Storage Cluster環境の保守手順について説明します。
本節では、便宜上、以下の名称を定義して説明しています。
本項の説明で利用する定義名 | 定義名の意味 |
---|---|
ETERNUS-A | Primaryストレージ |
ETERNUS-B | Secondaryストレージ |
ETERNUS-C | PrimaryストレージまたはSecondaryストレージを撤去したあと、Storage Cluster環境を再構築するために用意するETERNUS ディスクアレイ |
ポイント
TFOグループのステータスは自動的に更新されます。手順と異なるステータスが表示されている場合は、しばらく待ち合わせるか、以下の箇所を参照してTFOグループのステータスを手動で更新してから、再確認してください。
TFOグループがActive-Active構成の場合: 「9.3.2.3 TFOグループのステータス更新」
TFOグループがActive-Standby構成の場合: 「9.4.2.2 TFOグループのステータス更新」
手順の中で利用するETERNUS CLIのコマンド名および書式は、ETERNUS ディスクアレイに付属のマニュアルを参照してください。
AdvancedCopy Managerを運用している場合のアドバンスト・コピーの保守内容は、「表9.11 AdvancedCopy ManagerのCopy Control Module機能を使用している場合」および「表9.12 AdvancedCopy Managerのレプリケーション管理機能を使用している場合」を参照してください。
AdvancedCopy ManagerのCopy Control Module機能を使用している場合、コマンドの詳細は、『AdvancedCopy Manager 運用ガイド Copy Control Module編』の「コマンドリファレンス」を参照してください。
AdvancedCopy Managerのレプリケーション管理機能を使用している場合、コマンドの詳細は、『AdvancedCopy Manager 運用ガイド』の「コマンドリファレンス」を参照してください。
保守内容 | 実行中のコピー種別 | ||
---|---|---|---|
OPC/QuickOPC | SnapOPC+ | EC/REC | |
(a)コピーセッションの停止 | acopc queryコマンドでコピーセッションを確認し、acopc cancelコマンドでコピーセッションを停止してください。 | acsnap queryコマンドでコピーセッションを確認し、acsnap cancelコマンドでコピーセッションを停止してください。 | acec queryコマンドでコピーセッションを確認し、acec cancelコマンドでコピーセッションを停止してください。 |
(b)TFOステータスが"Standby"のコピーセッションの停止 | accopy queryコマンドでTFOステータスが"Standby"のETERNUS ディスクアレイにあるコピーセッションを確認し、accopy fcancelコマンドでコピーセッションを停止してください。 | ||
(c)AdvancedCopy Managerの環境設定削除 | acpair removeコマンドでコピーペアを削除してください。 | ||
(d)AdvancedCopy Managerの環境設定 | acpair addコマンドでコピーペアを追加してください。 | ||
(e)コピーセッションの開始 |
| acsnap startコマンドでコピーセッションを開始してください。 | acec startコマンドでコピーセッションを開始してください。
|
(f)コピーセッションの状態確認 | 『AdvancedCopy Manager 運用ガイド Copy Control Module編』の「Storage Clusterコンティニュアスコピー機能を復旧する場合」を参照して、コピーセッションの状態確認と復旧を実施してください。 | ||
(g)管理サービスの停止 | acservice stopコマンドで管理サービスを停止してください。 |
保守内容 | 実行中のコピー種別 | ||
---|---|---|---|
OPC/QuickOPC | SnapOPC+ | EC/REC | |
(a)コピーセッションの停止 | swsrpstatコマンドでコピーセッションを確認し、swsrpcancelコマンドでコピーセッションを停止してください。 | ||
(b)TFOステータスが"Standby"のコピーセッションの停止 | 運用管理サーバにおいて、accopy queryコマンドでコピーセッションを確認し、accopy fcancelコマンドでコピーセッションを停止してください。 レプリケーション管理機能のコマンドでは、TFOステータスが"Standby"のストレージに対する操作を実行できません。このため、TFOステータスが"Standby"のストレージのコピーセッションだけを停止する場合は、AdvancedCopy ManagerのCopy Control Module機能のコマンドを利用してください。 | ||
(c)AdvancedCopy Managerの環境設定削除 | swsrpdelvolコマンドで、複製ボリューム情報を削除してください。 TFOステータスが"Active"のETERNUS ディスクアレイにコピーセッションが存在する場合は、swsrpdelvolコマンドに-eオプションを指定して、複製ボリューム情報を削除してください。 | ||
(d)AdvancedCopy Managerの環境設定 | swsrpsetvolコマンドでAdvancedCopy Managerの環境を設定してください。 | ||
(e)コピーセッションの開始 |
| swsrpmakeコマンドに-Cオプションまたは-Pオプションを指定して、コピーセッションを開始してください。 | swsrpstartsyncコマンドでコピーセッションを開始してください。
|
(f)コピーセッションの状態確認 | 『AdvancedCopy Manager 運用ガイド』の「Storage Clusterコンティニュアスコピー機能を復旧する場合」を参照して、コピーセッションの状態確認と復旧を実施してください。 |
復旧の際は、ペアとなっているボリューム間でイニシャルコピーが行われます。イニシャルコピーの所要時間の目安は、以下の箇所を参照してください。
TFOグループがActive-Active構成の場合: 「表9.9 イニシャルコピーの所要時間(物理容量が1TBのボリュームにおける目安値)」
TFOグループがActive-Standby構成の場合: 「表9.10 イニシャルコピーの所要時間(物理容量が1TBのボリュームにおける目安値)」
以下の装置を利用している環境において、保守作業のために、TFOグループのフェーズが"Maintenance"状態のままフェイルオーバー/フェイルバックを実施する必要がある場合は、事前に、担当保守員に連絡してください。
ETERNUS DX S6 series
ファームウェア版数がV11L40-5000以降の、ETERNUS DX S5 series, ETERNUS DX8900 S4, ETERNUS AF S3 series
ファームウェア版数がV10L90-1000以降の、ETERNUS DX S4/S3 series (DX8900 S4を除く), ETERNUS AF S2 series, AF series