Symfowareがインストールされているマシン上で、Solarisのカーネルパラメーターを編集します。
プロジェクトデータベース(/etc/projectファイル)または、カーネル構成ファイル(/etc/systemファイル)のどちらか一方に設定します。システム全体で設定するファイルを統一することを推奨します。
注意
プロジェクトデータベース(/etc/projectファイル)またはカーネル構成ファイル(/etc/systemファイル)に設定されている値を確認し、追加または変更してください。
プロジェクトデータベースおよびカーネル構成ファイルに値が設定されていない場合は、OSのデフォルト値を基準にして、システムで使用する構成ファイルに追加または変更してください。OSが使用している値は、sysdefコマンドまたはprctlコマンドにより表示できます。
⇒ sysdefコマンドまたはprctlコマンドの詳細については、Solarisシステムのmanコマンドで確認してください。
各パラメーターの扱いで、“最大値”とあるパラメーターについては、すでに設定されている値またはデフォルト値と比較して大きい方の値を設定してください。“加算”とあるパラメーターについては、すでに設定されている値またはデフォルト値に「数値」を加算した値を設定してください。
●プロジェクトデータベース(/etc/projectファイル)を利用する場合
プロジェクトデータベースを利用する場合は、system、user.root、およびdefaultプロジェクトのすべてに値を設定します。ユーザ定義のプロジェクトを作成している場合は、同様にユーザ定義のプロジェクトにも値を設定します。
Project名 | 概要 |
---|---|
system | Solaris起動時のデーモン、cronのプロセスが属するプロジェクト |
user.root | rootユーザが属するプロジェクト |
default | プロジェクトが未定義の一般ユーザが属するプロジェクト |
⇒ プロジェクトデータベース内のパラメーターの詳細は、Solarisシステムのマニュアルを参照してください。
また、以下を参照し、projmodコマンドを使用して値を設定します。設定するパラメーターを以下に示します。
パラメーター名 | 数値 | 扱い |
---|---|---|
process.max-msg-messages | 264 | 加算 |
process.max-msg-qbytes | 65536 | 最大値 |
process.max-sem-nsems | 48 | 最大値 |
project.max-shm-memory | 30949376 | 最大値 |
project.max-shm-ids | 175 | 加算 |
project.max-sem-ids | 950 | 加算 |
project.max-msg-ids | 541 | 加算 |
●カーネル構成ファイル(/etc/systemファイル)を利用する場合
/etc/systemファイルは、テキストエディタなどで開き、編集します。
設定するパラメーターを以下に示します。
パラメーター名 | 数値 | 扱い |
---|---|---|
shmsys:shminfo_shmmax | 30949376 | 最大値 |
shmsys:shminfo_shmmni | 175 | 加算 |
shmsys:shminfo_shmseg | 51 | 最大値 |
semsys:seminfo_semmni | 950 | 加算 |
semsys:seminfo_semmns | 1672 | 加算 |
semsys:seminfo_semmnu | 708 | 加算 |
semsys:seminfo_semmsl | 48 | 最大値 |
msgsys:msginfo_msgmax | 16384 | 最大値 |
msgsys:msginfo_msgmnb | 65536 | 最大値 |
msgsys:msginfo_msgmni | 541 | 加算 |
msgsys:msginfo_msgtql | 264 | 加算 |
注意
カーネルパラメーターを編集した後は、システムを再起動してください。
Solarisのリリースによりカーネル構成ファイル内のパラメーターが廃止されたり、デフォルト値が変更されることがあります。廃止されたパラメーターについて設定は不要です。
⇒ カーネル構成ファイル内のパラメーターの詳細については、使用しているSolarisシステムのマニュアルを参照してください。
non-global zoneでカーネル構成ファイル(/etc/systemファイル)は、使用できません。non-global zoneを使用する場合は、global zoneにおける値にnon-global zoneにおける値を加算した合計値を、global zoneのカーネル構成ファイルに設定してください。
以下のような構成の場合は、non-global zone A、B、Cの合計値をglobal zoneのカーネル構成ファイルに設定されている値へ加算してください。