サーバとクライアント間のオフライン配付の運用について説明します。
概要
クライアントからダウンロードを行う場合、何らかの原因で通信回線が使用できない場合、または大量データにより通信回線の使用に支障をきたすおそれがある場合に、サーバから移出した資源を外部媒体(CD、MO、FPD)またはネットワークを使用して、クライアントへ移入することができます。このように、資源をオンラインで配付しないで、直接クライアント適用する方法を、オフライン配付と呼んでいます。
オフライン配付の対象資源は以下のとおりです。
登録済みの資源配付グループ
登録済みのメンテナンス版数
新規登録のメンテナンス版数
運用方法
資源をオフライン配付する方法を、以下に説明します。
移出の操作手順
運用管理サーバでの移出の操作は、以下の方法で行います。
[資源配付]ウィンドウ
コマンド
オフライン配付用資源移出コマンド(drmsexp)
DRMS管理ファイルへの資源データ登録コマンド(drmsadd)
移入の操作手順
クライアントでの移入の操作は、以下の方法で行います。
コマンド
オフライン配付用資源移入コマンド(クライアント用)(impdrms)
オンライン通知の選択
回線がつながっていないクライアントへ移入した場合に、移入で行われるオンライン通知を行わないようにすることができます。
オンライン通知の設定は、[資源配付クライアント設定]の[実行環境]-[その他 環境設定]で指定します。
移入条件
移入を行う際、クライアント側に移入対象となる業務、資源グループまたは個別メンテナンス版数が定義されている必要があります。
移入を行う際にクライアント側に必要となる定義を以下に示します。
移入する資源 | クライアント側に必要な定義 | 移入の条件 |
---|---|---|
資源グループ | 業務および資源グループ | 移入する資源グループがクライアントに定義されている必要があります。 |
共通メンテナンス版数 | 業務 | 移入する共通メンテナンス版数内の業務がクライアントに定義されている必要があります。 |
個別メンテナンス版数 | 個別メンテナンス版数 | 移入する個別メンテナンス版数がクライアントに定義されている必要があります。 |
資源の適用方法
移入した資源の適用方法には、以下の2つの方法があります。
自動適用
[資源配付クライアント設定]の[実行環境]ページの[ダウンロード実行環境設定]で、[処理形態]が[一括]を選択することにより、移入の延長で資源の適用および適用結果通知処理が行われます。
手動適用
[資源配付クライアント設定]の[実行環境]ページの[ダウンロード実行環境設定]で、[処理形態]が[受信のみ]を選択することにより、資源の移入だけ行われます。手動により、適用機能および適用結果通知機能を実行する必要があります。
事前配付資源と通常配付資源の適用予定日時について
事前配付の資源と通常配付の資源をクライアントに移入した場合の扱いについて示します。
前もってデータを受信しておく資源であり、クライアント適用予定日時が経過していない資源については適用可否をサーバに問い合わせる資源です。クライアントに移入した場合は、事前資源が適用可能かどうかの判断については、移入時にクライアント側のシステム日時を契機に適用されます。
データを受信後、即時適用される資源として移入されます。
以下に、移入する資源がクライアントのシステム日時によってどのような資源の扱いになるかを示します。
移入する資源 | クライアントのシステム日時 | ||
---|---|---|---|
資源種 | クライアント適用予定日時 | 2000/07/01 10:00 | 2000/08/01 10:00 |
事前資源 | 未定 | 事前資源として移入され適用されません | 事前資源として移入され適用されません |
2000/07/25 14:30 | 事前資源として移入され適用されません | 通常資源として移入され即時適用されます | |
通常資源 | 未定 | 通常資源として移入され即時適用されます | 通常資源として移入され即時適用されます |
2000/07/25 14:30 | 通常資源として移入され即時適用されます | 通常資源として移入され即時適用されます |
注意事項
移入する世代の前世代が適用完了または受信完了していないと移入は行われません。
[資源配付クライアント設定]の[実行環境]ページの[ダウンロード実行環境設定]-[詳細設定]で、[最新世代のみのダウンロード]を選択している場合は、移入する世代の前世代の状態に関係なく、移入が行われます。