2.11.2 データ列値式

機能

データ列値式は、文字列値を指定します。

記述形式

構文要素の構成

参照項番

データ列値関数 → “2.5.3 データ列値関数”
値式一次子 → “2.11 値式”

一般規則

文字値式は、データ列値式と同じ意味です。
文字因子は、データ列値式を構成する1つで値式一次子またはデータ列値関数を指定します。
連結の両項のデータ型は文字列型または各国語文字列型で、かつ比較可能であることが必要です。比較可能なデータ型は“表2.61 比較可能なデータ型”を参照してください。
連結は両項の文字列を結合します。
いずれかの項がNULLの場合、結果はNULLになります。

文字列型の演算の場合の連結の結果を“表2.49 文字列型の演算の場合の連結の結果”に、また、各国語文字列型の演算の場合の連結の結果を“表2.50 各国語文字列型の演算の場合の連結の結果”に示します。

表2.49 文字列型の演算の場合の連結の結果
		右項
		CHAR(n2)	VARCHAR(n2)
左項	CHAR(n1)	CHAR(n1+n2) Nf<n1+n2のときはエラー	VARCHAR(n) n: MIN(Nv,n1+n2)
左項	VARCHAR(n1)	VARCHAR(n) n: MIN(Nv,n1+n2)

Nf: CHARのデータの最大長

Nv: VARCHARのデータの最大長

表2.50 各国語文字列型の演算の場合の連結の結果
		右項
		NCHAR(n2)	NCHAR VARYING(n2)
左項	NCHAR(n1)	NCHAR(n1+n2) Nf<n1+n2のときはエラー	NCHAR VARYING(n) n: MIN(Nv,n1+n2)
左項	NCHAR VARYING(n1)	NCHAR VARYING(n) n: MIN(Nv,n1+n2)

Nf: NCHARのデータの最大長

Nv: NCHAR VARYINGのデータの最大長

結果がVARCHARまたはNCHAR VARYINGのときで、連結した長さが最大長を超えた場合は、最大長以降の文字は切り捨てられます。ただし、切り捨てられる文字が空白でない場合は、エラーになります。

連結に動的パラメタ指定が指定された場合のDESCRIBE情報を以下に示します。なお、両項が動的パラメタ指定の場合は、エラーになります。SQL記述子域のTYPEにVARCHARやNCHAR VARYINGの情報が設定されます。SQL記述子域のLENGTHにVARCHARやNCHAR VARYINGの最大文字数が設定されます。

表2.51 動的パラメタ指定が指定された場合のDESCRIBE情報
左項(または右項)のデータ型	DESCRIBE情報
CHAR(n)	VARCHAR(Nvc)
VARCHAR(n)	VARCHAR(Nvc)
NCHAR(n)	NCHAR VARYING(Nvn)
NCHAR VARYING(n)	NCHAR VARYING(Nvn)

Nvc: VARCHARのデータの最大長

Nvn: NCHAR VARYINGのデータの最大長

使用例

例1

連結演算子(C1が'ABCDE'の場合)

連結演算子として“||”を使用した場合

C1 || 'F'
→結果は'ABCDEF'になります。

連結演算子として“+”を使用した場合

C1 + 'F'
→結果は'ABCDEF'になります。

例2

連結演算子(仕入価格“20000”の先頭に\を結合させる場合)

連結演算子として“||”を使用した場合

SELECT 取引製品,'\'|| CAST(仕入価格 AS CHARACTER(5))
    FROM 在庫管理.発注表 WHERE 取引先 = 61
→結果は'\20000'になります。

連結演算子として“+”を使用した場合

SELECT 取引製品,'\'+ CAST(仕入価格 AS CHARACTER(5))
    FROM 在庫管理.発注表 WHERE 取引先 = 61
→結果は'\20000'になります。