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Systemwalker Centric Manager V17.0.2 リファレンスマニュアル

2.3.23 DRMS編集ファイル

ファイル名

【Windows版】

drms.dat

【UNIX版】

drmsrc

使用用途

DRMS編集ファイルとは、資源配付が動作するために必要な定義を設定するファイルのことです。資源配付のインストール時に、標準のオプションが設定されたDRMS編集ファイルが提供されます。

本ファイルは、テキスト形式で[資源配付]ウィンドウにより動作環境を定義するか、定義ファイルを直接編集することにより有効となります。

本ファイルは、資源配付サービス起動時に自動的に読み込まれて使用されます。

資源配付を起動する前に、利用者が運用に合わせて、編集ファイルの各オプションを変更、追加してください。DRMS編集ファイルのパス名は、“資源配付のパス名一覧”を参照してください。

なお、本編集ファイルに記述するオプションは、資源配付が通信する相手により、有効なものと有効でないものがあります。

格納場所

Windows

Systemwalkerインストールディレクトリ\mpwalker.dm\mpdrmssv\etc

UNIX

/opt/FJSVmpsdl/etc

ファイル形式

オプション = オプション値

DRMS編集ファイルのオプションの分類

DRMS編集ファイルのオプションの分類を以下に示します。

表2.3 DRMS編集ファイルのオプションの分類

オプション名

設定内容

Windows版

UNIX版

ポリシー
設定(注)

基本オプション

drmspath

管理ファイル

work_dir

作業用ディレクトリ

サーバとの接続で有効なオプション

nametype

ノード種別

servmax

同時送信システム数

servnum

同時受信システム数

stimer

無通信監視時間

クライアントとの接続で有効なオプション

cl_seglen

事前配付の分割量

cl_segtime

事前配付の分割送信間隔

cntmax

同時接続システム数

gencheck

世代チェック

newgen

最新世代だけ配付

windomain_name

認証ドメイン名

×

×

保有世代に関するオプション

add_gennum

登録資源保有数

×

apply_gennum

適用資源保有数

other_gennum

他システム資源保有数

own_gennum

自システム資源保有数

save_gennum

ステータス保有数

運用形態により指定するオプション

autorelay

自動中継

dbimport

データベースへの格納

notify_allowance

スケジュール結果通知の分散時間

schedule

スケジュール設定先

○: 設定可
×: 設定不可

注)

ポリシー設定画面からの設定

備考)

HP-UXおよびAIXでは、クライアントまたは業務サーバからHTTPSを使用した資源の取り出しはできませんのでHTTPを使用してください。また、S/MIMEも使用できません。

オプション

DRMS編集ファイルのオプションの記述形式について説明します。

注意

オプションの記述形式

  • []:オプションは、省略可能です。

  • _:オプションが省略されたときに資源配付が採用する値です。

  • 「=」の前後には1つ以上の空白が必要です。

  • オプションに誤りがあった場合、誤りのある指定を無視して省略値が採用されます。

  • コメント行としたい場合、行の先頭1バイトに「#」を指定します

  • 1オプションごとに1行に記述し、行末尾に改行を入れてください。1要求の途中で改行を入れることはできません。

注意事項

【UNIX版】

2.3.23.1 基本オプション

オプションの記述形式を以下に示します。

drmspath = DRMS管理ファイルを獲得するディレクトリのフルパス名
[work_dir = 作業ディレクトリフルパス名]

drmspathオプション

資源配付の管理ファイル名をフルパス名で設定します。管理ファイルの確保方法には、以下の2種類の方法があります。

資源配付のインストール時に資源配付が自動的に確保する方法

資源配付提供時には、本オプションに標準の管理ファイルのパス名が設定してあります。資源配付をインストールした際、この標準の管理ファイルが作成され、資源配付はこの管理ファイルを使用します。したがって、この標準の管理ファイルを使用する場合、本オプションを変更する必要はありません。管理ファイルの容量については、“Systemwalker Centric Manager導入手引書”を参照してください。

資源配付のインストール後に利用者が任意のファイル・システムに確保する方法

領域不足などの問題で標準の管理ファイルを確保できない場合は、利用者任意のパーティションまたはドライブに、管理ファイルを確保することができます。この場合、利用者は、資源配付を起動する前に管理ファイルを確保しておく必要があります。本オプションに獲得した管理ファイル名を、フルパス名で指定します。

