Systemwalker Operation Managerの各デーモンの起動/停止を制御する、以下のアプリケーションを作成します。
リソースタイプ登録ファイル(RTRファイル。必須)
STARTコールバックメソッド(必須)
STOPコールバックメソッド(必須)
障害モニター(任意)
以下のプログラムを作成します。
リソースの動作を確認するプログラム
リソースを起動するプログラム
リソースを停止するプログラム
フェールオーバするとき、リソースが動いていないか確認するプログラム
上記のアプリケーションファイルは、運用系、待機系のそれぞれに作成し、同じディレクトリパス上に配置してください。共有ディスクには作成しないでください。アプリケーションの作成後、実行権を必ず設定してください。
障害モニターは、クラスタシステムの運用ノード上で動作するデーモンを監視し、デーモンの終了をフェールオーバの契機にしたい場合に作成します。デーモンの終了をフェールオーバの契機にしない場合は、作成する必要はありません。
それぞれのアプリケーションの作成例を説明します。以降で説明するアプリケーションは、すべてサンプルが提供されています。サンプルをバックアップするか、複写した後、環境に応じて変更してご利用ください。
データサービスの静的なプロパティを定義する、リソースタイプ登録ファイル(RTRファイル)を作成します。リソースタイプ登録ファイルの作成は必須です。リソースタイプ登録ファイルは、以下にサンプルが提供されています。
/opt/FJSVJMCMN/etc/script/SC3.0/resource |
サンプルのリソースタイプ登録ファイルは、1:1運用待機用です。N:1運用待機および2ノード相互待機の場合は、変更が必要です。
サンプルを複写後、クラスタシステムの運用に合わせて変更してご利用ください。1:1運用待機の場合は、バックアップを取った上で、サンプルをそのまま使用してもかまいません。
以下にリソースタイプ登録ファイルの変更方法を説明します。
N:1運用待機の場合の変更例
N:1運用待機の場合は、ファイル名を変更してリソースタイプ登録ファイルをN個作成し、環境に合わせてそれぞれのファイルで情報を変更します。
3ノード存在する場合の変更例を以下に示します。
リソースタイプ登録ファイル1:resource1
RESOURCE_TYPE = "OMGR1"; (中略) RT_BASEDIR=/opt/FJSVJMCMN/etc/script/SC3.0; PKGLIST = FJSVJMCMN; START = omgr_start1; STOP = omgr_stop1; MONITOR_START = omgr_fstart1; MONITOR_STOP = omgr_fstop1; MONITOR_CHECK = omgr_check1;
リソースタイプ登録ファイル2:resource2
RESOURCE_TYPE = "OMGR2"; (中略) RT_BASEDIR=/opt/FJSVJMCMN/etc/script/SC3.0; PKGLIST = FJSVJMCMN; START = omgr_start2; STOP = omgr_stop2; MONITOR_START = omgr_fstart2; MONITOR_STOP = omgr_fstop2; MONITOR_CHECK = omgr_check2;
リソースタイプ登録ファイル3:resource3
RESOURCE_TYPE = "OMGR3"; (中略) RT_BASEDIR=/opt/FJSVJMCMN/etc/script/SC3.0; PKGLIST = FJSVJMCMN; START = omgr_start3; STOP = omgr_stop3; MONITOR_START = omgr_fstart3; MONITOR_STOP = omgr_fstop3; MONITOR_CHECK = omgr_check3;
障害モニターを作成しない場合は、“MONITOR_START”、“MONITOR_STOP”“MONITOR_CHECK”をコメントにします。
アプリケーションファイルの格納場所を変える場合は、“RT_BASEDIR”を実際の格納場所に合わせて修正してください。
N個のリソースタイプ登録ファイルを、それぞれの運用系に配置し、待機系にはN個のリソースタイプ登録ファイルすべて、運用系と同じディレクトリパス上に複写します。
3ノード存在する場合の配置例を以下に示します。
運用系1:/opt/FJSVJMCMN/etc/script/SC3.0/resource1
