。
mpcssave -s 1
mpcssaveコマンドの詳細は、“Systemwalker Operation Manager リファレンス集”を参照してください。
運用系で、共有ディスクをオフラインにします。
[フェールオーバー クラスターマネージャー]画面の中央下段の[リソース]タブを選択し、[記憶域]リソースから登録した物理ディスクリソースを選択した状態でマウスを右クリックし、[オフラインにする]を選択します。
待機系で1.から5.の手順を実施します。ただし、4.の手順は必要ありません。
N:1運用待機(サブシステムなし)の場合の設定
Systemwalker Operation Managerの所有権を運用系に移動します。
移動するには、Systemwalker Operation Manager用のクラスタサービスにカーソルを位置づけた状態でマウスを右クリックし、[移動]-[最適なノード]または、[ノードの選択]より移動先として運用系のノードを指定します。
[所有者ノード]が運用系になっていれば、この作業は必要ありません。
運用系で、共有ディスクをオンラインにします。
[フェールオーバー クラスターマネージャー]画面の中央下段の[リソース]タブを選択し、[記憶域]リソースから登録した物理ディスクリソースを選択した状態でマウスを右クリックし、[オンラインにする]を選択します。
運用系で、以下の例のようにコマンドを実行し、クラスタ情報を設定します。
“4.2 資源の共有ディスクへの移動”で作成した共有ディスク配下のディレクトリが“z:\omgr”の場合の例:
mpaclcls z:\omgr
共有ディスクには、それぞれの運用系に接続された共有ディスクを指定してください。
mpaclclsコマンドの詳細は、“Systemwalker Operation Manager リファレンス集”を参照してください。
運用系で以下のコマンドを実行し、セキュリティ情報を、共有ディスク上のファイルに反映させます。待機系の場合は、この作業は必要ありません。
mpcssave
mpcssaveコマンドの詳細は、“Systemwalker Operation Manager リファレンス集”を参照してください。
運用系で、共有ディスクをオフラインにします。
[フェールオーバー クラスターマネージャー]画面の中央下段の[リソース]タブを選択し、[記憶域]リソースから登録した物理ディスクリソースを選択した状態でマウスを右クリックし、[オフラインにする]を選択します。
1.から5.の手順をすべての運用系で実施します。
1.および5.の手順の共有ディスク、3.の手順の“z:omgr”はそれぞれ実際の共有ディスク配下のディレクトリ(例えば、“x:\omgr”)に変更して実施してください。
N:1運用待機(サブシステムあり)の場合の設定
Systemwalker Operation Managerの所有権を運用系に移動します。
移動するには、Systemwalker Operation Manager用のクラスタサービスにカーソルを位置づけた状態でマウスを右クリックし、[移動]-[最適なノード]または、[ノードの選択]より移動先として運用系のノードを指定します。
[所有者ノード]が運用系になっていれば、この作業は必要ありません。
運用系で、共有ディスクをオンラインにします。
[フェールオーバー クラスターマネージャー]画面の中央下段の[リソース]タブを選択し、[記憶域]リソースから登録した物理ディスクリソースを選択した状態でマウスを右クリックし、[オンラインにする]を選択します。
運用系で、以下の例のようにコマンドを実行し、クラスタ情報を設定します。
“4.2 資源の共有ディスクへの移動”にて、2:1運用待機構成、運用系ノードを“運用1”、“運用2”とし、運用1ではサブシステム0、運用2ではサブシステム1を使用、かつ、運用1の共有ディスクは“z:”、運用2の共有ディスクは“y:”として作成された場合の例:
[運用1のコマンド例]
mpaclcls z:\omgr
[運用2のコマンド例]
mpaclcls -s 1 y:\omgr
[待機系のコマンド例]
mpaclcls z:\omgr mpaclcls -s 1 y:\omgr
mpaclclsコマンドの詳細は、“Systemwalker Operation Manager リファレンス集”を参照してください。
運用系で以下のコマンドを実行し、セキュリティ情報を、共有ディスク上のファイルに反映させます。待機系の場合は、この作業は必要ありません。
