ここでは、トラフィック情報やサーバ性能情報の状況を表示する機能について説明します。
性能監視が監視する性能異常が発生すると、Systemwalkerコンソールに通知されます。性能異常が発生した箇所周辺の状況を把握するため、性能監視マップを表示します。
性能監視マップでは、ネットワーク性能監視機能の監視対象となっている各ノードの接続関係、および性能情報を表示します。
ノード中心マップを表示する
選択したノードを中心にして、そのサブネット内にある監視対象ノードを同心円上に配置し、接続関係を表示します。また、接続関係を示すと同時にノードの性能情報を表示します。本マップにより、特定のノードが、その他のノードのサービスにどのような影響を与えているかを把握できます。
ノード中心マップの表示方法
[Systemwalkerコンソール[監視]]でノードを選択します。
[操作]メニューから[性能情報の表示]-[ノード中心マップ型の表示]を選択します
→ノード中心マップが表示されます。
性能情報は、性能監視マップの各回線または各ノードアイコン上に表示されます。トラフィック情報として以下の情報を表示できます。
バイト数
パケット数
回線使用率
また、サーバ性能情報としては以下の情報を表示できます。
CPU情報: CPU使用率
メモリ情報: ページフォルト数
ディスク情報: DISKビジー率
性能監視マップ上に表示するデータ(トラフィック情報、サーバ性能情報)は、[データ]メニューからそれぞれ1つの項目を選択して表示します。
上記の場合、トラフィック情報として回線使用率が、サーバ性能情報としてCPU使用率が表示されています。
ノード中心マップをツリー表示する
多くのインタフェースを持つノードをノード中心マップで表示すると、マップが大きくなりすぎ、一度にマップ全体を把握することができません。
このため、同心円形式(マップ表示)に表示する方法の他に、ツリー形式(ツリー表示)でノード状態を表示することができます。
ツリー表示すると、回線の重なりや、性能情報の重なりを防ぐことができます。
ノード中心マップのツリー表示の表示方法
[Systemwalkerコンソール[監視]]でノードを選択します。
[操作]メニューから[性能情報の表示]-[ノード中心マップ型の表示]を選択します。
→[性能監視[ノード中心マップ]]が表示されます。
[表示]メニューから[ツリー表示]を選択します。
→ノード中心マップがツリー表示されます。
ノード中心マップのツリー表示について
ノード中心マップの表示対象は、ネットワーク性能監視の監視対象となっているノードやインタフェースです。
実際には接続されているにもかかわらず、ノード間が接続されていない表示や、ノードが表示されていない場合は、ノードまたは一部のインタフェースが監視対象となっていないことが考えられます。その場合は、ノードおよびインタフェースが監視対象になっているか確認してください。
ただし、VLANやVPN、フレームリレーのVC(仮想回線)の回線を使用している場合は、それらの回線の接続関係は表示できません。
フレームリレー網が使用されているネットワークを表示した場合、複数ある接続先のうちの1つのノードだけが、網の先に表示されます。
ノード中心マップの表示において、監視が不要なノードやインタフェースが表示されている場合は、ポリシーの設定で監視対象から外してください。
ペアノード経路マップを表示する
ペアノード経路マップでは、監視マップ上の指定したノード間の経路を表すマップを表示できます。指定した2つのノード間で利用しているサービスが、その通信経路上の他のノードによって、どのような影響を受けているかを把握できます。
ペアノード経路マップの表示方法
[Systemwalkerコンソール[監視]]でノードを選択します。
[操作]メニューから[性能情報の表示]-[ペアノード経路マップ型の表示]を選択します。
表示される[終点ノード選択]ウィンドウで終点となるノードを指定します。
→[性能監視[ペアノード経路マップ]]が表示されます。
ペアノード経路マップの表示失敗について
性能監視のペアノード経路マップは、ノード間の通信経路を示すマップ上にトラフィック情報、およびサーバ性能情報を表示する機能です。
ペアノード経路マップを表示したとき、「経路の獲得に失敗しました」というメッセージが出力され、マップ表示に失敗することがあります。経路の獲得に失敗して画面が起動できなかった場合、以下の原因が考えられます。
始点と終点の間のルータが、ネットワーク性能監視の監視対象になっていない。
ルータのルーティングテーブルの設定が誤っている。
始点がLinuxサーバであり、かつ、ルーティングテーブルのGatewayが「0.0.0.0」になっている。
失敗する原因に対する対処方法を以下に示します。
ノード間の経路上に存在するルータなどのノードが、性能監視の監視対象ではない場合、本現象が発生します。経路上のノードは性能監視の監視対象にしてください。
経路上のインタフェースが性能監視の監視対象ではない場合、本現象が発生します。性能監視の監視対象設定では、ノードのインタフェース単位に監視対象を設定することができます。経路上のインタフェースも監視対象にしてください。
以下のような理由により、Systemwalker Centric Managerが検出した構成情報と実際のノード構成に不整合が発生した場合、本現象が発生します。
