以下に、PDF変換機能使用時の注意事項を示します。
詳細については、オンラインマニュアル“帳票印刷配信機能 PDF運用ガイド”を参照してください。
また、Adobe Readerのトラブルについては、Adobeのトラブル情報を参照してください。
●帳票様式情報設計時の注意事項
帳票をPDFファイルに保存する場合、次の点に注意して、帳票を設計してください。
用紙サイズに「任意」を指定した場合、用紙名の指定の有無にかかわらず、指定した任意用紙サイズでPDFファイルに保存されます。
印刷範囲は無効となります。
とじしろは無効となります。
段組み印刷は、2段、4段横のみ有効です。4段縦を指定した場合、帳票は元のサイズでPDFファイルに保存されます。
List Creatorデザイナで設計した帳票を出力する場合、フォントはフォントの登録の有無にかかわらず、List Managerで以下のようにマッピングします。
MS 明朝 : MS明朝(エンベッド時:FUJ明朝体)
MS ゴシック : MSゴシック(エンベッド時:FUJゴシック体)
@MS 明朝 : @MS明朝(エンベッド時:@FUJ明朝体)
@MS ゴシック : @MSゴシック(エンベッド時:@FUJゴシック体)
上記以外のフォントを登録せずに使用した場合、以下のように出力されます。また、上記以外のフォントを登録してもPDFファイルに文字を埋め込まないと、帳票で定義した位置に正しく出力されません。
日本語文字 : MS明朝(エンベット時:FUJ明朝体)
日本語文字(縦書き) : MS明朝(エンベット時:@FUJ明朝体) ただし、オーバレイ文字は以下のとおりになります。 ・フォント名称に「ゴシック」を含む場合 @MSゴシック(エンベッド時:@FUJゴシック体) ・それ以外の場合 @MS明朝(エンベッド時:@FUJ明朝体)
半角英数字文字 :帳票管理サーバがWindows場合 MS明朝(エンベット時:FUJ明朝体) 帳票管理サーバがSolaris/Linuxの場合 MS明朝(エンベット時:FUJ明朝体)(帳票配信型の運用の場合) MSゴシック(エンベット時:FUJゴシック体)(Web手元印刷型の運用の場合)
フォントを登録する方法については、オンラインマニュアル“帳票印刷配信機能 セットアップガイド”を参照してください。
フォントの出力結果については、オンラインマニュアル“帳票印刷配信機能 PDF運用ガイド”を参照してください。
縦書きフォント(@付きフォント)を指定する場合、半角文字は使用しないでください。使用した場合の文字の出力結果は保証されません。
オーバレイ罫線・枠、パーティション罫線・枠の線種に実線以外が指定されている場合、間隔などのパターンが定義時と異なります。
オーバレイ罫線・枠、パーティション罫線・枠の線種に二重線、波線が指定されている場合、実線になります。
オーバレイ罫線、パーティション罫線の線端に平面を指定しても、PDFファイルでは四角になる場合があります。
オーバレイ枠・パーティション枠に網がけを指定した場合、網がけではなく、領域が塗りつぶされます。複数の網がけを重ねる場合は、出力結果を確認してください。
オーバレイ文字の文字列方向に「右」以外を指定した場合、または縦書きフォント(@付きフォント)を指定した場合、下線を指定しても出力されません。
矩形オーバレイ文字は使用できません。使用した場合、矩形オーバレイ文字の領域には、何も出力されません。
組込みメディア項目は、以下のデータが出力できます。
ビットマップデータ
JPEGデータ
TIFFデータ
PNGデータ
グラフデータ
なお、OLE2オブジェクトを指定した場合、エラーになります。
組込みメディア項目にクリッピングを指定した場合、印刷時と出力結果が異なります。クリッピングを指定する場合は、必ず出力結果を確認してください。
以下の種別のバーコードが出力できます。括弧内は、指定可能なバーコードの項目長(入力データの長さ)です。その他の種別のバーコードを指定した場合、および指定可能なバーコードの項目長を超えて指定した場合、帳票の出力時にエラーになります。
JAN標準(12)
JAN短縮(7)
Code 3 of 9(1~128)
Code 3 of 9(EIAJ準拠)(1~128)
Industrial 2 of 5(1~128)
Interleaved 2 of 5(1~128)
NW-7(3~34)
カスタマバーコード(20)
CODE128(1~127)
EAN-128(1~127)