注意

DRMS管理ファイル指定時の注意事項

DRMS管理ファイルには、2テラバイト未満のパーティション上のディレクトリを指定してください。

【Windows版】

DRMS管理ファイルは、ネットワークドライブ上に設定しないでください。また、ここで指定するドライブがFATファイルシステムを使用している場合、システムの設定で「長いファイル名」を使用しない設定を行わないでください。

【UNIX版】

DRMS管理ファイルは常にIPLで自動マウントされるufsに作成してください。

Enterprise EditionGlobal Enterprise Edition

注意

クラスタシステム運用時の注意事項

  • クラスタシステム運用の場合は、drmspathで指定するパス名は必ず共用ディスクを指定してください。

  • 部門管理/業務サーバをクラスタグループに含めない場合は、drmspathで指定するパス名は必ずローカルディスクを指定してください。

work_dirオプション

本オプションには、資源配付が受信または適用中に使用する作業用ディレクトリを指定します。作業用ディレクトリは、必ずフルパスで記述し、DRMS管理ファイルと同じパスに指定しないでください。作業用ディレクトリは、DRMS管理ファイルとは別のパーティションまたはドライブを指定することをお勧めします。作業用ディレクトリの確保方法には、以下の2種類の方法があります。

資源配付のインストール時に資源配付が自動的に確保する方法

資源配付提供時には、本オプションに標準の作業用ディレクトリのパス名が設定してあります。資源配付のインストールディレクトリ直下のdrmsworkディレクトリを使用します。したがって、この標準の作業用ディレクトリを使用する場合、本オプションを変更する必要はありません。

資源配付のインストール後に利用者が任意のファイル・システムに確保する方法

領域不足などの問題防止のために、利用者任意のパーティションまたはドライブに、作業用ディレクトリを確保することができます。この場合、利用者は、本オプションに作業用ディレクトリのフルパス名で指定します。

なお、本オプションが省略された場合、DRMS管理ファイルと同じ場所にworkディレクトリを自動的に作成し、作業用ディレクトリとして使用します。

注意

作業用ディレクトリ指定時の注意事項

  • 本オプションで指定した作業用ディレクトリを、資源配付の動作中に変更または削除しないようにしてください。本オプションで指定した作業用ディレクトリ配下のディレクトリ、ファイルは、資源配付の起動時に自動的に削除します。

  • 本オプションを誤って以下のように指定した場合、資源配付の起動時にエラーとなり、資源配付が起動できないので注意してください。

    • 本オプションで指定した作業用ディレクトリがディレクトリでない場合

    • 本オプションで指定した作業用ディレクトリが存在せず、その親ディレクトリも存在しない場合

なお、本オプションで指定した作業用ディレクトリが存在せず、その親ディレクトリが存在する場合は、資源配付が自動的に指定された作業用ディレクトリを作成します。

2.3.23.2 サーバとの接続で有効なオプション

オプションの記述形式を以下に示します。

【Windows版】

[nametype = IP|HOST]
[servmax = 1~200|20]
[servnum = 1~1000|servmax×5]
[stimer = 1~600|10]

【UNIX版】

[nametype = IP|HOST]
[servmax = 1~200|20]
[servnum = 1~1000|servmax×5]
[stimer = 1 ~600|10]

備考)

HP-UXおよびAIXでは、クライアントまたは業務サーバからHTTPSを使用した資源の取り出しはできませんのでHTTPを使用してください。また、S/MIMEも使用できません。

nametypeオプション

資源配付で通信する場合、部門管理/業務サーバのあて先システム定義時にノード名として、IPアドレス、ホスト公式名(hostsファイルの最初のエントリ)、DNSの完全修飾ドメイン名またはコンピュータ名を指定することができます。ノード名にIPアドレスを指定するか、その他の名前を指定するかは、システム内で均一とし、本オプションで指定する内容と一致させる必要があります。

本オプションを省略した場合または「IP」を指定した場合は、ノード名にIPアドレスを指定します。「HOST」を指定した場合は、ノード名は以下の名前を指定します。

部門管理/業務サーバがWINSを使用している場合:

コンピュータ名

部門管理/業務サーバがDNSを使用している場合:

DNSの完全修飾ドメイン名

部門管理/業務サーバがhostsファイルを使用している場合:

