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Linkexpress Replication optionV5.0L25 導入運用ガイド

2.2.2 レプリケーション運用の基本操作

ここでは、レプリケーションを運用するための基本操作について説明します。

2.2.2.1 Symfoware/RDBの起動と停止

Symfoware/RDBの起動と停止の操作は、複写元システムと複写先システムの両方で行います。

詳細は、“Symfoware Server セットアップガイド”を参照してください。

2.2.2.2 Linkexpressの起動と停止

Linkexpressの起動には以下の方法があります。

また、Linkexpressの起動オプションにより、以下に示す起動時の状態を選択できます。

詳細は、“Linkexpress 導入ガイド”を参照してください。

Linkexpressの停止には以下の方法があります。

また、Linkexpressの停止オプションにより、以下に示す停止時の状態を選択できます。

詳細は、“Linkexpress 導入ガイド”を参照してください。

Linkexpressの起動と停止の操作は、複写元システムと複写先システムの両方で行います。

レプリケーション運用での、Linkexpressの起動と停止の推奨モードを以下に示します。

  

起動モード

WARM

COLD

停止モード

NORMAL

QUICK

×

FORCE

×

×

○:レプリケーション運用で推奨します。
×:レプリケーション運用で使用する場合は、起動後に全複写業務を実施する必要があります。

2.2.2.3 差分ログの取得開始と取得終了

ここでは、差分ログの取得開始および取得終了の方法について説明します。

この操作は、複写元システムで行います。

参考

  • Linkexpress、Symfoware/RDBの停止(Symfoware/RDBの延長で実行されるLinkexpress Replication optionの停止を含みます)、またはシステムの停止で、差分ログの取得可能状態が解除されることはありません。

  • Linkexpress、Symfoware/RDBの停止(Symfoware/RDBの延長で実行されるLinkexpress Replication optionの停止を含みます)、またはシステムの停止で、トランザクションログファイルおよび差分ログファイル中の差分ログが削除されることはありません。

  • Linkexpress、Symfoware/RDBの停止(Symfoware/RDBの延長で実行されるLinkexpress Replication optionの停止を含みます)、またはシステムの停止で、差分ログの取得停止状態が解除されることはありません。

参照

差分ログの取得状態の確認については、“コマンドリファレンス”の“lxreplogコマンド(差分ログの破棄、追い出し、停止操作、および、差分ログファイルの状態表示)”を参照してください。

以下に、差分ログの取得状態と各コマンドの関係を示します。

2.2.2.3.1 差分ログの取得開始

差分ログの取得を開始するには、差分ログの取得開始コマンドを実行します。

説明

指定した抽出定義またはレプリケーショングループに対して差分ログの取得を開始します。本コマンドを実行すると、差分ログが取得されるようになります。

本コマンドは、レプリケーション運用の対象となる利用者プログラムのトランザクション開始より前に実行します。

操作方法

lxrepena  {  -r  抽出定義名  |  -g  レプリケーショングループ名  }

参照

“コマンドリファレンス”の“lxrepenaコマンド”

2.2.2.3.2 差分ログの取得終了

差分ログの取得を終了するには、差分ログの取得終了コマンドを実行します。

説明

指定した抽出定義、またはレプリケーショングループに対する差分ログの取得を終了します。本コマンドを実行すると、差分ログの取得が終了し、差分ログが取得されなくなります。

本コマンドは、実行中のトランザクションが存在する場合、そのトランザクションの終了を待って実行します。

操作方法

lxrepdis  {  -r  抽出定義名  |  -g  レプリケーショングループ名  }

参照

“コマンドリファレンス”の“lxrepdisコマンド”

2.2.2.4 業務の操作

業務の操作には、以下の方法があります。詳細は、“Linkexpress 運用ガイド”を参照してください。

業務の操作には、以下に示すものがあります。

この操作は、押出し型業務(複写元システム主導の業務)の場合は、複写元システムで行い、取込み型業務(複写先システム主導の業務)の場合は、複写先システムで行います。

また、制御サーバから行うこともできます。この場合は、業務サーバ名の指定が必要です。制御サーバについては、“Linkexpress 導入ガイド”を参照してください。

