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ETERNUS SF AdvancedCopy Manager 16.9.1 運用ガイド
FUJITSU Storage

8.3.5 リストアウィザード(for Exchange Server)によるリストア

本項では、リストアウィザード(for Exchange Server)でのリストアに必要な運用手順について説明します。

リストア作業の流れを以下に示します。

8.3.5.1 リストア環境の確認

以下の条件を確認します。

注意

リストアウィザードの実行中に、リストアウィザードがMicrosoft Exchange Search Host Controllerサービスの停止と起動を行います。Microsoft Exchange Search Host Controllerサービスが停止すると、Exchangeのインデックスの作成や検索に影響する可能性があります。リストアウィザード(for Exchange Server)は、このサービスの停止による影響、すなわち、Exchangeの検索への影響を考慮して実行してください。

8.3.5.2 リストア前の作業(テープからリストアする場合)

ストレージ障害などでテープ(2次バックアップ)からリストアする場合は、事前に以下の手順1~6の作業が必要です。

  1. シャドウコピーの削除

    テープからリストアする場合は、シャドウコピーを削除します。

    1. アクティブメールボックスサーバにAdvancedCopy Managerユーザーでログインします。

    2. コマンドプロンプトを起動します。

    3. 以下のコマンドを実行します。

      C:\>C:\Win32app\AdvancedCopyManager\bin\swsrpshadowadm_exchange delete -dbname dbName

      参考

      手順3のコマンドを実行すると、以下の処理が行われます。

      • バックアップサーバに存在するシャドウコピーが削除されます。

      • バックアップサーバのライタメタデータドキュメントとバックアップコンポーネントドキュメントが削除されます。

  2. QuickOPCセッションの停止

    テープからのリストア実行前に、リストア対象のExchange Serverデータベースに対するQuickOPCセッションを停止します。

    1. アクティブメールボックスサーバにAdvancedCopy Managerユーザーでログインします。

    2. コマンドプロンプトを起動します。

    3. 以下のコマンドを実行します。

      C:\>C:\Win32app\AdvancedCopyManager\bin\swsrpshadowadm_exchange stopqopc -dbname dbName

      注意

      QuickOPCセッションが存在しない場合は、コマンドが異常終了します。
      処理を継続するために次の手順に進み、セッションの停止を確認してください。

  3. QuickOPCセッション停止の確認

    以下のコマンドを実行し、QuickOPCのセッションが停止していることを確認します。

    QuickOPCのセッションが停止している場合は、Trk列に"----"と表示されます。

    C:\>C:\Win32app\AdvancedCopyManager\bin\swsrpshadowadm_exchange status -dbname dbName
  4. ディスクの初期化

    ディスクの初期化を実施します。

    注意

    • ディスクがオフラインの場合、ディスクを初期化する前にオンラインにしてください。

    • 初期化するディスクのデータはすべて消去されるため、対象を間違えないように注意してください。

    1. バックアップサーバにAdvancedCopy Managerユーザーでログインします。

    2. コマンドプロンプトを起動します。

    3. 以下のコマンドを実行します。

      C:\>diskpart
      DISKPART> select disk diskNumber
      DISKPART> clean
  5. パーティションの作成

    初期化前と同じ構成となるようにパーティションを作成し、ドライブ文字を割り当てます。

    1. バックアップサーバにAdvancedCopy Managerユーザーでログインします。

    2. サーバーマネージャー画面を起動します。

    3. [ディスクの管理]を選択します。

    4. 対象のボリュームで右クリックして「新しいシンプルボリューム」を選択し、ウィザードに従って初期化前と同じ構成となるようにパーティションを作成します。

    注意

    パーティションを作成できない場合、ディスクが読取り専用(read-only)ボリュームになっている可能性があります。そのときは、コマンドプロンプトで"Diskpart"を起動して、ディスクの読取り専用属性を解除してください。

  6. テープからデータをリストア

    データベース領域、トランザクションログ領域のバックアップデータを元の場所(バックアップを取得したバックアップ先ボリューム)にリストアします。

    1. バックアップサーバにAdvancedCopy Managerユーザーでログインします。

    2. 退避しておいたファイルを元の場所(バックアップを取得したバックアップ先ボリューム)にリストアします。

  7. テープからメタデータドキュメントをリストア

    メタデータドキュメントを元の場所(バックアップを取得した場所)にリストアします。
    メタデータドキュメントの保存先については、表8.5 メタデータドキュメントを参照してください。

    1. バックアップサーバにAdvancedCopy Managerユーザーでログインします。

    2. 退避しておいたファイルを元の場所(バックアップを取得した場所)にリストアします。

8.3.5.3 リストアの実行(ウィザードによるリストア)

操作手順は、『Webコンソール説明書』の「ウィザードによるExchange Serverデータベースのリストア」を参照してください。

8.3.5.4 リストア処理状態の確認

リストア処理状態の確認は、Webコンソールの処理状態ペインで行います。処理状態ペインの表示内容の詳細は、『Webコンソール説明書』の「処理状態ペイン」を参照してください。

リストアウィザード(for Exchange Server)でリストアを実行すると、以下の情報が処理状態ペインに表示されます。

表8.6 リストア処理実行中の表示内容

項目名

表示内容

アクション

Restore Wizard for Exchange Server

状態

Executing

結果

-

表8.7 リストア処理終了の表示内容

項目名

表示内容

アクション

Restore Wizard for Exchange Server

状態

Completed

結果

正常時

Success

異常時

Failed

8.3.5.5 復旧確認

リストアウィザード(for Exchange Server)によるリストア完了後、Exchange Serverデータベースが正しく復旧されたことを確認します。

DAG構成の場合は、OPCの物理コピー完了後、パッシブデータベースのコピーを作成します。

ポイント

パッシブデータベースのコピー作成処理は、ネットワーク経由でコピーされるため、ネットワークやサーバに長時間の負荷がかかることが予想されます。したがって、休日や夜間など、業務への影響が小さい時間帯に実施することを推奨します。