EAN-128(コンビニエンスストア向け)(44)
UPCバージョンA(11)
UPCバージョンE(6)
EAN-13(12)
U.S. POSTNET(Delivery Point Code)(11)
U.S. POSTNET(ZIP+4 Code)(9)
U.S. POSTNET(5-Digit ZIP Code)(5)
QR Code(モデル 1)(1~1167)
QR Code(モデル 2)(1~7089)
QR Code(マイクロQR)(1~999)
PDF417(1~9999)
MaxiCode(1~999)
Intelligent Mail Barcode (20、25、29、31)
GS1 DataBar Omnidirectional (13)
GS1 DataBar Truncated (13)
GS1 DataBar Stacked (13)
GS1 DataBar Stacked Omnidirectional (13)
GS1 DataBar Limited (13)
GS1 DataBar Expanded (数字のみ74、英数字41)
GS1 DataBar Expanded Stacked (数字のみ74、英数字41)
以下の種別のバーコードでは、分割数の指定は無効となります。指定しても、分割されず、1つで出力されます。
QR Code(モデル 1)
QR Code(モデル 2)
バーコード種別がカスタマバーコードで、「印刷方向」に「180°」を指定した場合、「0°」が指定されたものとして出力されます。また、「270°」を指定した場合、「90°」が指定されたものとして出力されます。
バーコードは、JISやEANなどの規格にしたがったサイズで出力されます。そのため、指定された範囲よりも大きくまたは小さく出力される場合があります。
定義した矩形内に収めるためには、List Creatorデザイナの帳票業務情報のプロパティ画面の[ファイル]タブの文書情報設定画面で指定した文書管理の「バーコード描画」で、「バーコードを項目のサイズに収まるように出力する」と指定してください。ただし、カスタマバーコードに対して本機能は利用できません。
また、Code 3 of 9(EIAJ準拠)の場合、バーコード項目の「バーコード種別タブ」のEIAJ詳細設定画面で設定された細エレメント幅を使用してバーコード出力を行います。
JAN標準バーコードおよびEAN-13は、「フラグキャラクタを下に印刷」を指定しなくても、バーコードの下にフラグキャラクタが出力されます。
バーコード項目に「文字印刷」を指定した場合、バーコードの下に出力されるデータの位置は、印刷時と異なります。
カスタマバーコード、U.S. POSTNET には、「文字印刷」を指定しないでください。指定しても文字は印刷されません。
バーコードは、用紙、リーダ、出力装置の解像度、および状態で精度が変わるため、実際の運用を行う前に、バーコードを出力し、読み込めることを確認してから使用してください。
集団印刷の印刷文字には、必ず1 バイト文字を指定してください。
数字項目の編集形式に「日付」を指定する場合、区切り文字には、必ず1 バイト文字を指定してください。
郵便番号項目は、指定しないでください。指定した場合、正しく出力されません。
組合せフォーム出力時、以下の項目には組合せフォーム名が設定されます。なお、しおりは組合せフォーム名が切り替わったタイミングで挿入されます。
PDF のタイトル
PDF のしおりの名前
●帳票業務情報設定時/PDFファイル保存時の注意事項
帳票をPDFファイル保存する場合、次の点に注意して、帳票業務情報を設定してください。また、PDFファイル保存してください。
タイトル(帳票の出力時にタイトルを省略した場合は帳票名)、サブタイトル、作成者は、日本語(JIS非漢字/第一水準漢字/第二水準漢字)または英数字で指定してください。その他の文字を指定した場合、PDFファイルの文書情報(一般)で正しく表示されないことがあります。
指定されたフォルダが存在しない場合、フォルダが自動生成されます。フォルダには、親フォルダと同じアクセス権が設定されます。アクセス権がない場合は、エラーになります。
PDFファイルには、帳票を出力したユーザのアクセス権が設定されます。
同一名ファイルがすでに存在する場合は、アクセス権があれば新しいファイルに置き換えられます。アクセス権がない場合は、エラーになります。
同一名ファイルがすでに存在するときにPDFファイル保存に失敗した場合は、元のPDFファイルも削除されることがあります。