ホスト公式名

また、スケジュール情報ファイルでcompleteに対して指定する通知先のノード名指定は、本オプションの指定に従う必要があります。

servmaxオプション

運用管理サーバから部門管理/業務サーバ、または部門管理/業務サーバから部門管理/業務サーバに、資源をオンライン配付する際に、資源配付が同時にサービスする転送あて先数の上限を1~200までの10進数で指定します。資源配付は、同時にオンライン配付するサーバシステムの数が、本オプションで指定された数以上の場合、本オプションで指定された数までオンライン配付を行い、それ以上のサーバへのオンライン配付は拒否または待ち状態にします。待ち状態となったオンライン配付は、処理中のオンライン配付が完了した時点で順次解除されます。

本オプションを省略した場合、または本オプションに1~200以外の数が指定された場合、本オプションに「20」が指定されたものとみなします。

本オプションの指定値は、伝送路の能力、負荷状態、CPU性能およびサーバの搭載メモリ量によって、妥当な値が異なります。予想される最大の負荷状況を元に実測を行って、値を指定してください。

servnumオプション

運用管理サーバまたは部門管理/業務サーバで、資源および適用結果を同時に受信するシステム数の上限を、1~1000までの10進数で指定します。資源配付では、同時に受信した資源および適用結果が本オプションで指定された数以上の場合、本オプションで指定された数まで受信処理を行い、それ以上のサーバからの受信要求は待ち状態にします。(ただし、UNIXの場合は、30サーバの受信要求まで待ち状態とし、それ以上の受信要求は拒否されます。)待ち状態となった受信要求は、処理中の受信要求が完了した時点で順次解除されます。

以下の場合は、本オプションに「servmaxで指定した値×5」が指定されたものとみなします。

本オプションの指定値は、伝送路の能力、負荷状態、CPU性能およびサーバの搭載メモリ量によって、妥当な値が異なります。予想される最大の負荷状況を元に実測を行って、値を指定してください。

stimerオプション

運用管理サーバから部門管理/業務サーバに資源をオンライン配付する際、開発サーバから運用管理サーバに資源をアップロードする際、オンライン検索する際、スケジュール結果通知およびインベントリ通知などサーバとサーバのすべての通信を行う機能において、資源配付が監視する無通信時間の長さを、1~600の10進数で分単位に指定します。資源配付は、本オプションで指定された時間内にサーバから応答がない場合、当該サーバとのコネクションを切断し、処理を終了します。

本オプションが省略された場合、または本オプションに1~600以外の数が指定された場合、本オプションに「10」が指定されたものとみなします。

本オプションの指定値は、伝送路の能力、負荷状態、CPU性能およびサーバの搭載メモリ量によって、妥当な値が異なります。予想される最大の負荷状況を元に実測を行って、値を指定してください。

2.3.23.3 クライアントとの接続で有効なオプション

オプションの記述形式を以下に示します。

【Windows版】

[cl_seglen = 10 ~ 2000000]
[cl_segtime = 1 ~ 86400]
[cntmax = 5 ~10000|100]
[gencheck = YES|NO]
[newgen = YES|NO]

[windomain_name = Windowsドメイン名]

【UNIX版】

[cl_seglen = 10 ~ 2000000]
[cl_segtime = 1 ~ 86400]
[cntmax = 5 ~10000|100]
[gencheck = YES|NO]
[newgen = YES|NO]

備考)

HP-UXおよびAIXでは、クライアントまたは業務サーバからHTTPSを使用した資源の取り出しはできませんのでHTTPを使用してください。また、S/MIMEも使用できません。

cl_seglenオプション

クライアントに対する配付で事前配付を行う場合に、資源を分割して送信する場合の分割量を指定します。分割量はキロバイト単位で10から2000000(2Gバイト)までの範囲で指定します。本オプションを省略した場合は分割転送を行いません。

なお、本オプションは以下のすべての項目に当てはまった場合に、有効となります。

cl_segtimeオプション

クライアントに対する配付で事前配付を行う場合に、資源を分割して送信する場合の送信間隔を指定します。送信間隔は秒単位で1から86400(1日)までの範囲で指定します。本オプションを省略した場合は、分割転送を行いません。

なお、ここで設定した値は、cl_seglenオプションと同様に扱います。

cntmaxオプション

サーバからクライアントに資源をオンライン配付する際、またはクライアントからサーバに資源をアップロードする際に、資源配付が同時にサービスするクライアント数の上限を、5~10000までの10進数で指定します。資源配付は、本オプションで指定された数以上のクライアントからのサービス要求は拒否します。

本オプションを省略または本オプションに5~10000以外の数が指定された場合、本オプションに「100」が指定されたものとみなします。

本オプションの指定値は、伝送路の能力、負荷状態、CPU性能およびサーバの搭載メモリ量によって、妥当な値が異なります。予想される最大の負荷状況を元に実測を行って、値を指定してください。

