本製品では、ストレージ装置のエコモードを利用できます。サーバから使用されているRAIDグループを確認しながら、RAIDグループ単位でディスクドライブのスピンドル回転制御、およびディスクドライブ本体の電源制御ができます。
エコモードには「装置のエコモード」と「RAIDグループのエコモード」があり、「装置のエコモード」はON/OFFを設定でき、「RAIDグループのエコモード」はON/ON(power off)/OFFを設定できます。
装置のエコモードをONに設定すると、RAIDグループのエコモードをON/OFF制御できます。
RAIDグループのエコモードをON、かつスケジュールをExternalに設定すると、そのRAIDグループを構成するディスクドライブのスピンドル回転をON/OFF制御できます。また、RAIDグループのエコモードをON(power off)、かつスケジュールをExternalに設定すると、そのRAIDグループを構成するディスクドライブの電源をON/OFF制御できます。ただし、「6.1.6.1 エコモードを使ったストレージ運用における留意事項」の「エコモードの操作ができないRAIDグループ」に記載されているRAIDグループに対するエコモードの操作はできません。
エコモードの操作は、Webコンソールから対象装置を選択して実行します。
実行できる操作は以下のとおりです。
装置のエコモードをONにする
装置のエコモードをOFFにする
RAIDグループのエコモードをONにする
RAIDグループのエコモードをON(power off)にする
RAIDグループのエコモードをOFFにする
RAIDグループを構成するディスクドライブの起動
RAIDグループを構成するディスクドライブの停止
注意
RAIDグループが以下のどちらかの条件に該当する場合、Webコンソールからディスクドライブを停止できません。storageadm spindle stopコマンドでディスクドライブを停止してください。
RAIDグループに、ボリュームタイプがWSVのボリュームが存在する
RAIDグループに属しているボリュームが、LUNコンカチネーション機能で異なるRAIDグループと連結されている
エコモードを使ったストレージ運用を行う場合は、事前に、以下について把握しておく必要があります。
エコモードの操作ができないRAIDグループ
以下のRAIDグループは、エコモードの操作ができません。
システムディスクを含むRAIDグループ
NAS用ディスク領域に設定したRAIDグループ
メインフレームボリューム、MVVボリューム、またはMVV Concatenationボリュームが登録されているRAIDグループ
ボリュームが登録されていないRAIDグループ
SSDで構成されたRAIDグループ
シン・プロビジョニングで使用されているRAIDグループ
Flexible Tierで使用されているRAIDグループ
REC Diskバッファーに属するRAIDグループ
ロジカル・デバイス・エクスパンション実行中に作成される作業用RAIDグループ
ディスクドライブの停止
ETERNUS ディスクアレイ内では、ディスクドライブの停止処理は、ディスクドライブへのアクセスが一定時間(30分)ないことを確認してから行われます。このため、本製品で“停止指示”してから実際にディスクドライブが停止するまで、一定時間以上かかります。
ETERNUS ディスクアレイ側でRAIDグループやボリュームなどの構成変更中、またはディスクドライブへアクセスするアドバンスト・コピー機能動作中は、ディスクドライブの稼働を継続します。このため、本製品で“停止指示”していても、ディスクドライブが停止しないことがあります。ディスクドライブが停止するのは、ETERNUS ディスクアレイ内での一連の動作が完了したあとです。
ディスクドライブの起動
停止しているディスクドライブにアクセスした場合、ETERNUS ディスクアレイはそのディスクドライブを直ちに起動しますが、アクセスを受け付けられる状態になるまで、1~3分程度かかります。
ディスクドライブの継続稼働
ETERNUS ディスクアレイ内では、1日におけるディスクドライブの起動開始処理が一定回数(3回)を超えた場合は、そのディスクドライブへのアクセス頻度が高いと判断し、ディスクドライブの稼働を継続します。このため、本製品で“停止指示”をしても、ディスクドライブの状態が“停止状態”から“動作状態”に遷移したあと、アクセスがなくなっても“停止状態”に遷移しないことがあります。
なお、1日におけるディスクドライブの起動開始処理の回数は、装置の時刻が0時0分になると0回にリセットされます。