運用系2:/opt/FJSVJMCMN/etc/script/SC3.0/resource2
運用系3:/opt/FJSVJMCMN/etc/script/SC3.0/resource3
待機系 :/opt/FJSVJMCMN/etc/script/SC3.0/resource1 /opt/FJSVJMCMN/etc/script/SC3.0/resource2 /opt/FJSVJMCMN/etc/script/SC3.0/resource3
2ノード相互待機の場合の変更例
2ノード相互待機の場合は、ファイル名を変更してリソースタイプ登録ファイルを2個作成し、環境に合わせてそれぞれのファイルで情報を変更します。
変更例を以下に示します。
リソースタイプ登録ファイル1:resource1
RESOURCE_TYPE = "OMGR1"; (中略) RT_BASEDIR=/opt/FJSVJMCMN/etc/script/SC3.0; PKGLIST = FJSVJMCMN; START = omgr_start1; STOP = omgr_stop1; MONITOR_START = omgr_fstart1; MONITOR_STOP = omgr_fstop1; MONITOR_CHECK = omgr_check1;
リソースタイプ登録ファイル2:resource2
RESOURCE_TYPE = "OMGR2"; (中略) RT_BASEDIR=/opt/FJSVJMCMN/etc/script/SC3.0; PKGLIST = FJSVJMCMN; START = omgr_start2; STOP = omgr_stop2; MONITOR_START = omgr_fstart2; MONITOR_STOP = omgr_fstop2; MONITOR_CHECK = omgr_check2;
障害モニターを作成しない場合は、“MONITOR_START”、“MONITOR_STOP”“MONITOR_CHECK”をコメントにします。
アプリケーションファイルの格納場所を変える場合は、“RT_BASEDIR”を実際の格納場所に合わせて修正してください。
2個のリソースタイプ登録ファイルを、それぞれの運用系、待機系の同じディレクトリパス上に複写します。
配置例を以下に示します。
運用系1:/opt/FJSVJMCMN/etc/script/SC3.0/resource1 (待機系2)/opt/FJSVJMCMN/etc/script/SC3.0/resource2
運用系2:/opt/FJSVJMCMN/etc/script/SC3.0/resource2 (待機系1)/opt/FJSVJMCMN/etc/script/SC3.0/resource1
ジョブスケジューラ、ジョブ実行制御のそれぞれのデーモンを起動する、STARTコールバックメソッドを作成します。STARTコールバックメソッドは、以下にサンプルが提供されています。
/opt/FJSVJMCMN/etc/script/SC3.0/omgr_start |
サンプルのSTARTコールバックメソッドは、1:1運用待機用です。N:1運用待機および2ノード相互待機の場合は、STARTコールバックメソッドの変更が必要です。
また、サンプルのSTARTコールバックメソッドでは、共有ディスク名を“/disk1”としています。共有ディスク名が違う場合はサンプルの“/disk1”を実際の共有ディスク名に変更してください。
サンプルを複写後、クラスタシステムの運用に合わせて変更してご利用ください。1:1運用待機の場合は、バックアップを取った上で、サンプルをそのまま使用してもかまいません。
以下にSTARTコールバックメソッドの変更例を説明します。
N:1運用待機の場合の変更例
“Make symbolic links.(if N:1 standby)”の部分のコメントを外します(“#”を削除します)。
[変更前]
# Make symbolic links.(if N:1 standby) # ACL Manager #if [ ! "(" -h "/var/opt/FJSVfwseo/JM" -o -f "/var/opt/FJSVfwseo/JM" ")" ] #then # ln -s /disk1/FJSVfwseo/JM /var/opt/FJSVfwseo/JM #fi # Job Scheduler #if [ ! "(" -h "/var/opt/FJSVJOBSC" -o -f "/var/opt/FJSVJOBSC" ")" ] #then # ln -s /disk1/FJSVJOBSC /var/opt/FJSVJOBSC #fi # Job