注意

運用管理クライアント接続時の注意事項【Windows版】

  • 運用管理クライアントを接続している場合、運用管理クライアントもcntmaxオプション値をもとにセションの制御を行っているため、接続する運用管理クライアント台数をcntmaxオプション値に含めてください。

  • 運用管理クライアントは、接続直後の初期化処理を高速化するため、複数のセション(運用管理クライアント1台当たり最大 6セション)を同時に接続しています。このため、運用管理クライアント起動直後の接続可能クライアント数は、cntmaxオプション値-(6×運用管理クライアント台数)となります。

運用管理クライアント接続時の注意事項【UNIX版

  • 運用管理クライアントを接続の有無に関係なく、cntmaxで指定した値に、運用管理クライアントの最大接続台数を加算して、運用管理クライアントとクライアントの接続台数の制御を行っています。

    EE/GEE

    cntmaxで制御するクライアント数 = cntmaxオプション値 + 50

    SE

    cntmaxで制御するクライアント数 = cntmaxオプション値 + 8

gencheckオプション

本オプションには、サーバからクライアントにユーザ資源をオンライン配付する際、サーバに保有されたユーザ資源の世代・レベルと、クライアントでの配付済ユーザ資源の世代・レベルのチェックを行うかどうかを、以下のとおり指定します。

YES:

サーバに保有されたユーザ資源の全世代・全レベルと、クライアントでの配付済ユーザ資源の世代・レベルのチェックを行います。世代・レベルが一致しない場合は、配付エラーとなります。

NO:

サーバに保有されたユーザ資源の全世代・全レベルと、クライアントでの配付済ユーザ資源の世代・レベルのチェックを行いません。そのため、世代・レベルが一致しない場合は、サーバに保有されたユーザ資源の全世代、全レベルを配付します。

本オプションが省略された場合、本オプションに「YES」が指定されたものとみなします。

世代・レベルのチェックについて

レベルダウンのリカバリの途中で異常が発生した場合に、リカバリ処理の最新の状態を確認することができません。そのため、クライアントの送信・適用ステータスを参照して運用を行う場合は、本オプションに「YES」を指定することをお勧めします。

レベルダウンリカバリについては“Systemwalker Centric Manager使用手引書 資源配付機能編”の資源配付のシステム維持の方法に関する記述を参照してください。

newgenオプション

サーバからクライアントに資源を配付するときに、最新世代だけを配付か、世代順にすべてを配付するかを以下のように指定します。

YES:

サーバとクライアントのダウンロードにおいて、最新世代だけをダウンロードします。

NO:

サーバとクライアントのダウンロードにおいて、世代昇順にダウンロードします。

本オプションが省略された場合、本オプションに「NO」が指定されたものとみなします。

属性情報が設定されている資源について

属性情報が設定されている場合は、本オプションの指定値よりも属性情報の指定値が有効になります。

windomain_nameオプション【Windows版】

Windowsのドメイン名を指定してクライアントの利用者の認証を行う場合に指定します。

本オプションを省略した場合は、Windowsサーバのローカルコンピュータで認証します。資源配付のサーバ機能をWindowsサーバのドメインコントローラにインストールしている場合は、本オプションを指定しドメイン認証を行う必要があります。

2.3.23.4 保有世代に関するオプション

オプションの記述形式を以下に示します。

【Windows版】

[add_gennum = 0~65535 | 50]
[apply_gennum = 0~65535|own_gennumの指定値]
[other_gennum = 1~65535|50]
[own_gennum = 0~500|50]
[save_gennum = 0 ~65535|50]

【UNIX版】

[add_gennum = 0~65535 | 50]
[apply_gennum = 0~65535|own_gennumの指定値]
[other_gennum = 1~65535|50]
[own_gennum = 0~500|50]
[save_gennum = 0 ~65535|50]

add_gennumオプション

本オプションには、コマンドまたは[資源配付]ウィンドウにより資源グループ/メンテナンス版数を登録した場合に、それらの資源を何世代まで管理ファイルに保持しておくかを、0~65535までの10進数で指定します。

登録した資源グループ/メンテナンス版数の世代数が本オプションで指定された数を超える場合は、管理ファイルから最も古い世代から削除します。また、本オプションに「0」が指定された場合は、削除は行わず、すべての世代を保持します。