2.2.2.4.1 業務の開始

説明

選択したレプリケーション業務を開始します。

開始する業務の業務スケジュールに“随時”または“一定時間間隔繰り返し”が定義されている場合は、本操作が必要です。

“日時”、“週次”、“月次”または“年次”が定義されている場合は、本操作は不要です。

本操作は、処理中の業務に対しては、操作することはできません。

操作方法

2.2.2.4.2 業務の中止

説明

選択したレプリケーション業務を中止します。

中止のモードには、以下があります。

通常モード:実行中のイベントが完了した時点で停止します。

強制モード:実行中のイベントの完了を待たずに停止します。

中止した業務は、“業務の開始”により、業務を再開することができます。

本操作は、全複写業務(初期複写業務を含みます)が正常に完了し、複写元データベース、複写先データベースの同期がとれた後に行います。

操作方法

2.2.2.4.3 業務の再開

説明

異常完了(中止による異常完了は含みません)により、オペレータの指示待ち状態になっているレプリケーション業務を再実行します。

なお、再開する業務の業務スケジュールに“随時”以外のスケジュールが定義されている場合、それらのスケジュールは有効にはなりません。

再開のモードには、以下があります。

先頭のイベント :業務の先頭から再実行します

異常完了したイベント :異常が発生したイベントから再実行します

異常完了した次のイベント:レプリケーション業務では、使用しないでください

操作方法

2.2.2.4.4 業務の保留

説明

選択したレプリケーション業務を一時的に保留します。

保留した業務を再開するには、“業務の保留解除”の操作を行ってください。

操作方法

2.2.2.4.5 業務の保留解除

説明

レプリケーション業務の保留状態を解除し、再開します。

操作方法

2.2.2.5 差分ログの操作

ここでは、差分ログに関する操作のうち、以下の操作方法について説明します。

この操作は、複写元システムで行います。

2.2.2.5.1 差分ログの破棄

差分ログファイルから差分ログの破棄を行うには、差分ログの破棄コマンドを実行します。

説明

指定した抽出定義またはレプリケーショングループに対する差分ログを、差分ログファイルから削除します。

本コマンドは、指定した抽出定義またはレプリケーショングループに対する差分ログの取得が終了されている状態で実行します。

なお、確定処理が実行される前に中止したレプリケーション業務における、抽出データ格納ファイルは、破棄の対象にはなりません。抽出データ格納ファイルを破棄する場合は、lxreplogコマンドに-cオプションを指定するか、業務確定コマンド(lxcmtdbコマンド)を実行してください。

操作方法

lxreplog -I {  -r  抽出定義名 | -g  レプリケーショングループ名  } [ -c ]

参照

  • “コマンドリファレンス”の“lxreplog(差分ログの破棄)”

  • “コマンドリファレンス”の“lxcmtdbコマンド”

2.2.2.5.2 差分ログの追出し

差分ログの追出しを行うには、差分ログの追出しコマンドを実行します。

説明

トランザクションログファイルから差分ログファイルへの差分ログ転送処理に対しコマンド同期をとります(本コマンドは、本コマンドを実行した時点で完了しているトランザクションの差分ログがトランザクションログファイルから差分ログファイルに転送完了されるのを待ちます)。

通常の運用では、差分ログの追出しは、トランザクションの完了処理の延長で自動的に行われる処理であるため、本コマンドは、主に手動による同期操作や、レプリケーション運用の保守で使用します。

なお、本コマンドは、RDBシステム単位に実行するコマンドです。レプリケーション業務ごとに自動で実行するような使用方法は避けてください。

操作方法

lxreplog  -F

参照

2.2.2.5.3 差分ログの停止操作

差分ログの停止操作を行うには、差分ログの停止操作コマンドを実行します。

説明

レプリケーション対象のデータベース資源に関して、トランザクションログファイルへの差分ログ取得を停止します。また、停止した差分ログ取得および、REP_TRF_COFFオペランド(差分ログ停止契機の指定)による差分ログの取得停止に対し、差分ログの取得を再開します。

なお、本コマンドは、RDBシステム単位に実行するコマンドです。レプリケーション業務ごとに自動で実行するような使用方法は避けてください。

操作方法

lxreplog -X { COFF | CON }

参照