PDFファイルを開くときのパスワードは、半角の英数字または記号(ASCIIコードの文字範囲)で指定してください。その他の文字を指定した場合、PDFファイルを表示できない場合があります。
PDFファイルのセキュリティオプションを変更するときのパスワードは、半角の英数字または記号(ASCIIコードの文字範囲)で指定してください。その他の文字を指定した場合、PDFファイルを表示できない場合があります。
PDFファイルを開くときのパスワードとセキュリティオプションを変更するときのパスワードに同じパスワードを指定した場合、すべてのセキュリティが解除されます(PDFファイルのセキュリティオプションを変更するときのパスワードの指定が無効になります)。
外字を出力する場合は、運用形態によって以下のように設定してください。
帳票配信型(PDFファイル保存時)の運用の場合
帳票出力サーバに、Charset Manager Standard Edition Agent V10.0.0以降をインストールしておく必要があります。
外字を使用する設定の詳細については、オンラインマニュアル“帳票印刷配信機能 セットアップガイド”の“4.8 外字を使用する設定(PDFファイル保存する場合)”を参照してください。
Web手元印刷型(PDFファイル)の運用の場合(帳票管理サーバがWindowsの場合)
帳票管理サーバに、以下のいずれかをインストールしておく必要があります。
Charset Manager Standard Edition Agent V10.0 以降
外字を使用する設定の詳細については、オンラインマニュアル“帳票印刷配信機能 セットアップガイド”の“4.8 外字を使用する設定(PDFファイル保存する場合)”を参照してください。
Web手元印刷型(PDFファイル)の運用の場合(帳票管理サーバがSolarisの場合)
帳票管理サーバに、Charset Manager Standard Edition Agent V10.0.0以降をインストールしておく必要があります。
外字を使用する設定の詳細については、List Creatorに添付のオンラインマニュアル“環境設定・帳票運用編”を参照してください。
Web手元印刷型(PDFファイル)の運用の場合(帳票管理サーバがLinuxの場合)
帳票管理サーバに、Charset Manager Standard Edition Agent V10.0.0をインストールしておく必要があります。
外字を使用する設定の詳細については、オンラインマニュアル“帳票印刷配信機能セットアップガイド”の“4.8 外字を使用する設定(PDFファイル保存する場合)”を参照してください。
外字やJEF拡張文字を使用する場合は、文字をPDFファイルに埋め込んでください。PDFファイルに埋め込まない場合、PDFファイルを表示するシステムの環境によっては、見え方が異なったり、正しく表示されなかったりすることがあります。
縦書きフォント(@付きフォント)をPDFファイルに埋め込まない場合、一部出力される向きや位置が異なる文字があります。
テキスト項目、固定リテラル項目などの項目に、太字や斜体などの文字修飾を指定した場合、印刷時と比較して若干字形が異なる場合があります。
PDFフォント登録機能で登録されたフォントによっては、下線や文字の描画位置が印刷時と比較して若干ずれる場合があります。
PDFファイル保存した帳票を再度PDFファイル保存する場合、以下の優先順序で出力されます。
帳票登録時に指定したファイル名で出力されます。
帳票定義情報に指定したファイル名で出力されます。
論理デバイスの編集コマンド(lmedtdevコマンド)コマンドで指定した「出力フォルダ」に、「(配信通番).pdf」で出力されます。
フォルダおよびファイル名を指定することはできません。
なお、PDFファイル保存した帳票を再度PDFファイル保存する場合とは、以下の操作方法で再度PDFファイル保存することです。
帳票一覧画面で[出力]ボタンをクリックする方法
帳票の出力/出力中止コマンド(lmoprprintコマンド)を実行する方法
PDFファイル保存時に作業ファイルを作成します。作業ファイルが作成されるディレクトリのディスク容量とアクセス権がない場合、正しくPDFファイル保存されません。
帳票配信型(PDFファイル保存時)
帳票出力サーバ(List Works Print Agentの場合)の以下のディレクトリに、ディスク容量とアクセス権が必要です。