Execution Control #if [ ! "(" -h "/var/spool/mjes" -o -f "/var/spool/mjes" ")" ] #then # ln -s /disk1/FJSVMJS/var/spool/mjes /var/spool/mjes #fi #if [ ! "(" -h "/etc/mjes" -o -f "/etc/mjes" ")" ] #then # ln -s /disk1/FJSVMJS/etc/mjes /etc/mjes #fi # Calendar #if [ ! "(" -h "/var/opt/FJSVjmcal/post" -o -f "/var/opt/FJSVjmcal/post" ")" ] #then # ln -s /disk1/FJSVjmcal/post /var/opt/FJSVjmcal/post #fi # Stem #if [ ! "(" -h "/var/opt/FJSVstem" -o -f "/var/opt/FJSVstem" ")" ] #then # ln -s /disk1/FJSVstem /var/opt/FJSVstem #fi # - 1:1 standby, N:1 standby
[変更後]
# Make symbolic links.(if N:1 standby) # ACL Manager if [ ! "(" -h "/var/opt/FJSVfwseo/JM" -o -f "/var/opt/FJSVfwseo/JM" ")" ] then ln -s /disk1/FJSVfwseo/JM /var/opt/FJSVfwseo/JM fi # Job Scheduler if [ ! "(" -h "/var/opt/FJSVJOBSC" -o -f "/var/opt/FJSVJOBSC" ")" ] then ln -s /disk1/FJSVJOBSC /var/opt/FJSVJOBSC fi # Job Execution Control if [ ! "(" -h "/var/spool/mjes" -o -f "/var/spool/mjes" ")" ] then ln -s /disk1/FJSVMJS/var/spool/mjes /var/spool/mjes fi if [ ! "(" -h "/etc/mjes" -o -f "/etc/mjes" ")" ] then ln -s /disk1/FJSVMJS/etc/mjes /etc/mjes fi # Calendar if [ ! "(" -h "/var/opt/FJSVjmcal/post" -o -f "/var/opt/FJSVjmcal/post" ")" ] then ln -s /disk1/FJSVjmcal/post /var/opt/FJSVjmcal/post fi # Stem (注) if [ ! "(" -h "/var/opt/FJSVstem" -o -f "/var/opt/FJSVstem" ")" ] then ln -s /disk1/FJSVstem /var/opt/FJSVstem fi # - 1:1 standby, N:1 standby
注) マスタスケジュール管理機能が有効な場合のみコメントを外します。
STARTコールバックメソッドのファイル名を変更して運用系の数(N個)だけ用意し、それぞれの共有ディスクに合わせて、シンボリックリンクを作成するディレクトリ(例では“/disk1”)を変更します。
ファイル名は、リソースタイプ登録ファイルに記載したファイル名と合わせてください。
N個のSTARTコールバックメソッドを、それぞれの運用系に配置し、待機系にはN個のSTARTコールバックメソッドすべて、運用系と同じディレクトリパス上に複写します。
3ノード存在する場合の配置例を以下に示します。
運用系1:/opt/FJSVJMCMN/etc/script/SC3.0/omgr_start1
運用系2:/opt/FJSVJMCMN/etc/script/SC3.0/omgr_start2
運用系3:/opt/FJSVJMCMN/etc/script/SC3.0/omgr_start3
待機系 :/opt/FJSVJMCMN/etc/script/SC3.0/omgr_start1 /opt/FJSVJMCMN/etc/script/SC3.0/omgr_start2 /opt/FJSVJMCMN/etc/script/SC3.0/omgr_start3
2ノード相互待機の場合の変更例
