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PRIMECLUSTER  導入運用手引書 4.7

付録K クラスタシステム環境の複製方法

すでに構築されているクラスタシステムを複製する方法を説明します。

ここで説明する複製方法により、クラスタシステムのクローニングや別環境への移行(P2P, P2V, V2V)を行うことができます。

移行の場合は、複製元を移行元、複製先を移行先と読み替えてください。

クローニング

複製元のクラスタシステム(マスタとなるクラスタシステム)を同一構成の環境に複製します。初期導入時に複数のサーバに対して、同じOSとソフトウェアをインストールできるため、短時間に導入ができます。

図K.1 クローニング

P2P/P2V/V2V

すでに構築されているクラスタシステムを複製し、別環境へ移行します。

P2P(Physical to Physical)は、既存の物理サーバ上の環境を複製し、別の物理環境上に移行することです。PRIMECLUSTERでは、既存の物理環境から別の物理環境への移行に対応しています。

P2V(Physical to Virtual)は、既存の物理サーバ上の環境を複製し、仮想環境上に移行することです。PRIMECLUSTERでは、物理環境から仮想環境(VMware)への移行に対応しています。

V2V(Virtual to Virtual)は、仮想環境間または、クラウド環境間で仮想マシンを移行することです。PRIMECLUSTERでは、VMware環境間、KVM環境間、FJcloud-O環境間での移行に対応しています。

図K.2 P2P/P2V/V2V

注意

  • 以下はサポート範囲外です。

    • 2ノード以上のクラスタから1ノードクラスタを構築すること(Disaster Recoveryなどにおいてみられるケース)

    • 1ノードクラスタを構築後、それを複数ノードに複製し、複数ノードクラスタを構築すること

    • 2ノード以上のクラスタノードのうちの1ノードを複数ノードに複製し、複数ノードクラスタを構築すること

    • FJcloud-O 環境以外のクラウド環境に構築されているクラスタシステムを複製すること

  • 複製先のシステムを起動する際には、事前にNICのケーブルを抜いておく、複製元を停止する、または、複製元のシステムから隔離されたネットワークに接続するなどして、複製元のシステムとIPアドレスの重複が発生しないよう注意してください。

  • システム環境の複製にあたっては、利用するクローニング/移行のソフトウェア(または機能)の条件に準拠します。

  • システム更改を背景とした移行では、以下を確認してください。必要に応じて適切なバージョンにアップグレードしてください。

    • 十分な移行期間を用意すること

    • 移行先システム(更改システム)で確実に業務を引き継げること

    • 移行先システムのライセンス

    • 移行先で使用する製品のバージョンの妥当性(サポート期間、移行先ハードウェア構成との整合性など)