(List Works Print Agentインストールフォルダ)\Listmanager\ListCREATOR\Temp
Web手元印刷型(PDFファイル)
帳票管理サーバの以下のディレクトリに、ディスク容量とアクセス権が必要です。
(List Creatorのインストールフォルダ)¥Temp
/var/tmp
PDFメール配信時には、以下のディレクトリに作業ファイルを作成します。作業ファイルが作成されるディレクトリのディスク容量とアクセス権がない場合、正しくPDFファイル保存されません。
帳票出力サーバ(List Works Print Agentの場合)の以下のディレクトリに、ディスク容量とアクセス権が必要です。
(List Works Print Agentインストールフォルダ)\Listmanager\ListCREATOR\mailqueue
正常時は、一時ファイルは自動削除されますが、エラー発生時には作業ファイルが残ります。
リトライ可能なエラーの場合は、30秒おきに再送信を60回行い、再送できなかったメールは削除されます。
●PDFファイル表示時の注意事項
PDFファイルをAdobe Readerで表示する場合、次の点に注意してください。
PDFファイルの変更を許可する指定をしても、PDFファイルの文書情報(セキュリティ)では「許可しない」となる場合があります。
PDFファイルの注釈とフォームフィールドの追加と変更を許可する指定をしても、PDFファイルの文書情報(セキュリティ)では「許可しない」となる場合があります。
PDFファイルに添付したファイルは、Acrobat 5.0以降でのみ抽出できます。
PDFファイルに添付したファイルは、PDFファイル保存時にセキュリティオプションを指定した場合には抽出することができません。
以下のいずれかの方法でセキュリティオプションを解除してPDFファイル保存する必要があります。
List Creatorデザイナで設計した帳票を出力する際に、コマンドオプションなどの指定で解除する場合は、以下のオプションすべてを「許可する」と指定します。
-gpdfprintオプションなど
-gpdfmodifyオプションなど
-gpdfselectオプションなど
-gpdfannotateオプションなど
帳票の定義時の指定で解除する場合は、List Creatorデザイナの帳票業務情報のプロパティ画面の[ファイル]タブの文書情報設定画面の「セキュリティ」で、以下の情報をすべて「許可する」と指定(チェック)します。
「印刷の許可」
「文書変更の許可」
「テキストとグラフィックスの選択の許可」
「注釈とフォームフィールドの追加と変更の許可」
なお、指定を有効にするには、PDFファイル保存時に必ずパスワード(PDFファイルのセキュリティオプション変更パスワード)を設定してください。パスワードを設定しない場合、上記の指定が有効にならないことがあります。パスワードを設定する方法については、オンラインマニュアル“帳票印刷配信機能 アプリケーション作成ガイド 帳票出力編”を参照してください。
128bit暗号化を行ったPDFファイルを表示する場合は、Acrobat 5.0またはAcrobat Reader 5.0以降を使用してください。それ以外(40bit暗号化)の場合、Acrobat 4.0またはAcrobat Reader 4.0以降を使用してください。
Acrobat 5.0またはAcrobat Reader 5.0以降で大量ページの帳票を表示させる場合、表示性能が遅くなる場合があります。
PDFファイルにしおりを挿入する指定をした場合、Acrobat 4.0ではしおりの文字列は先頭から125バイトまでがナビゲーションウィンドウ上に表示されます。
Acrobat 5.0以降では、256バイトまで表示できます。
Acrobat Reader 7.0~Acrobat Reader 7.0.4では、セキュリティオプションが有効とならない場合があるため、Acrobat Reader 7.0.5以降を使用するとともに、セキュリティ変更に必要なパスワードの設定を行ってください。
●PDFファイル印刷時の注意事項
OCR-Bフォントを出力したPDFファイルを印刷する場合、OCR-B文字の読み取りについては保証していません。
バーコードを印刷する場合、あらかじめ、お使いのプリンタに出力し、読み取り装置で正しく読み取れることを確認してください。
推奨する出力解像度:600dpi以上