List Worksをクラスタシステムで運用することができます。
クラスタシステムとは、ネットワーク上の複数の独立したコンピュータ(ノード)を連携させ、1つのシステムとして利用するシステムです。クラスタシステムでは、クラスタ内のリスト管理サーバやアプリケーションの状態を常に監視し、1台のリスト管理サーバやリスト管理サーバで稼働しているアプリケーションに障害が発生すると、自動的にフェイルオーバ(処理をもう一方のサーバに引き継ぐこと)を行い、処理を続行します。このため、障害からの回復を短時間に行うことができ、可用性の高いシステムを実現できます。
従来の単体の運用では、サーバの異常によって、List Worksサービスが停止した場合、帳票業務が途切れるといった問題がありました。List Worksをクラスタシステム上で利用することで、異常発生時にはノードやサービスの自動切替えが行われ、帳票業務の継続が可能になります。
List Worksの機能のうち、以下の機能がフェイルオーバの対象になります。
保管フォルダの作成、変更、削除
保管フォルダ内の帳票の参照、更新、移動、複写、削除
ただし、以下のフォルダについては、それぞれのノードで定義したフォルダが使用されます。
受信フォルダ
List Worksをクラスタシステムで運用する場合、保管フォルダ、帳票、印刷資源といったフェイルオーバの対象となる資源を、クラスタシステムの各ノードから接続されたディスク装置(共有ディスク)上に配置します。
通常時は、運用ノード(図中のノード1)上でList Worksのサービスが動作し、リスト管理サーバが共有ディスク内のList Works資源を使用して業務を行います。
運用ノードの異常やグループ内のリソースで異常が発生した場合に、リスト管理サーバの処理が待機ノード(図中のノード2)に引き継がれ、ノード2が運用ノードとなります。
List Worksのサービスがノード2で継続して実行されるので、List WorksクライアントおよびWebクライアントから再接続処理を行うと、自動的にノード2のリスト管理サーバに接続され、共有ディスクのList Works資源を利用して業務を継続することができます。
参照
クラスタシステム上でList Worksを運用する場合の環境設定については、“環境構築手引書”を参照してください。
運用中のフェイルオーバ発生での対応については、“保守手引書”を参照してください。
注意
Web連携機能はクラスタシステムでは運用できません。Web連携用のサーバが必要です。