サンプルを複写しファイル名を変更したSTARTコールバックメソッドを作成し、“SUBSYSTEM”の変数を“1”に変更します。
[変更前]
SUBSYSTEM="0"
[変更後]
SUBSYSTEM="1"
START-RUN-AFTER時の“- 1:1 standby, N:1 standby”の部分を、2ノード相互待機用に変更します (“#”の位置を変更します)。
[変更前]
# - 1:1 standby, N:1 standby /opt/FJSVfwseo/bin/mpaclcls sh /opt/FJSVfwseo/bin/jmacltrn.sh # - 2 nodes mutual standby #/opt/FJSVfwseo/bin/mpaclcls -s $SUBSYSTEM #sh /opt/FJSVfwseo/bin/jmacltrn.sh $SUBSYSTEM # - 1:1 standby, N:1 standby, 2 nodes mutual standby
[変更後]
# - 1:1 standby, N:1 standby #/opt/FJSVfwseo/bin/mpaclcls #sh /opt/FJSVfwseo/bin/jmacltrn.sh # - 2 nodes mutual standby /opt/FJSVfwseo/bin/mpaclcls -s $SUBSYSTEM sh /opt/FJSVfwseo/bin/jmacltrn.sh $SUBSYSTEM # - 1:1 standby, N:1 standby, 2 nodes mutual standby
ファイル名を変更したSTARTコールバックメソッドをもう1個作成し、“SUBSYSTEM”の変数を“2”に変更します。
[変更前]
SUBSYSTEM="1"
[変更後]
SUBSYSTEM="2"
2個のSTARTコールバックメソッドを、同じディレクトリパス上の運用系および待機系に配置します。
ファイル名は、リソースタイプ登録ファイルに記載したファイル名と合わせてください。
配置例を以下に示します。
運用系1:/opt/FJSVJMCMN/etc/script/SC3.0/omgr_start1 (待機系2)/opt/FJSVJMCMN/etc/script/SC3.0/omgr_start2
運用系2:/opt/FJSVJMCMN/etc/script/SC3.0/omgr_start2 (待機系1)/opt/FJSVJMCMN/etc/script/SC3.0/omgr_start1
ジョブスケジューラ、ジョブ実行制御のそれぞれのデーモンを停止する、STOPコールバックメソッドを作成します。STOPコールバックメソッドは、以下にサンプルが提供されています。
/opt/FJSVJMCMN/etc/script/SC3.0/omgr_stop |
サンプルのSTOPコールバックメソッドは、1:1運用待機用です。N:1運用待機および2ノード相互待機の場合は、STOPコールバックメソッドの変更が必要です。
また、サンプルのSTOPコールバックメソッドでは、共有ディスク名を“/disk1”としています。共有ディスク名が違う場合はサンプルの“/disk1”を実際の共有ディスク名に変更してください。
サンプルを複写後、クラスタシステムの運用に合わせて変更してご利用ください。1:1運用待機の場合は、バックアップを取った上で、サンプルをそのまま使用してもかまいません。
以下にSTOPコールバックメソッドの変更例を説明します。
N:1運用待機の場合の変更例
“remove symbolic links.(if N:1 standby)”の部分のコメントを外します(“#”を削除します)。
[変更前]
# remove symbolic links.(if N:1 standby) # Job Scheduler #if [ -h "/var/opt/FJSVJOBSC" ] #then # rm /var/opt/FJSVJOBSC #fi # Job Execution Control #if [ -h "/var/spool/mjes" ] #then # rm /var/spool/mjes #fi #if [ -h "/etc/mjes" ] #then # rm /etc/mjes #fi # ACL Manager #/opt/FJSVfwseo/bin/mpaclcls -u #if [ -h "/var/opt/FJSVfwseo/JM" ] #then # rm /var/opt/FJSVfwseo/JM #fi # Calendar #if [ -h "/var/opt/FJSVjmcal/post" ] #then # rm /var/opt/FJSVjmcal/post #fi # Stem #if [ -h "/var/opt/FJSVstem" ] #then # rm /var/opt/FJSVstem #fi exit 0
[変更後]
