ファイル名
dupactdef.ini
使用用途
二重化環境において、自動アクションの抑止、引継ぎを行う場合に必要な定義を記述する定義ファイルです。
格納場所
Windows | Systemwalkerインストールディレクトリ\mpwalker\mpaosfsv\base\etc |
ファイル形式
二重化環境のアクション環境設定ファイルはINIファイル形式で記述します。
セクション名 | キー名 | 説明 | 有効範囲 |
---|---|---|---|
HOST | HOST1 | 主系サーバのホスト名 | 128byte |
HOST2 | 従系サーバのホスト名 | 128byte | |
COMMUNICATION | RETRY_COUNT | 生死監視時に通信エラーが発生した場合の通信リトライ回数 | 1~99 デフォルトは10(回) |
RETRY_TIME | 生死監視時に通信エラーが発生した場合の通信リトライの間隔 | 1~3600 デフォルトは 30 (秒) | |
ACTION | RESERVE_TIME | 従系サーバ側で自動アクションを保留する時間 | 1~3600 デフォルトは600(秒) |
OMSV_ACTION | 運用管理サーバで発生したメッセージを自動アクションの抑止の対象とするか設定します。 抑止する: ON 抑止しない: OFF ONの場合: 自動アクションの実施を担当している運用管理サーバだけで自動アクションが実行されます。 連携型二重化環境での推奨値です。 OFFの場合: 主系サーバ、従系サーバの両サーバで自動アクションが実行されます。 独立型二重化環境での推奨値です。 連携型二重化環境では、片方の運用管理サーバで発生したメッセージが他方の運用管理サーバに通知されるため、ON(抑止する)を推奨します。 独立型二重化環境では、運用管理サーバのメッセージが、二重化を構成するもう一方の運用管理サーバに通知されないため、それぞれの運用管理サーバで常に自動アクションが実施されるOFFを推奨します。 ただし、独立型二重化環境の場合でも、お客様作成の監視ツールにより、同じメッセージが主系、従系の両方の運用管理サーバで運用管理サーバのメッセージとして監視され、運用管理サーバのメッセージも自動アクションを抑止する必要がある場合はONを設定します。 | ON | OFF | |
APLICATION | 主系サーバと従系サーバ間でアプリケーション起動アクションを引き継ぐかを設定します。 引き継ぐ : ON 引き継がない : OFF | ON | OFF | |
REMOTECOMMAND | 主系サーバと従系サーバ間でリモートコマンドアクションを引き継ぐかを設定します。 引き継ぐ : ON 引き継がない : OFF | ON | OFF | |
主系サーバと従系サーバ間でメールアクションを引き継ぐかを設定します。 引き継ぐ : ON 引き継がない : OFF | ON | OFF | ||
SHORTMAIL | 主系サーバと従系サーバ間でショートメールアクションを引き継ぐかを設定します。 引き継ぐ : ON 引き継がない : OFF | ON | OFF | |
TRAP | 主系サーバと従系サーバ間でトラップアクションを引き継ぐかを設定します。 引き継ぐ : ON 引き継がない : OFF | ON | OFF | |
POPUP | 主系サーバと従系サーバ間でポップアップアクションを引き継ぐかを設定します。 引き継ぐ : ON 引き継がない : OFF | ON | OFF | |
SOUND | 主系サーバと従系サーバ間で音声通報アクションを引き継ぐかを設定します。 引き継ぐ : ON 引き継がない : OFF | ON | OFF | |
EVENTLOG | 主系サーバと従系サーバ間でイベントログ出力アクションを引き継ぐかを設定します。 引き継ぐ : ON 引き継がない : OFF | ON | OFF |
「引き継がない」を指定した場合は、主系サーバと従系サーバの両方で自動アクションを実行します。
RETRY_COUNT×RETRY_TIMEの時間は、サーバマシンの電源を投入してから、Systemwalker Centric Managerが起動するまでの時間を目安とします。
RESERVE_TIMEの時間はRETRY_COUNT×RETRY_TIMEの時間の2倍の時間を目安とします。
主系サーバがダウン後、従系サーバがアクションを引き継ぐために、主系サーバの状態の確認を開始する契機は以下のどちらかになります。
「引き継ぐ」を定義したアクションが従系サーバに保留されている。
「引き継ぐ」を定義したアクションを実施するメッセージが新しく発生する。
主系サーバの状態の確認開始後、RETRY_COUNT×RETRY_TIMEの時間、主系サーバが復旧しないと、従系サーバがアクションを引き継ぎます。
注意事項
二重化環境でのアクション環境設定ファイルは、運用管理サーバでのみ有効です。
Systemwalker Centric Manager起動時に以下のメッセージがイベントログに出力され、本定義が有効になります。意図したとおり定義されていることを確認してください。
MpAosfB: 情報: 7038: 「二重化環境の自動アクション引継ぎ」機能が有効になりました。サーバ:%1 アクション:%2
主系サーバのホスト名、従系サーバのホスト名に誤りがある場合、定義は無効になり、Systemwalker Centric Manager起動時に以下のどちらかのエラーメッセージがイベントログに出力されます。
MpAosfB: エラー: 7033: 「二重化環境のアクション環境設定ファイル」に主系のホスト名が設定されていません。ファイル名(%1)
MpAosfB: エラー: 7034: 「二重化環境のアクション環境設定ファイル」に従系のホスト名が設定されていません。ファイル名(%1)
主系サーバのホスト名、従系サーバのホスト名以外で誤りがある場合はデフォルト値で動作し、Systemwalker Centric Manager起動時に以下のエラーメッセージがイベントログに出力されます。
MpAosfB: エラー: 7035: 「二重化環境のアクション環境設定ファイル」の内容に誤りがあります。誤りのある設定はデフォルト値で処理を続行します。ファイル名(%1),セクション名(%2),キー名(%3)
本ファイルの設定を行っている場合、以下は実行しないでください。
mpaosment(アクション実行抑止コマンド)
-Mおよび-Pオプションを指定したmpduppolrs(二重化環境における従系サーバ側のポリシー情報移入コマンド)
使用例
以下の場合の設定例を示します。
主系サーバのホスト名が、host-A
従系サーバのホスト名が、host-B
リトライ回数は5回、リトライ間隔が10秒。
アクション保留時間が300秒
アプリケーション起動と音声通報のアクションを引き継ぐ
[HOST] HOST1=host-A HOST2= host-B [COMMUNICATION] RETRY_COUNT=5 RETRY_TIME=10 [ACTION] RESERVE_TIME=300 APLICATION=ON SOUND=ON