複写元システムおよび複写先システムで以下を実施します。
インストール
Linkexpress Replication optionのインストールの方法については、“インストールガイド”を参照してください。
環境変数の設定
環境変数名 | 指定内容 | 備考 |
---|---|---|
/opt/FJSVlnkre/bin | ||
/opt/FJSVlnkre/lib | ||
RDBNAME | RDBシステム名 | マルチRDB運用でない場合は、環境変数RDBNAMEを指定する必要はありません。 |
LANG | ja_JP.UTF-8またはC | Symfoware/RDBのインストール時に指定したSymfoware/RDBのロケールを設定します。 |
参照
Symfoware/RDBを運用するための環境変数が必要です。“Symfoware Server セットアップガイド” の”環境変数の設定”を参照してください。
Linkexpressを運用するための環境変数が必要です。“Linkexpress コマンドリファレンス”の“コマンド投入時の一般形式”の“[注意事項]”を参照してください。
DRレプリケーションのセットアップ
以下の手順で実行してください。
複写元システムと複写先システムが並列で表記されている場合は、どちらのシステムを先に実行しても問題ありません。
複写元システム | 複写先システム |
---|---|
1.各種パラメタファイルの作成 | 1.各種パラメタファイルの作成 |
5.RLP環境の作成 | |
6.RLPの確認 | 6.RLPの確認 |
8.BC管理DBの作成 | |
10.資源識別子情報の抽出と登録(センター切替え用) | |
11.DRレプリケーション業務の作成 | |
12.DRレプリケーション業務の作成(センター切替え用) |
各種パラメタファイルの作成
両システムの各種パラメタファイルを作成します。
RDB構成パラメタファイル
BC構成パラメタファイル
RLP動作環境ファイル
RLP定義ファイル
DRレプリケーション定義ファイル
DRサーバ環境ファイル
注意
センター切替えを行うシステムの場合は、「DRサーバ環境ファイル(センター切替え用)」を複写先システムに用意し、各パラメタには、センター切替え後の複写元システム、複写先システムの情報を設定してください。
参照
記述形式については、“D.1 各種パラメタファイルの記述形式について”を参照してください。
各パラメタの詳細は、“D.2 各種パラメタファイルの設定”を参照してください。
DRサーバ環境ファイルについては、“コマンドリファレンス” の“DRサーバ環境ファイル”を参照してください。
Symfoware/RDBの停止
両システムのSymfoware/RDBを停止します。
下記コマンドを両システムで実行し、BCログ管理ファイルを作成します。
本操作は、RDBシステム単位に行います。
lxrepdrlog -M
Linkexpressの起動
lxstrsysコマンドを実行し、Linkexpressを起動します。
下記コマンドで、RLP環境を作成します。RLP環境の作成では、RLMとRLCファイルを作成し、RLPをBCログ管理ファイルに登録します。
本操作は、RLPごとに行います。
センター切替えを行わないシステムの場合
lxrepdrcrt -p RLP名 -m rlp -k both -f DRサーバ環境ファイル名 -d DRレプリケーション定義ファイル名
センター切替えを行うシステムの場合
lxrepdrcrt -p RLP名 -m rlp -k both -f DRサーバ環境ファイル名 -d DRレプリケーション定義ファイル名 -R
下記コマンドで、すべてのユーザロググループに対し、RLPが作成できたことを両システムで確認します。
ロググループの一覧表示
rdblog -V -I
RLPの一覧表示
lxrepdrrlp -V -D
Symfoware/RDBの起動
両システムのSymfoware/RDBを起動します。
下記コマンドで、BC管理DBと複写先システムのRERUNログ引継ぎファイルを作成します。
本操作は、RLPごとに行います。
センター切替えを行わないシステムの場合
lxrepdrcrt -p RLP名 -m mndb -k both -f DRサーバ環境ファイル名 -d DRレプリケーション定義ファイル名
センター切替えを行うシステムの場合
lxrepdrcrt -p RLP名 -m mndb -k both -f DRサーバ環境ファイル名 -d DRレプリケーション定義ファイル名 -R
BC管理DBは、ファイルシステムだけでなく、ローデバイスにも作成することもできます。詳細は、“BC管理DBをローデバイスに作成する場合”を参照してください。
下記コマンドで、複写元システムから資源識別子情報を抽出し、複写先システムに登録を行います。
本操作は、RLPごとに行います。
セキュアな環境ではない場合
lxrepdrmap -p RLP名 -k both -f DRサーバ環境ファイル名 -d DRレプリケーション定義ファイル
セキュアな環境の場合
データベースの格納データを暗号化している場合は、以下の手順で資源識別子を抽出し、複写先システムに登録してください。
複写元システム | 複写先システム |
---|---|
1.資源識別子の抽出 | |
4.資源識別子抽出ファイルの受信 | |
7.資源識別子抽出ファイルを削除 | 7.資源識別子抽出ファイルを削除 |