# remove symbolic links.(if N:1 standby) # Job Scheduler if [ -h "/var/opt/FJSVJOBSC" ] then rm /var/opt/FJSVJOBSC fi # Job Execution Control if [ -h "/var/spool/mjes" ] then rm /var/spool/mjes fi if [ -h "/etc/mjes" ] then rm /etc/mjes fi # ACL Manager /opt/FJSVfwseo/bin/mpaclcls -u if [ -h "/var/opt/FJSVfwseo/JM" ] then rm /var/opt/FJSVfwseo/JM fi # Calendar if [ -h "/var/opt/FJSVjmcal/post" ] then rm /var/opt/FJSVjmcal/post fi # Stem (注) if [ -h "/var/opt/FJSVstem" ] then rm /var/opt/FJSVstem fi exit 0
注) マスタスケジュール管理機能が有効な場合のみコメントを外します。
STOPコールバックメソッドのファイル名を変更して運用系の数(N個)だけ用意します。
ファイル名は、リソースタイプ登録ファイルに記載したファイル名と合わせてください。
N個のSTOPコールバックメソッドを、それぞれの運用系に配置し、待機系にはN個のSTOPコールバックメソッドすべて、運用系と同じディレクトリパス上に複写します。
3ノード存在する場合の配置例を以下に示します。
運用系1:/opt/FJSVJMCMN/etc/script/SC3.0/omgr_stop1
運用系2:/opt/FJSVJMCMN/etc/script/SC3.0/omgr_stop2
運用系3:/opt/FJSVJMCMN/etc/script/SC3.0/omgr_stop3
待機系 :/opt/FJSVJMCMN/etc/script/SC3.0/omgr_stop1 /opt/FJSVJMCMN/etc/script/SC3.0/omgr_stop2 /opt/FJSVJMCMN/etc/script/SC3.0/omgr_stop3
2ノード相互待機の場合の変更例
サンプルを複写しファイル名を変更したSTOPコールバックメソッドの、“SUBSYSTEM”の変数を“1”に変更します。
[変更前]
SUBSYSTEM="0"
[変更後]
SUBSYSTEM="1"
ファイル名を変更したSTOPコールバックメソッドをもう1個用意して、“SUBSYSTEM”の変数を“2”に変更します。
[変更前]
SUBSYSTEM="1"
[変更後]
SUBSYSTEM="2"
2個のSTOPコールバックメソッドを、同じディレクトリパス上の運用系および待機系に配置します。
ファイル名は、リソースタイプ登録ファイルに記載したファイル名と合わせてください。
配置例を以下に示します。
運用系1:/opt/FJSVJMCMN/etc/script/SC3.0/omgr_stop1 (待機系2)/opt/FJSVJMCMN/etc/script/SC3.0/omgr_stop2
運用系2:/opt/FJSVJMCMN/etc/script/SC3.0/omgr_stop2 (待機系1)/opt/FJSVJMCMN/etc/script/SC3.0/omgr_stop1
利用者が障害モニターを作成し登録することによって、クラスタシステムで動作するアプリケーション固有の任意のプロセス、ネットワークなどのリソースを監視し、フェールオーバの契機をクラスタシステムに通知することができます。
以下のプログラムを作成します。
リソースを監視するプログラム
監視プログラムを起動するコールバックメソッド
監視プログラムを停止するコールバックメソッド
フェールオーバ時にリソースが動いていないか確認するコールバックメソッド
障害モニターの作成は任意です。アプリケーション固有のフェールオーバの契機を設定しない場合は、障害モニターを作成する必要はありません。
リソースを監視するプログラム
リソースを監視するプログラムを作成します。
以下にサンプルが提供されています。
/opt/FJSVJMCMN/etc/script/SC3.0/omgr_fmonitor |