ノード検出操作以降に、ノードのインタフェースが活性化または追加された場合
クラスタコンピュータなどで仮想インタフェースが現用ノードと待機ノード間で引き継がれる場合
上記のような不整合が発生した場合、以下に示す方法で不整合を取り除き、経路上のインタフェースを性能監視の監視対象にしてください。
不必要なインタフェースが存在する場合には、監視ウィンドウを編集機能にして手動で削除します。
不足しているインタフェースについては、ノード検出、または性能監視ノード構成情報登録コマンドで、インタフェースを登録します。
クラスタノード間の経路は、インタフェース定義の順番などが要因となって、SNMPが正常に経路を認識できないことがあります。
Linuxサーバのデフォルトのルーティング設定では、所属するサブネットのGatewayが「0.0.0.0」となります。この場合、Linuxサーバを始点とする経路をたどることができず、本現象が発生します。Gatewayに自サーバのインタフェースのIPアドレスやデフォルトゲートウェイのIPアドレスを明示的に指定してください。
上記対処を実施しても解決できない場合、SNMPエージェント側の問題であることが考えられます。その場合は、ペアノード経路マップの起点と終点を入れ替えて表示すると解決できる場合があります。
性能監視マップからアプリケーション連携(mpaplregコマンド)で登録したアプリケーションを起動できます。
性能監視マップ上でノードを選択した後、[操作]メニューから登録しているアプリケーションを選択します。
以下に、登録したアプリケーションの動作可否、および起動形態について示します。
動作コンピュータ | アプリケーションの種類 | アプリケーションを | 起動可/ | 起動形態 |
---|---|---|---|---|
運用管理サーバ | Windows | 運用管理サーバ | 起動可 | コマンド起動 |
運用管理サーバ以外 | 起動不可 | - | ||
Web | - | 起動可 | URL起動 | |
運用管理クライアント | Windows | 運用管理クライアント | 起動可 | コマンド起動 |
運用管理クライアント以外 | 起動不可 | - | ||
Web | - | 起動可 | URL起動 |
現在の性能状況を表示する方法について説明します。
ノード詳細表示(トラフィック)
本機能は、ネットワーク性能監視機能でトラフィック情報の監視対象としたノードについて、トラフィック情報の詳細情報を表示する機能です。
呼び出し方法には以下の2つがあります。
[Systemwalkerコンソール[監視]]でノードを選択した後、[操作]メニューから[性能情報の表示]-[ノード詳細の表示(トラフィック)]を選択します。
ノード中心マップでノードを選択した後、[オプション]メニューから[ノード詳細表示(トラフィック)]を選択します。
→[性能監視[ノード詳細表示(トラフィック)]]ダイアログボックスが表示されます。
インタフェースを選択し、[操作]メニューの[インタフェース詳細表示]をクリックします。
→インタフェース単位のトラフィック情報の詳細が表示されます。
ノード詳細表示(サーバ性能)
本機能は、サーバ性能監視機能でサーバ性能情報の監視対象としたノードについて、性能の詳細情報を表示する機能です。
呼び出し方法には以下の2つがあります。
[Systemwalkerコンソール[監視]]でノードを選択したのち、[操作]メニューから[性能情報の表示]-[ノード詳細の表示(サーバ性能)]を選択します。
ノード中心マップでノードを選択した後、[オプション]メニューから[ノード詳細表示(サーバ性能)]を選択します。
→サーバ性能監視機能でしきい値監視の対象とした項目が表示されます。
最近の性能情報の経過を把握するために、グラフ表示することができます。
ヒストリ表示(トラフィック)
ネットワーク性能監視機能でトラフィック情報の監視対象としたノードについて、収集したトラフィック情報を現在時刻からさかのぼってグラフに表示します。
呼び出し方法には以下の2つがあります。
[ノード詳細表示(トラフィック)]画面で、グラフ表示の対象となるインタフェースを選択し、[操作]メニューから[ヒストリ表示]を選択します。
性能監視マップ上で回線を選択した後、[オプション]メニューから[ヒストリ表示(トラフィック)]を選択します。
→[ヒストリ表示(トラフィック)]ウィンドウが表示されます。
[データ]メニューから選択できる表示項目は以下のとおりです。
受信バイト数
送信バイト数
回線使用率
受信パケット数
送信パケット数
破棄パケット率
エラーパケット率
セグメントバイト数 (RMONの場合)
セグメントパケット数 (RMONの場合)
セグメントブロードキャストパケット数 (RMONの場合)
セグメントマルチキャストパケット数 (RMONの場合)
セグメント使用率 (RMONの場合)
セグメントコリジョン発生率 (RMONの場合)
ヒストリ表示(サーバ性能)
サーバ性能監視機能でサーバ性能情報の監視対象としたノードについて、監視項目のサーバ性能情報を現在時刻からさかのぼってグラフに表示します。
[ノード詳細表示(サーバ性能)]画面で、グラフ表示の対象となる監視項目を選択します。
[操作]メニューから[ヒストリ表示]を選択します。