2:1運用待機構成、運用系ノードを“運用1”、“運用2”とし、運用1ではサブシステム0、運用2ではサブシステム1を使用している場合の例を以下に示します。
[運用1のコマンド例]
mpcssave
[運用2のコマンド例]
mpcssave -s 1
mpcssaveコマンドの詳細は、“Systemwalker Operation Manager リファレンス集”を参照してください。
運用系で、共有ディスクをオフラインにします。
[フェールオーバー クラスターマネージャー]画面の中央下段の[リソース]タブを選択し、[記憶域]リソースから登録した物理ディスクリソースを選択した状態でマウスを右クリックし、[オフラインにする]を選択します。
待機系で1.から5.の手順を実施します。ただし、4.の手順は必要ありません。
2ノード相互待機の場合の設定
“資源の共有ディスクへの移動”の、“4.2.2 2ノード相互待機の場合”に示した構成での例を説明します。
ノードaで以下の作業を実施します。
Systemwalker Operation Managerの所有権をノードaに移動します。
移動するには、Systemwalker Operation Manager用のクラスタサービスにカーソルを位置づけた状態でマウスを右クリックし、[移動]-[最適なノード]または、[ノードの選択]より移動先として運用系のノードを指定します。
[所有者]がノードaになっていれば、この作業は必要ありません。
サブシステム1およびサブシステム2の共有ディスクをオンラインにします。
[フェールオーバー クラスターマネージャー]画面の中央下段の[リソース]タブを選択し、[記憶域]リソースから登録したサブシステム1用の物理ディスクリソースを選択した状態でマウスを右クリックし、[オンラインにする]を選択します。同様に、サブシステム2用の共有ディスクをオンラインにします。
以下のコマンドを実行し、共有ディスクにセキュリティ情報のディレクトリを作成します。後述するノードbの手順のときは、オペランドを変更します。
“4.2 資源の共有ディスクへの移動”で作成した共有ディスク配下のディレクトリが“z:\omgr1”の場合の例:
mpaclcls -s 1 z:\omgr1
以下のコマンドを実行し、ノードaのセキュリティ情報を、共有ディスク上のファイルに反映させます。後述するノードbの手順のときは、オペランドを変更します。
mpcssave -s 1
以下のコマンドを実行し、ノードaのサブシステム2の共有ディスクをレジストリに登録します。後述するノードbの手順のときは、オペランドを変更します。
“4.2 資源の共有ディスクへの移動”で作成した共有ディスク配下のディレクトリが“y:\omgr2”の場合の例:
mpaclcls -s 2 -w y:\omgr2
サブシステム1およびサブシステム2の共有ディスクをオフラインにします。
[フェールオーバー クラスターマネージャー]画面の中央下段の[リソース]タブを選択し、[記憶域]リソースから登録したサブシステム1用の物理ディスクリソースを選択した状態でマウスを右クリックし、[オフラインにする]を選択します。同様に、サブシステム2用の共有ディスクをオフラインにします。
ノードbで上記1.から6.の作業を実施します。このとき、以下の点を読み替えてください。
ノードaは、ノードbに読み替えてください。
3.の手順では、以下の例のようにコマンドを実行してください。
mpaclcls -s 2 y:\omgr2
4.の手順では、以下の例のようにコマンドを実行してください。
mpcssave -s 2
5.の手順では、以下の例のようにコマンドを実行してください。
mpaclcls -s 1 -w z:\omgr1
mpaclclsコマンドおよびmpcssaveコマンドの詳細は、“Systemwalker Operation Manager リファレンス集”を参照してください。
カレンダ情報/サービス・アプリケーション起動情報の自動反映の設定
カレンダ情報を自動反映するための手順を説明します。
1) 自動反映機能の有効化
参考
自動反映機能とは、Systemwalker Operation Managerをクラスタシステムに登録する運用の場合に、Systemwalker Operation Managerのサービス機能により、運用系と待機系のカレンダおよびサービス・アプリケーション起動機能の設定情報の同期を自動的に取る機能です。
カレンダ情報およびサービス・アプリケーション起動情報の自動反映機能を有効にします。