サンプルは、ジョブスケジューラおよびジョブ実行制御のデーモンプロセスの実行状況を監視し、両方のデーモンプロセスが停止した場合に、フェールオーバするように記載しています。どちらかのデーモンプロセスのみ監視する運用の場合は、運用に合わせてサンプルを変更してください。
サンプルは、1:1運用待機用です。N:1運用待機および2ノード相互待機の場合は、リソースを監視するプログラムの変更が必要です。
サンプルを複写後、クラスタシステムの運用に合わせて変更してご利用ください。1:1運用待機の場合は、バックアップを取った上で、サンプルをそのまま使用してもかまいません。
以下にリソースを監視するプログラムの変更例を説明します。
N:1運用待機の場合の変更例
リソースを監視するプログラムのファイル名を変更して運用系の数(N個)だけ用意します。
N個のリソースを監視するプログラムを、それぞれの運用系に配置し、待機系にはN個のリソースを監視するプログラムすべて、運用系と同じディレクトリパス上に複写します。
3ノード存在する場合の配置例を以下に示します。
運用系1:/opt/FJSVJMCMN/etc/script/SC3.0/omgr_fmonitor1
運用系2:/opt/FJSVJMCMN/etc/script/SC3.0/omgr_fmonitor2
運用系3:/opt/FJSVJMCMN/etc/script/SC3.0/omgr_fmonitor3
待機系 :/opt/FJSVJMCMN/etc/script/SC3.0/omgr_fmonitor1 /opt/FJSVJMCMN/etc/script/SC3.0/omgr_fmonitor2 /opt/FJSVJMCMN/etc/script/SC3.0/omgr_fmonitor3
2ノード相互待機の場合の変更例
サンプルを複写しファイル名を変更したリソースを監視するプログラムの、“SUBSYSTEM”の変数を“1”に変更します。
[変更前]
SUBSYSTEM="0"
[変更後]
SUBSYSTEM="1"
ファイル名を変更したリソースを監視するプログラムをもう1個用意して、“SUBSYSTEM”の変数を“2”に変更します。
[変更前]
SUBSYSTEM="1"
[変更後]
SUBSYSTEM="2"
2個のリソースを監視するプログラムを、同じディレクトリパス上の運用系および待機系に配置します。
配置例を以下に示します。
運用系1:/opt/FJSVJMCMN/etc/script/SC3.0/omgr_fmonitor1 (待機系2)/opt/FJSVJMCMN/etc/script/SC3.0/omgr_fmonitor2
運用系2:/opt/FJSVJMCMN/etc/script/SC3.0/omgr_fmonitor2 (待機系1)/opt/FJSVJMCMN/etc/script/SC3.0/omgr_fmonitor1
監視プログラムを起動するコールバックメソッド
監視プログラムを起動するコールバックメソッドを作成します。
以下にサンプルが提供されています。
/opt/FJSVJMCMN/etc/script/SC3.0/omgr_fstart |
サンプルは、1:1運用待機用です。N:1運用待機および2ノード相互待機の場合は、変更が必要です。
サンプルを複写後、クラスタシステムの運用に合わせて変更してご利用ください。1:1運用待機の場合は、バックアップを取った上で、サンプルをそのまま使用してもかまいません。
以下に監視プログラムを起動するコールバックメソッドの変更例を説明します。
N:1運用待機の場合の変更例
N:1運用待機の場合は、監視プログラムを起動するコールバックメソッドをN個作成し、環境に合わせてそれぞれのファイルで“OperationMGR”(任意の文字列)および“omgr_fmonitor”の部分を変更します。
ファイル名は、リソースタイプ登録ファイルに記載したファイル名と合わせてください。
“omgr_fmonitor”のファイル名は、作成したファイル名と合わせてください。サンプルでは、監視プログラムが
“/opt/FJSVJMCMN/etc/script/SC3.0/”配下にあるのを想定して記述されています。格納場所を変更した場合は、
“/opt/FJSVJMCMN/etc/script/SC3.0/”を、変更したディレクトリに修正してください。
3ノード存在する場合の変更例を以下に示します。
コールバックメソッド1:omgr_fstart1
(中略) pmfadm -c OperationMGR1 /opt/FJSVJMCMN/etc/script/SC3.0/omgr_fmonitor1 $*
