ディスク装置に配置するSymfoware/RDBの資源には、以下のものがあります。
システムロググループ
RDBディクショナリ
RDBディレクトリファイル
ロググループ管理ファイル
ログ管理ファイル
テンポラリログファイル(ログインデックス域、BIログ域、AIログ域)
アーカイブログファイル
データベーススペース
退避データ(RDBディクショナリ、データベース、アーカイブログ)
監査ログ用ロググループ
監査ログ用のログ管理ファイル
監査ログ用のテンポラリログファイル(ログインデックス域、BIログ域、AIログ域)
監査ログデータベース
監査ログの退避データ
ユーザロググループ
RDBディレクトリファイル(スケーラブルディレクトリ運用時のみ)
ログ管理ファイル
テンポラリログファイル(ログインデックス域、BIログ域、AIログ域)
アーカイブログファイル
データベーススペース
退避データ(データベース、アーカイブログ)
注意
ユーザロググループを作成しない運用の場合は、ユーザロググループ配下の資源は必要ありません。
上記資源の配置についての基本的な考え方は、以下のとおりです。
監査ログ運用およびスケーラブルログ運用(スケーラブルディレクトリ運用を含む)を行う場合は、危険分散および負荷分散の観点から、ロググループごとに物理ディスクを分けて配置することを推奨します。
アーカイブログファイルは独立した物理ディスクに配置します。アーカイブログファイルには、データベースやRDBディクショナリを退避データ取得時点から最新状態にリカバリするためのログが蓄積されています。データベースなどと同じ物理ディスク上に配置した場合、媒体異常が発生したときに、データベースなどを最新状態にリカバリすることができなくなります。このため、危険分散の観点から、他の資源とは別の物理ディスク(アーカイブログファイル専用の物理ディスク)に配置することを推奨しています。
退避データは独立した物理ディスクに配置します。退避データには、データベース、RDBディクショナリ、アーカイブログがあります。データベースなどと同じ物理ディスク上に作成した場合、媒体異常が発生したときに、データベースなどを最新状態にリカバリすることができなくなります。このため、危険分散の観点から、他の資源とは別の物理ディスク(退避データ専用の物理ディスク)に配置することを推奨しています。
なお、以下の場合は、退避データのディスク配置について検討する必要はありません。
退避データをテープ装置に採取している場合
いったんディスク装置にバックアップし、テープ装置に二次バックアップしている場合(ディスク装置を一時的な領域として使用する場合)
アーカイブログファイルと退避データは、ディスク装置の有効利用の観点から、同一の物理ディスクに配置することを推奨します。
アーカイブログファイル以外のログファイルは、負荷分散の観点から、以下の二組を別々の物理ディスクに配置することを推奨します。
ロググループ管理ファイル、ログ管理ファイル、ログインデックス域、BIログ域
AIログ域
RDBディクショナリとRDBディレクトリファイルは、危険分散および負荷分散の観点から、ログファイル関係とは別々の物理ディスクに配置することを推奨します。性能(負荷分散)の観点から考えた場合、AIログ域と同じ物理ディスクに配置することは避けてください。
データベーススペースは、危険分散および負荷分散の観点から、ログファイル関係とは別々の物理ディスクに配置することを推奨しています。性能(負荷分散)の観点から考えた場合、AIログ域と同じ物理ディスクに配置することは避けてください。
RDBディクショナリは、危険分散の観点から、データベーススペースとは別々の物理ディスクに配置することを推奨しています。
RDBディレクトリファイルは、危険分散および負荷分散の観点から、データベーススペースとは別々の物理ディスクに配置することを推奨しています。
RDBディレクトリファイルは、危険分散および負荷分散の観点から、RDBディクショナリとは別々の物理ディスクに配置することを推奨しています。
監査ログデータベースは、危険分散の観点から、複数のディスクに分散して配置することを推奨しています。すべての監査ログデータベースを1つのディスクに配置すると、監査ログデータベースでディスクの入出力障害が発生した場合に監査ログ運用が続行できなくなります。