クラスタシステムを構成するすべての運用系および待機系で、calsetclusterコマンドを実行し、カレンダ情報およびサービス・アプリケーション起動情報の自動反映機能を有効にします。calsetclusterコマンドは、カレンダサービスが停止している状態で実行してください。
以下にコマンド例を示します。
[1:1運用待機ですべての情報を自動反映の対象とする例]
calsetcluster.exe -type s
[N:1運用待機ですべての情報を自動反映の対象とする例]
calsetcluster.exe -type n
[2ノード相互待機ですべての情報を自動反映の対象とする例]
calsetcluster.exe -type e
calsetclusterコマンドの詳細は、“Systemwalker Operation Manager リファレンス集”を参照してください。
2) 自動反映先ホストの設定
運用系、待機系それぞれの定義ファイル“calcphost.def”にカレンダ情報およびサービス・アプリケーション起動情報の反映先ホストを定義します。
複数の物理IPアドレスを使用するノードにおいて、自ホストに対するIPアドレス(hostsファイルなど名前解決手段により求められるIPアドレス)とは異なるIPアドレス(以降“特定のIPアドレス”と呼びます)を使用して自動反映を実施したい場合は、“特定のIPアドレス”を使用するノードにおいて、3.~4.の手順を実施してください。自ホストに対するIPアドレス(hostsファイルなど名前解決手段により求められるIPアドレス)を使用する場合は、以下の3.~4.の手順は不要です。
定義ファイル“calcphost.def”をメモ帳などのエディタで開きます。
Systemwalker Operation Managerインストール先ディレクトリ\MPWALKER.JM\mpjmcal\etc\calcphost.def
クラスタシステムを構成するすべてのノードの、物理IPアドレスまたは物理IPアドレスに対応するホスト名を記述します。物理IPアドレスで記述することを推奨します。
定義ファイルには、必ず自ノードのホスト名または物理IPアドレスを含めて記述してください。
また、定義ファイル“calcphost.def”は、クラスタシステムを構成するすべてのノードで、同じ内容を記述してください。
複数の物理IPアドレスを使用するノードにおいては、ホスト名ではなく、物理IPアドレスを記述してください。“特定のIPアドレス”を自動反映先として設定する場合は、“特定のIPアドレス”として使用する物理IPアドレスを記述してください。
“特定のIPアドレス”を使用するノードにおいて、定義ファイル“myhostip.def”をメモ帳などのエディタで開きます。
Systemwalker Operation Managerインストール先ディレクトリ\MPWALKER.JM\mpjmcal\etc\myhostip.def
“特定のIPアドレス”として使用する物理IPアドレスを記述します。
XXX.XXX.XXX.XXX
注意. 数字および区切りの“.”のみ使用してください。 先頭・末尾の空白や改行コードなど、上記の文字以外を含めないでください。
定義ファイルの内容を有効にするには、カレンダサービスを起動してください。
[コントロールパネル]の[管理ツール]-[サービス]ダイアログボックスから以下のサービスを起動します。
Systemwalker MpJmCal
定義ファイル“calcphost.def”の詳細は、“Systemwalker Operation Manager リファレンス集”を参照してください。
注意
すでに運用中のノードを自動反映の対象とする場合は、あらかじめポリシー配付を実施して、すべてのノード上のカレンダ情報およびサービス・アプリケーション起動情報を同一にしてください。ポリシー抽出する情報は、“カレンダ”および“サービス・アプリケーション起動”のうち、自動反映の対象とする情報です。
注意
定義ファイル“myhostip.def”について
定義ファイル“myhostip.def”に記述した物理IPアドレスは、カレンダ反映先ホスト定義ファイル“calcphost.def”に存在している必要があります。また、存在しないIPアドレス、不当な記述形式の場合、カレンダ情報の自動反映は有効となりません。
定義ファイル“myhostip.def”は、Systemwalker Operation Managerのバックアップ・リストアの対象になりません。必要な場合は、手動でバックアップ・リストアを行ってください。