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Interstage List Works for 大規模 V11.0.0 設計・運用ガイド

17.3 世代の削除

オーバレイの履歴管理を行う場合、管理できる世代数は以下のとおりです。

項目

リスト管理サーバにおける履歴管理

マイ コンピュータにおける履歴管理

Windows版の場合

Solaris版/Linux版の場合

List Creator帳票、
NetCOBOL/MeFt帳票

4096

255

4096


オーバレイの履歴が、管理できる世代数に達した場合、またはオーバレイの格納ディスク容量が不足しそうな場合は、使用していない世代の履歴を削除する必要があります。

使用していない世代の削除方法は、オーバレイの履歴管理をどこで行っているかにより、以下のように異なります。

Windows版のリスト管理サーバ、またはマイ コンピュータの場合

オーバレイの履歴管理を行っている場合、古い日時のオーバレイは、オーバレイ格納場所フォルダ配下の履歴管理フォルダ「BACKUP.nnn」(nnn:世代番号、000~FFFの16進数、000が最も古い世代を表す)に、世代ごとに格納されています。


オーバレイ格納場所のフォルダ配下の例を以下に示します。

オーバレイ格納先のフォルダ
  │
  ├ OVL1.240  …オーバレイ「OVL1」の最新版
  ├ OVL1.fld
  ├ OVL2.240  …オーバレイ「OVL2」の最新版
  ├ OVL2.fld
  ├ OVL3.240  …オーバレイ「OVL3」の最新版
  │
  ├ BACKUP.000
  │  ├ OVL1.240  …3世代前のオーバレイ「OVL1」
  │  ├ OVL1.fld
  │  ├ OVL2.240  …2世代前のオーバレイ「OVL2」
  │  └ OVL2.fld
  │
  ├ BACKUP.001
  │  ├ OVL1.240  …2世代前のオーバレイ「OVL1」
  │  ├ OVL1.fld
  │  ├ OVL2.240  …1世代前のオーバレイ「OVL2」
  │  └ OVL2.fld
  │
  └ BACKUP.002
      ├ OVL1.240  …1世代前のオーバレイ「OVL1」
      └ OVL1.fld
(****.fldは帳票定義ファイル)

オーバレイの履歴が、管理できる世代数に達した場合、またはオーバレイの格納ディスク容量が不足しそうな場合は、以下のいずれかの方法で対処します。

  • 対処1:オーバレイの格納場所を変更する

  • 対処2:古いオーバレイの世代を退避し、削除する


削除された世代のオーバレイを使用している印刷データを表示しようとすると、同じ名前のオーバレイのうち、最新のオーバレイが使用されます。

以下、上記の対処1、対処2について説明します。


対処1:オーバレイの格納場所を変更する

オーバレイの格納場所を変更する対処方法について説明します。

  1. 新しいオーバレイの格納場所(フォルダ)の準備

    エクスプローラなどを使用して新しい格納場所(フォルダ)に、最新作成日時のオーバレイのデータを複写してください。

    また、履歴管理フォルダ「BACKUP.nnn」に格納されている古い日時のオーバレイも、必要に応じて複写してください。

    履歴管理フォルダ「BACKUP.nnn」の、「nnn」は、必ず「000」から作成してください。

    注意

    オーバレイのデータを複写するときは、複写先のオーバレイに対して、複写元のオーバレイと同じアクセス権を付与してください。

  2. オーバレイ格納場所のフォルダの変更

    リスト管理サーバの場合は、リスト管理サーバの環境設定において、マイ コンピュータの場合はリストナビの【オプション】ダイアログボックスで変更します。

    参照

    【リスト管理サーバ環境設定】ダイアログボックス、リストナビの【オプション】ダイアログボックスについては、“ダイアログボックスリファレンス”を参照してください。


対処2:古い世代の履歴を退避し削除する

古いオーバレイの世代を退避し、削除する対処方法について説明します。

エクスプローラなどを使用して、利用していない古い世代のオーバレイを退避し、削除してください。また、不要な履歴管理フォルダ「BACKUP.nnn」を削除してください。

削除後は、履歴管理フォルダ「BACKUP.nnn」の「nnn」を、世代の古い順に「000」から付け直してください。


Solaris版/Linux版のリスト管理サーバの場合

Solaris版/Linux版のリスト管理サーバにおいて、古い世代のオーバレイが不要になった場合、lvsvovlコマンドで削除します。

lvsvovlコマンドでオーバレイの世代を削除すると、削除した世代のオーバレイを使用している印刷データは、最新世代のオーバレイを使用するように変更されます。

注意

変更したオーバレイを最新世代として登録する運用方法の場合の注意事項

  • 世代の削除または初期化によって削除されたオーバレイを再度世代に登録する場合には、削除前と同じ世代識別名およびバージョンレベルを指定してください。
    削除前と同じ世代にオーバレイが存在しない場合、最新世代のオーバレイが使用されるため、表示されるオーバレイ、帳票項目、抜き出し検索範囲がずれることがあります。

  • 以下のオーバレイの世代は、削除できません。

    • 各オーバレイの最新のオーバレイ世代

    • 初期世代(オーバレイ世代管理方法の変更時に、システムにより自動的に設定された世代識別名およびバージョンレベルの世代)

例1) オーバレイ「FRMA」の世代識別名「E10」、バージョンレベル「V10L10」を削除する場合

# lvsvovl -d -O"FRMA" -eE10 -vV10L10

例2) 削除前、または削除後にオーバレイの世代管理情報を確認する場合

# lvsvovl -V

世代管理情報は、以下のように表示されます。

----+----1----+----2----+----3----+----4----+----5----+----6----+----7----+----8
2008/11/21 18:35:27  オーバレイ世代管理   A1234    情報             (0013)
世代管理初期化日時  : 2007/11/21 10:12:56
世代管理最終更新日時: 2008/11/21 18:00:03
  世代名            : E10 V10L10
    作成日時        : 2007/11/21 13:22:25
    最終更新日時    : 2008/12/21 15:32:16
    オーバレイ名    : FRMB FRMC FRMD FRMS FRMK
  世代名            : E20 V10L10
    作成日時        : 2007/11/21 18:00:03
    最終更新日時    : 2008/11/21 18:00:03
    オーバレイ名    : FRMA FRMB FRMC FRMD

参照

lvsvovlコマンドの詳細は、“コマンドリファレンス”を参照してください。