本オプションを省略した場合、または本オプションに0~65535外の数が指定された場合、資源配付は本オプションに「50」が指定されたものとみなします。

配付資源の保有世代は、本オプションで指定した値の範囲となり、それ以上世代は自動的に削除されることとなるため、管理ファイルは定期的にバックアップしてください。

注意

add_gennumオプション指定時の注意事項

  • 配下のサーバ/クライアントが保持している世代以上の値を指定してください。本オプションに少ない値を指定すると、配下のサーバ/クライアントで世代の不整合が発生する可能性があります。

  • 1回で送信する世代数以上の値を指定してください。1回で送信する世代数が複数世代存在する場合、送信する世代数より少ない値を本オプションに指定すると、送信前に世代が削除され、送信すべき世代がすべて送信されなくなります。

apply_gennumオプション

本オプションには、資源配付が自システムのユーザ資源を適用したあとも、それらの資源を削除しないで、管理ファイルに保持しておく場合に指定します。本オプションに0以外の1~65535までの値が指定されている場合、資源配付は自システムのユーザ資源を適用したあとも、指定された値の世代数まで削除しないで、管理ファイルに保持します。

本オプションに1~65535までの値が指定され、適用後に保持した資源の世代数が指定値を超えた場合、資源配付は最古の世代から資源を削除します。また、本オプションに「0」が指定された場合は、適用後にすべての資源を削除し、管理ファイルに保持しません。

なお、本オプションを省略するか、本オプションに0~65535以外の値が設定された場合は、own_gennumオプションが指定されたものとみなします。そのときに、own_gennumオプションに0または1~500以外の値が指定された場合、本オプションには65535が指定されたものとみなします。

多階層の運用形態では、資源を即時適用指定で自動中継する場合、中継サーバで、本オプションに同時に配付する世代数、または修正レベル数以上の値を指定する必要があります。

注意

apply_gennumオプション指定時の注意事項

  • 本オプションでの指定値は、own_gennumオプションでの指定値以下を指定するようにしてください。本オプションでown_gennumオプション以上の値が設定された場合、own_gennumオプションの指定値が有効になります。own_gennumオプションに0を指定して全世代を保存する場合は、本オプションには任意の値を設定してください。

  • 中継を行う場合は0以外の値を指定してください。

  • 属性情報が設定されている場合は、本オプションの指定値よりも属性情報の指定値が有効になります。

other_gennumオプション

本オプションには、資源配付が中継サーバとして中継資源(配下のサーバ、クライアントのユーザ資源、およびシステム修正データ)を受信した場合に、それらの資源および受信ステータスを何世代・何レベルまで管理ファイルに保持しておくかを、1から65535までの10進数で指定します。資源配付は中継資源を受信したとき、指定された数までの世代・レベルを管理ファイルに保持します。管理ファイル内の世代数・レベル数が本オプションで指定された数を超える場合は、管理ファイルにある最も古い世代・レベルから資源、および受信ステータスを削除します。

本オプションを省略した場合または本オプションに1~65535以外の数が指定された場合、本オプションに「50」が指定されたものとみなします。

注意

other_gennumオプション指定時の注意事項

  • 本オプションの指定値は、save_gennumオプションでの指定値以下を指定するようにしてください。save_gennumオプションに0を指定して全世代を保存する場合は、本オプションには任意の値を設定してください。

  • 開発システム、運用管理サーバおよび部門管理/業務サーバにおける本オプションの指定の推奨方法を以下に示します。

    開発システムの指定値≧運用管理サーバの指定値≧部門管理/業務サーバの指定値

  • 個別資源に属性情報が設定されている場合は、本オプションの指定値よりも属性情報の指定値が有効になります。

own_gennumオプション

本オプションには、資源配付が自システムのユーザ資源を受信した場合に、それらの資源および受信・適用ステータスを、何世代まで管理ファイルに保持しておくかを、0~500までの10進数で指定します。受信状態の世代とapply_gennumオプションで適用後保持している世代が対象となります。資源配付は、自システムの資源を受信したとき、資源、および受信・適用ステータスを指定された数までの世代まで管理ファイルに保持します。

管理ファイル内の世代数が本オプションで指定された数を超える場合は、管理ファイルから最も古い世代の資源を削除します。また、本オプションに「0」が指定された場合は、資源配付は自システムの資源およびその受信ステータスを削除せず、保持します。

なお、管理ファイルに保持している世代が、本オプションで指定された数以下であっても適用後は、apply_gennumオプションに従い、資源を削除し、受信・適用ステータスだけが管理ファイル内に保持されます。