コールバックメソッド2:omgr_fstart2
(中略) pmfadm -c OperationMGR2 /opt/FJSVJMCMN/etc/script/SC3.0/omgr_fmonitor2 $*
コールバックメソッド3:omgr_fstart3
(中略) pmfadm -c OperationMGR3 /opt/FJSVJMCMN/etc/script/SC3.0/omgr_fmonitor3 $*
N個の監視プログラムを起動するコールバックメソッドを、それぞれの運用系に配置し、待機系にはN個の監視プログラムを起動するコールバックメソッドすべて、運用系と同じディレクトリパス上に複写します。
3ノード存在する場合の配置例を以下に示します。
運用系1:/opt/FJSVJMCMN/etc/script/SC3.0/omgr_fstart1
運用系2:/opt/FJSVJMCMN/etc/script/SC3.0/omgr_fstart2
運用系3:/opt/FJSVJMCMN/etc/script/SC3.0/omgr_fstart3
待機系 :/opt/FJSVJMCMN/etc/script/SC3.0/omgr_fstart1 /opt/FJSVJMCMN/etc/script/SC3.0/omgr_fstart2 /opt/FJSVJMCMN/etc/script/SC3.0/omgr_fstart3
2ノード相互待機の場合の変更例
ファイル名を変更して監視プログラムを起動するコールバックメソッドを2個作成し、環境に合わせてそれぞれのファイルで情報を変更します。
変更例を以下に示します。
コールバックメソッド1:omgr_fstart1
(中略) pmfadm -c OperationMGR1 /opt/FJSVJMCMN/etc/script/SC3.0/omgr_fmonitor1 $*
コールバックメソッド2:omgr_fstart2
(中略) pmfadm -c OperationMGR2 /opt/FJSVJMCMN/etc/script/SC3.0/omgr_fmonitor2 $*
2個の監視プログラムを起動するコールバックメソッドを、同じディレクトリパス上の運用系および待機系に配置します。
ファイル名は、リソースタイプ登録ファイルに記載したファイル名と合わせてください。
配置例を以下に示します。
運用系1:/opt/FJSVJMCMN/etc/script/SC3.0/omgr_fstart1 (待機系2)/opt/FJSVJMCMN/etc/script/SC3.0/omgr_fstart2
運用系2:/opt/FJSVJMCMN/etc/script/SC3.0/omgr_fstart2 (待機系1)/opt/FJSVJMCMN/etc/script/SC3.0/omgr_fstart1
監視プログラムを停止するコールバックメソッド
監視プログラムを停止するコールバックメソッドを作成します。
以下にサンプルが提供されています。
/opt/FJSVJMCMN/etc/script/SC3.0/omgr_fstop |
サンプルは、1:1運用待機用です。N:1運用待機および2ノード相互待機の場合は、変更が必要です。
サンプルを複写後、クラスタシステムの運用に合わせて変更してご利用ください。1:1運用待機の場合は、バックアップを取った上で、サンプルをそのまま使用してもかまいません。
以下に監視プログラムを停止するコールバックメソッドの変更例を説明します。
N:1運用待機の場合の変更例
N:1運用待機の場合は、監視プログラムを停止するコールバックメソッドをN個作成し、環境に合わせてそれぞれのファイルで“OperationMGR”(任意の文字列)の部分を変更します。
3ノード存在する場合の変更例を以下に示します。
コールバックメソッド1:omgr_fstop1
(中略) pmfadm -s OperationMGR1 TERM
コールバックメソッド2:omgr_fstop2
(中略) pmfadm -s OperationMGR2 TERM
コールバックメソッド3:omgr_fstop3
(中略) pmfadm -s OperationMGR3 TERM
N個の監視プログラムを停止するコールバックメソッドを、それぞれの運用系に配置し、待機系にはN個の監視プログラムを停止するコールバックメソッドすべて、運用系と同じディレクトリパス上に複写します。
3ノード存在する場合の配置例を以下に示します。
運用系1:/opt/FJSVJMCMN/etc/script/SC3.0/omgr_fstop1