「lxrepdrmap -E -p RLP名 資源識別子抽出ファイル名」を実行し、資源識別子を抽出します。
暗号化ソフトなどで、資源識別子抽出ファイルを暗号化します。
安全性の高い転送機能を利用し、暗号化した資源識別子抽出ファイルを複写先システムに転送します。
資源識別子抽出ファイルを受信します。
受信した資源識別子抽出ファイルを復号します。
「lxrepdrmap -R -p RLP名 資源識別子抽出ファイル名」を実行し、資源識別子を登録します。
資源識別子抽出ファイルを削除します。
ポイント
データベースの格納データが暗号化されていたとしても、lxrepdrmapコマンドを使用して作成した資源識別子抽出ファイルは暗号化されません。資源識別子抽出ファイルを相手システムに転送する場合には、セキュリティを考慮し、以下のような対策を実施してください。
ネットワークの独立性を確保する
OSが標準でサポートするIPsecを導入するなどして通信路の安全性を確保する
SSHFSを導入するなどして通信路の安全性を確保する
opensslコマンドなどの暗号化ソフトを使用して退避データを暗号化する
なお、資源識別子抽出ファイルは、lxrepdrmapコマンドによる資源識別子の登録が完了した時点でファイルを破棄してください。
センター切替えを行うDRレプリケーションシステムを構築する場合、センター切替えを想定し、複写先システムから資源識別子情報を抽出し、複写元システムに登録しておきます。
本操作は、RLPごとに行います。
Symfoware/RDBの暗号化機能を使用していない場合
lxrepdrmap -p RLP名 -k both -f DRサーバ環境ファイル(センター切替え用)名 -d DRレプリケーション定義ファイル
Symfoware/RDBの暗号化機能を使用している場合
手順9の「複写元システム」を「複写先システム」、「複写先システム」を「複写元システム」に読み替えて操作します。
下記コマンドで、DRレプリケーション業務を作成します。本操作は、RLPごとに行います。
lxrepdrrep -p RLP名 -a crtwrk -k both -f DRサーバ環境ファイル名 -d DRレプリケーション定義ファイル名
DRレプリケーション業務の詳細は、“付録E DRレプリケーション業務の構成”を参照してください。
下記コマンドで、センター切替え後に使用するDRレプリケーション業務を作成します。
本操作は、RLPごとに行います。
lxrepdrrep -p RLP名 -a crtwrk -k both -f DRサーバ環境ファイル(センター切替え用)名 -d DRレプリケーション定義ファイル名 -R
DRレプリケーション業務の詳細は、“付録E DRレプリケーション業務の構成”を参照してください。
参照
Linkexpress Replication optionのコマンドの詳細は、“コマンドリファレンス”を参照してください。
BC管理DBをローデバイスに作成する場合
BC管理DBをローデバイスに作成する場合、ローデバイスは、ブロックデバイスに対してシンボリックリンクを設定して使用します。PRIMECLUSTER GDSを使用する場合は、GDSのブロックデバイスを直接使用します。
以下に作成手順を示します。
以下の機能を利用してパーティションまたはボリュームを作成します。
OS機能のpartedコマンド
PRIMECLUSTER GDS
PRIMECLUSTER GDSを使用している場合は、上記の作業でローデバイスの作成は完了となります。以降の作業は、PRIMECLUSTER GDSを使用していない場合に実施してください。
ディスクのパーティションに対応するudevのブロックデバイス名を特定します。
ETERNUSのディスクに対してローデバイスを作成する場合、udevのブロックデバイス名には、by-id名を使用します。なお、特定したudevのブロックデバイスとディスクパーティションの情報は対応表などを作成することを推奨します。
udevのブロックデバイスへシンボリックリンクを作成します。
シンボリックリンクの作成先は、/dev_drrepディレクトリを作成後、/dev_drrep配下に作成することを推奨します。/dev_drrepディレクトリのアクセス権は、データベース管理者からアクセス可能なようにchownコマンドおよびchmodコマンドを使用して設定を行ってください。なお、ローデバイスに対して初期化を行う必要はありません。
アクセス権の設定方法について説明します。
PRIMECLUSTER GDSを使用している場合
“PRIMECLUSTER Global Disk Services説明書”の“ボリュームのブロック型特殊ファイルのアクセス権”を参照して設定してください。
PRIMECLUSTER GDSを使用していない場合
ローデバイスへのアクセス権の設定ルールを記述します。
設定ルールは、“/etc/udev/rules.d/99-lnkrep.rules”を作成して記述します。設定ルールは、すべてのローデバイス分記述します。
参照
partedコマンド、udevコマンド、chownコマンドおよびchmodコマンドの詳細については、使用しているシステムベンダのドキュメントを参照してください。
PRIMECLUSTER GDSの詳細については、“PRIMECLUSTER Global Disk Services 説明書”を参照してください。