装置交換が必要な故障が発生してストレージ装置を入れ替えるような場合は、一旦、TFOグループを削除してStorage Clusterの環境を解体します。
以下に、ETERNUS ディスクアレイが故障した場合の保守手順を説明します。
参照
本項に記載されている「手動Failover」の実施方法は、以下の箇所を参照してください。
TFOグループがActive-Active構成の場合: 「9.3.2.7 手動Failover/Failback」
TFOグループがActive-Standby構成の場合: 「9.4.2.6 手動Failover/Failback」
Primaryストレージを交換する場合
以下の条件を満たすTFOグループが存在する場合にETERNUS-Aが故障したときは、そのTFOグループに対してETERNUS-Bへの手動Failoverを実施します。
Active-Standby構成で運用している、かつ
ETERNUS-A側のTFOステータスが"Active"である、かつ
Failoverモードが"Manual"である
上記の条件を満たしていないTFOグループに対する本手順の実施は不要です。
ETERNUS-AのCAポートに接続されているファイバーチャネルケーブルを抜きます。iSCSI接続環境の場合は、LANケーブルを抜きます。
AdvancedCopy ManagerのCopy Control Module機能を使用して運用している場合は、AdvancedCopy Manager CCMの管理サービスを停止します。
管理サービスの停止手順は、「表9.11 AdvancedCopy ManagerのCopy Control Module機能を使用している場合」の「(g)管理サービスの停止」を参照してください。
「9.5.12 復旧のための一時的なStorage Cluster環境の削除」の手順を実施してすべてのTFOグループを削除します。
TFOグループがActive-Standby構成でFC接続環境の場合は、ETERNUS-Bに設定されている論理WWPN/WWNNを引き継ぐために、[WWPN引き継ぎ]のチェックボックスをチェックしてすべてのTFOグループを削除してください。
TFOグループがActive-Standby構成でiSCSI接続環境の場合、またはTFOグループがActive-Active構成の場合は、[WWPN引き継ぎ]のチェックボックスがグレーアウトされて表示されます。
注意
本手順でETERNUS-Bに設定されているTFOグループを削除したあとは、ETERNUS-Aを再接続しないでください。TFOグループがActive-Standby構成でFC接続環境の場合はWWPN/WWNNの重複、iSCSI接続環境の場合はiSCSI IPアドレスの重複によるデータ破壊を起こす可能性があります。
ETERNUS-Aを撤去します。
撤去したETERNUS-Aと同様の業務ボリュームをETERNUS-Cに作成します。この時点では、業務サーバとETERNUS-Cを結線しないでください。
ETERNUS-BをPrimaryストレージ、ETERNUS-CをSecondaryストレージとして、Storage Cluster環境を構築します。iSCSI接続環境の場合は、必ず、TFOグループを設定したあとにETERNUS-CのCAポートを設定してください。
手順2で断線させたファイバーチャネルケーブルをETERNUS-CのCAポートに接続して、業務サーバとの結線を接続します。iSCSI接続環境の場合は、LANケーブルを接続して、業務サーバとの結線を接続します。
ETERNUS-BのすべてのTFOグループのフェーズが"Normal"になっていることを確認したあと、すべてのTFOグループを選択して手動Failoverを実施します。
ETERNUS-BのCAポートに接続されているファイバーチャネルケーブルを抜きます。iSCSI接続環境の場合は、LANケーブルを抜きます。
「9.5.12 復旧のための一時的なStorage Cluster環境の削除」の手順を実施してすべてのTFOグループを削除します。
TFOグループがActive-Standby構成でFC接続環境の場合は、ETERNUS-Cに設定されている論理WWPN/WWNNを引き継ぐために、[WWPN引き継ぎ]のチェックボックスをチェックしてすべてのTFOグループを削除してください。
TFOグループがActive-Standby構成でiSCSI接続環境の場合、またはTFOグループがActive-Active構成の場合は、[WWPN引き継ぎ]のチェックボックスがグレーアウトされて表示されます。
ETERNUS-BをSecondaryストレージ、ETERNUS-CをPrimaryストレージとして、Storage Cluster環境を構築します。iSCSI接続環境の場合は、必ず、TFOグループを設定したあとにETERNUS-BのCAポートを設定してください。
手順10で断線させたETERNUS-Bと業務サーバの結線を、再接続します。
ETERNUS-CからETERNUS-Bへのイニシャルコピーが完了し、元の運用状態に戻ります。
AdvancedCopy Managerを運用している場合、AdvancedCopy Managerの環境を設定します。設定手順は、「表9.11 AdvancedCopy ManagerのCopy Control Module機能を使用している場合」または「表9.12 AdvancedCopy Managerのレプリケーション管理機能を使用している場合」の、「(d)AdvancedCopy Managerの環境設定」を参照してください。
Secondaryストレージを交換する場合
ETERNUS-Bを本製品から削除し、管理対象外とします。
AdvancedCopy ManagerのCopy Control Module機能を使用して運用している場合は、AdvancedCopy Manager CCMの管理サービスを停止します。
管理サービスの停止手順は、「表9.11 AdvancedCopy ManagerのCopy Control Module機能を使用している場合」の「(g)管理サービスの停止」を参照してください。
「9.5.12 復旧のための一時的なStorage Cluster環境の削除」の手順を実施してすべてのTFOグループを削除します。
新たにSecondaryストレージとするETERNUS-Cを本製品に登録します。
ETERNUS-AとETERNUS-Cで、Storage Cluster環境を再構築します。
AdvancedCopy Managerを運用している場合、AdvancedCopy Managerの環境を設定します。設定手順は、「表9.11 AdvancedCopy ManagerのCopy Control Module機能を使用している場合」または「表9.12 AdvancedCopy Managerのレプリケーション管理機能を使用している場合」の、「(d)AdvancedCopy Managerの環境設定」を参照してください。
参照
手順4と手順5は、以下の箇所を参照し、Secondaryストレージで実施してください。
TFOグループがActive-Active構成の場合: 「9.2.1 Active-Active構成での作業フロー」の「Primaryストレージだけで運用していた環境にSecondaryストレージを追加する場合」
TFOグループがActive-Standby構成の場合: 「9.2.2 Active-Standby構成での作業フロー」の「Primaryストレージだけで運用していた環境にSecondaryストレージを追加する場合」