運用系2:/opt/FJSVJMCMN/etc/script/SC3.0/omgr_fstop2
運用系3:/opt/FJSVJMCMN/etc/script/SC3.0/omgr_fstop3
待機系 :/opt/FJSVJMCMN/etc/script/SC3.0/omgr_fstop1 /opt/FJSVJMCMN/etc/script/SC3.0/omgr_fstop2 /opt/FJSVJMCMN/etc/script/SC3.0/omgr_fstop3
2ノード相互待機の場合の変更例
ファイル名を変更して監視プログラムを停止するコールバックメソッドを2個作成し、環境に合わせてそれぞれのファイルで情報を変更します。
変更例を以下に示します。
コールバックメソッド1:omgr_fstop1
(中略) pmfadm -s OperationMGR1 TERM
コールバックメソッド2:omgr_fstop2
(中略) pmfadm -s OperationMGR2 TERM
2個の監視プログラムを停止するコールバックメソッドを、同じディレクトリパス上の運用系および待機系に配置します。
ファイル名は、リソースタイプ登録ファイルに記載したファイル名と合わせてください。
配置例を以下に示します。
運用系1:/opt/FJSVJMCMN/etc/script/SC3.0/omgr_fstop1 (待機系2)/opt/FJSVJMCMN/etc/script/SC3.0/omgr_fstop2
運用系2:/opt/FJSVJMCMN/etc/script/SC3.0/omgr_fstop2 (待機系1)/opt/FJSVJMCMN/etc/script/SC3.0/omgr_fstop1
フェールオーバ時にリソースが動いていないか確認するコールバックメソッド
フェールオーバ時にリソースが動いていないか確認するコールバックメソッドを作成します。
以下にサンプルが提供されています。
/opt/FJSVJMCMN/etc/script/SC3.0/omgr_check |
サンプルは、1:1運用待機用です。N:1運用待機および2ノード相互待機の場合は、変更が必要です。
以下に変更例を説明します。
N:1運用待機の場合の変更例
フェールオーバ時にリソースが動いていないか確認するコールバックメソッドのファイル名を変更して運用系の数(N個)だけ用意します。
ファイル名は、リソースタイプ登録ファイルに記載したファイル名と合わせてください。
N個のフェールオーバ時にリソースが動いていないか確認するコールバックメソッドを、それぞれの運用系に配置し、待機系にはN個のフェールオーバ時にリソースが動いていないか確認するコールバックメソッドすべて、運用系と同じディレクトリパス上に複写します。
3ノード存在する場合の配置例を以下に示します。
運用系1:/opt/FJSVJMCMN/etc/script/SC3.0/omgr_check1
運用系2:/opt/FJSVJMCMN/etc/script/SC3.0/omgr_check2
運用系3:/opt/FJSVJMCMN/etc/script/SC3.0/omgr_check3
待機系 :/opt/FJSVJMCMN/etc/script/SC3.0/omgr_check1 /opt/FJSVJMCMN/etc/script/SC3.0/omgr_check2 /opt/FJSVJMCMN/etc/script/SC3.0/omgr_check3
2ノード相互待機の場合の変更例
サンプルを複写して、“SUBSYSTEM”の変数を“1”に変更します。
[変更前]
SUBSYSTEM="0"
[変更後]
SUBSYSTEM="1"
ファイル名を変更したフェールオーバ時にリソースが動いていないか確認するコールバックメソッドをもう1個用意して、“SUBSYSTEM”の変数を“2”に変更します。
[変更前]
SUBSYSTEM="1"
[変更後]
SUBSYSTEM="2"
2個のフェールオーバ時にリソースが動いていないか確認するコールバックメソッドを、同じディレクトリパス上の運用系および待機系に配置します。
ファイル名は、リソースタイプ登録ファイルに記載したファイル名と合わせてください。
配置例を以下に示します。
運用系1:/opt/FJSVJMCMN/etc/script/SC3.0/omgr_check1 (待機系2)/opt/FJSVJMCMN/etc/script/SC3.0/omgr_check2
運用系2:/opt/FJSVJMCMN/etc/script/SC3.0/omgr_check2 (待機系1)/opt/FJSVJMCMN/etc/script/SC3.0/omgr_check1