本オプションを省略した場合、または本オプションに0~500以外の数が指定された場合、本オプションに「50」が指定されたものとみなします。

注意

own_gennumオプション指定時の注意事項

  • 本オプションで指定した保有世代すべてが未適用の状態で、保有世代を超えたユーザ資源を配付した場合は、配付エラーとなります。この場合、該当資源の適用後に再配付してください。

  • 開発システム、運用管理サーバおよび部門管理/業務サーバにおける本オプションの指定の推奨方法を以下に示します。

    開発システムの指定値≧運用管理サーバの指定値≧部門管理/業務サーバの指定値

  • 属性情報が設定されている場合は、本オプションの指定値よりも属性情報の指定値が有効になります。

save_gennumオプション

本オプションには、資源配付が管理しているサーバやクライアントのユーザ資源の管理情報を何世代保有するかを、0~65535までの10進数で指定します。本オプションの指定値が有効となる管理情報は以下のとおりです。

注意

save_gennumオプション指定時の注意事項

  • 本オプションの指定値は、other_gennumオプションでの指定値以上を指定するようにしてください。

  • 開発システム、運用管理サーバおよび部門管理/業務サーバにおける本オプションの指定の推奨方法を以下に示します。

    開発システムの指定値≧運用管理サーバの指定値≧部門管理/業務サーバの指定値

2.3.23.5 運用形態により指定するオプション

オプションの記述形式を以下に示します。

【Windows版】

[autorelay = YES|NO]
[dbimport = YES|NO]
[notify_allowance = 1 ~180]
[schedule = スケジュール情報ファイルフルパス名]

【UNIX版】

[autorelay = YES|NO]
[dbimport = YES|NO]
[notify_allowance = 1 ~180]
[schedule = スケジュール情報ファイルフルパス名]

autorelayオプション

資源を受信した場合に、隣接されたサーバに対して個別資源グループおよび共通メンテナンス版数の中継配付を、自動的に行うかどうかを以下のとおり指定します。

本オプションは、多階層の形態で資源を自動中継するためのオプションです。

YES:

隣接するサーバへの資源の自動中継を行う指定です。この場合、資源の受信を契機に、中継サーバ上で定義されている隣接するサーバに対して資源を自動配付します。

NO:

隣接するサーバへの資源の自動中継を行わない指定です。この場合、隣接するサーバに対する資源の自動配付を行いません。

本オプションが省略された場合、本オプションに「YES」が指定されたものとみなします。運用管理サーバと隣接するサーバへの中継を行わないサーバには、本オプションに「NO」を指定してください。また、運用管理サーバおよび開発サーバのインストール時にも、本オプションに「NO」を指定してください。

注意

autorelayオプションが無効となる資源について

本オプションは共通メンテナンス版数およびコマンドで送信された個別資源に対して有効です。個別メンテナンス版数および[資源配付]ウィンドウで送信された個別資源に対しては無効となります。なお、個別メンテナンス版数を中継させるには、drmssndコマンドの-Pオプションで経路指定要求ファイルのパスを指定してください。

dbimportオプション

本オプションには、運用管理サーバにおいて、配下システムから通知された各システムのインベントリ情報をデータベースに格納するかどうかを指定します。

YES:

データベースへの格納を行います。

NO:

データベースへの格納を行いません。

本オプションが省略された場合、本オプションに「NO」が指定されたものとみなします。

部門管理サーバ、および業務サーバでは、本オプションを省略するか、または本オプションに「NO」を指定してください。

インベントリ情報をデータベースに格納するための定義方法等の詳細については、“Systemwalker Centric Manager使用手引書 資源配付機能編”を参照してください。

notify_allowanceオプション

スケジュール結果通知を分散させて行う場合の通知時間の遅延時間を指定します。遅延時間は分単位で0~180の範囲で指定します。ここで指定した値内でランダムに遅延時間を求めて、通知タイミングから遅延時間分ずらして通知を行います。

本オプションを省略した場合または0を指定した場合は、即時に通知します。通知対象は、送信・適用結果通知およびインベントリ通知で行います。

scheduleオプション

資源配付のスケジュール情報ファイル名をフルパス名で指定します。本オプションで示すファイルに、資源配付動作の契機起動をスケジュール設定します。

本オプションが省略された場合または指定ファイルが存在しない場合は、スケジュール情報の指定がないものとみなします。

スケジュール情報ファイルの設定方法については、“資源配付のスケジュール情報ファイル”を参照してください。