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PRIMECLUSTER  導入運用手引書 4.7

6.12.5 Fsystem リソースが制御するファイルシステムの保守

Fsystem リソースに登録した共用ディスク上のファイルシステムのメンテナンス、およびファイルの保守を行う場合の手順を以下に説明します。

注意

共用ディスク上のファイルシステムを手動でマウントする場合、クラスタシステムを構成する任意の 1 ノードから実施してください。

共用ディスク上のファイルステムを複数のクラスタノードから同時にマウントすると、ファイルシステムが破壊されるため、細心の注意を払って操作してください。

  1. 全クラスタノードの RMS の停止

    全クラスタノードの RMS を停止します。

    例) 任意の 1 ノードからクラスタを構成するすべてのノードの RMS をコマンドで停止する場合

    # /opt/SMAW/SMAWRrms/bin/hvshut -a
  2. ファイルシステムのマウント状態の確認

    複数のクラスタノードからファイルシステムを誤ってマウントしないようにするため、df コマンドにて共用ディスク上のファイルシステムがマウントされていないことを確認します。この確認は、クラスタを構成するすべてのノードで実施してください。

    例) df コマンドを実行した場合

    # /bin/df -k                                                       
    Filesystem           1K-blocks      Used Available Use% Mounted on 
    /dev/sda2             20315844   7474340  11792864  39% /          
    /dev/sda1               256666     25466    217948  11% /boot      
    tmpfs                   971664         0    971664   0% /dev/shm   

    マウントされている場合は、クラスタアプリケーションが動作中であるか、ファイルシステムがすでに手動でマウントされている可能性があります。

    この場合、クラスタアプリケーションと RMS を停止するか、対象のファイルシステムを umount コマンドでアンマウントしてください。


    以降の操作は、クラスタを構成する任意の 1 ノードで行います。

  3. GDS ボリュームの起動 (必要な場合のみ)

    保守対象のファイルシステムやファイルが GDS に管理されたボリュームに存在する場合は、クラスタを構成する任意の 1 ノードで GDS のボリュームを起動します。

    例) ディスククラス class のボリューム volume0001 を、コマンドで起動する場合

    # /usr/sbin/sdxvolume -N -c class -v volume0001
  4. ファイルシステムのマウントと保守

    1. ファイルシステムの復旧 (必要な場合のみ)

      ファイルシステムの復旧が必要な場合は、fsck コマンドによりファイルシステムを復旧します。保守対象のファイルシステムが GDS に管理されたボリュームに存在する場合は、手順3 で GDS のボリュームを起動したノードで fsck コマンドを実行します。

      参照

      fsck コマンドまたは e2fsck コマンドによるファイルシステムの復旧方法については、Linux のオンラインマニュアルページ (man fsck または man e2fsck) を参照してください。

    2. ファイルシステムのマウント (必要な場合のみ)

      mount コマンドによりファイルシステムをマウントします。

      Fsystem リソースに制御されるファイルシステムのデバイス名は、/etc/fstab.pcl ファイルに記載されています。/etc/fstab.pcl ファイルを参照し、マウントを行います。

      例) /etc/fstab.pcl の内容を cat コマンドで確認する場合

      # /bin/cat /etc/fstab.pcl                                            
      #RMS#/dev/sfdsk/class0001/dsk/volume0001 /mnt/swdsk1 xfs noauto 0 0

      例: Fsystem リソースが制御するマウントポイント /mnt/swdsk1 のファイルシステムをマウントする場合

      # /bin/mount -t xfs /dev/sfdsk/class0001/dsk/volume0001 /mnt/swdsk1
    3. ファイルの保守 (必要な場合のみ)

      業務アプリケーションが使用するファイルが共用ディスク上にある場合は、この時点で業務アプリケーションが使用するファイルを参照・更新してください。

    4. ファイルシステムのアンマウント

      手順4-2 でファイルシステムをマウントした場合は、以下の手順でファイルシステムをアンマウントします。

      例) /mnt/swdsk1 にマウントしたファイルシステムをアンマウントする場合

      # /bin/umount /mnt/swdsk1
  5. GDS ボリュームの停止

    手順3 で起動した GDS ボリュームを停止します。

    例) ディスククラス class のボリューム volume0001 をコマンドで停止する場合

    # /usr/sbin/sdxvolume -F -c class -v volume0001
  6. 全ノードの RMS の起動

    全クラスタノードの RMS を起動します。

    例) 任意の 1 ノードからクラスタを構成するすべてのノードの RMS をコマンドで起動する場合

    # /opt/SMAW/SMAWRrms/bin/hvcm -a