監査ログデータベースは、危険分散の観点からRDBディクショナリとは別々の物理ディスクに配置することを推奨しています。
監査ログデータベースは、危険分散の観点からRDBディレクトリファイルとは別々の物理ディスクに配置することを推奨しています。
監査ログデータベースと監査ログの退避データは、危険分散の観点から別々の物理ディスクに配置することを推奨しています。
以上から、理想の配置は以下のようになります。
システムロググループ
RDBディクショナリ
RDBディレクトリファイル
ロググループ管理ファイル、ログ管理ファイル、ログインデックス域、BIログ域
AIログ域
アーカイブログファイル、退避データ
データベーススペース
監査ログ用ロググループ
ログ管理ファイル、ログインデックス域、BIログ域
AIログ域
監査ログデータベース(1)
監査ログデータベース(2)
退避データ
ユーザロググループ
RDBディレクトリファイル
ログ管理ファイル、ログインデックス域、BIログ域
AIログ域
アーカイブログファイル、退避データ
データベーススペース
しかし、上記配置を実現するには物理ディスクの絶対数が“6+5+5×ユーザロググループ数”以上必要です。
また、物理ディスクの容量を有効に使用することができないため、以下の配置をベースに検討することをお勧めします。
システムロググループ
RDBディクショナリ、RDBディレクトリファイル、ロググループ管理ファイル、ログ管理ファイル、ログインデックス域、BIログ域、AIログ域
アーカイブログファイル、退避データ
データベーススペース
監査ログ用ロググループ
ログ管理ファイル、ログインデックス域、BIログ域、AIログ域、監査ログの退避データ
監査ログデータベース(1)
監査ログデータベース(2)
ユーザロググループ
RDBディレクトリファイル、ログ管理ファイル、ログインデックス域、BIログ域、AIログ域
アーカイブログファイル、退避データ
データベーススペース
PCIe Flashを利用する場合の資源配置の考え方も、基本的には同様です。しかし、PCIe Flashは高性能ですが、ご利用の環境によって使用できるPCIe Flashの数に限りがある場合があります。そこで、以下の考え方で資源を配置することを推奨しています。
RDBディクショナリ、RDBディレクトリファイル、ロググループ管理ファイル、ログ管理ファイル、ログインデックス域、BIログ域、AIログ域を優先してPCIe Flashに配置することを推奨しています。
データベーススペースは、アクセス頻度の高いデータベーススペースをPCIe Flashに配置し、アクセス頻度の低いデータベーススペースをPCIe Flash以外の物理ディスクに配置することを推奨しています。
退避データやアーカイブログファイルはアクセス頻度が低いため、PCIe Flash以外の物理ディスクに配置することを推奨しています。
PCIe Flashは高性能のため、BIログ域、AIログ域などの資源とデータベーススペースを同一のPCIe Flash上に配置しても性能に大きな影響はありません。
また、ログのI/Oの負荷分散による実行性能の向上を目的にスケーラブルログ運用を行う場合は、ロググループごとに資源を別のPCIe Flash上に配置することを推奨します。
以上から、以下の配置をベースに検討することをお勧めします。
システムロググループ
RDBディクショナリ、RDBディレクトリファイル、ロググループ管理ファイル、ログ管理ファイル、ログインデックス域、BIログ域、AIログ域、アクセス頻度の高いデータベーススペース
アーカイブログファイル、退避データ
アクセス頻度の低いデータベーススペース
監査ログ用ロググループ
ログ管理ファイル、ログインデックス域、BIログ域、AIログ域、監査ログデータベース(1)
監査ログデータベース(2)
監査ログの退避データ
ユーザロググループ
RDBディレクトリファイル、ログ管理ファイル、ログインデックス域、BIログ域、AIログ域、アクセス頻度の高いデータベーススペース
アーカイブログファイル、退避データ
アクセス頻度の低いデータベーススペース