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Systemwalker Operation Manager V17.0.1 クラスタ適用ガイド UNIX編

6.1.1 アプリケーションの作成

Systemwalker Operation Managerの各デーモンの起動/停止を制御する、以下のアプリケーションを作成します。

上記のアプリケーションファイルは、運用系、待機系のそれぞれに作成し、同じディレクトリパス上に配置してください。共有ディスクには作成しないでください。アプリケーションの作成後、実行権を必ず設定してください。

障害モニターは、クラスタシステムの運用ノード上で動作するデーモンを監視し、デーモンの終了をフェールオーバの契機にしたい場合に作成します。デーモンの終了をフェールオーバの契機にしない場合は、作成する必要はありません。

それぞれのアプリケーションの作成例を説明します。以降で説明するアプリケーションは、すべてサンプルが提供されています。サンプルをバックアップするか、複写した後、環境に応じて変更してご利用ください。

6.1.1.1 リソースタイプ登録ファイルの作成

データサービスの静的なプロパティを定義する、リソースタイプ登録ファイル(RTRファイル)を作成します。リソースタイプ登録ファイルの作成は必須です。リソースタイプ登録ファイルは、以下にサンプルが提供されています。

/opt/FJSVJMCMN/etc/script/SC3.0/resource

サンプルのリソースタイプ登録ファイルは、1:1運用待機用です。N:1運用待機および2ノード相互待機の場合は、変更が必要です。

サンプルを複写後、クラスタシステムの運用に合わせて変更してご利用ください。1:1運用待機の場合は、バックアップを取った上で、サンプルをそのまま使用してもかまいません。

以下にリソースタイプ登録ファイルの変更方法を説明します。

N:1運用待機の場合の変更例

  1. N:1運用待機の場合は、ファイル名を変更してリソースタイプ登録ファイルをN個作成し、環境に合わせてそれぞれのファイルで情報を変更します。

    3ノード存在する場合の変更例を以下に示します。

    • リソースタイプ登録ファイル1:resource1

      RESOURCE_TYPE = "OMGR1";
      
      (中略)
      
      RT_BASEDIR=/opt/FJSVJMCMN/etc/script/SC3.0;
      PKGLIST = FJSVJMCMN;
      
      START         = omgr_start1;
      STOP          = omgr_stop1;
      
      MONITOR_START = omgr_fstart1;
      MONITOR_STOP  = omgr_fstop1;
      MONITOR_CHECK = omgr_check1;
      
    • リソースタイプ登録ファイル2:resource2

      RESOURCE_TYPE = "OMGR2";
      
      (中略)
      
      RT_BASEDIR=/opt/FJSVJMCMN/etc/script/SC3.0;
      PKGLIST = FJSVJMCMN;
      
      START         = omgr_start2;
      STOP          = omgr_stop2;
      
      MONITOR_START = omgr_fstart2;
      MONITOR_STOP  = omgr_fstop2;
      MONITOR_CHECK = omgr_check2;
      
    • リソースタイプ登録ファイル3:resource3

      RESOURCE_TYPE = "OMGR3";
      
      (中略)
      
      RT_BASEDIR=/opt/FJSVJMCMN/etc/script/SC3.0;
      PKGLIST = FJSVJMCMN;
      
      START         = omgr_start3;
      STOP          = omgr_stop3;
      
      MONITOR_START = omgr_fstart3;
      MONITOR_STOP  = omgr_fstop3;
      MONITOR_CHECK = omgr_check3;
      

    障害モニターを作成しない場合は、“MONITOR_START”、“MONITOR_STOP”“MONITOR_CHECK”をコメントにします。

    アプリケーションファイルの格納場所を変える場合は、“RT_BASEDIR”を実際の格納場所に合わせて修正してください。

  2. N個のリソースタイプ登録ファイルを、それぞれの運用系に配置し、待機系にはN個のリソースタイプ登録ファイルすべて、運用系と同じディレクトリパス上に複写します。

    3ノード存在する場合の配置例を以下に示します。

    運用系1:/opt/FJSVJMCMN/etc/script/SC3.0/resource1
    運用系2:/opt/FJSVJMCMN/etc/script/SC3.0/resource2
    運用系3:/opt/FJSVJMCMN/etc/script/SC3.0/resource3
    待機系 :/opt/FJSVJMCMN/etc/script/SC3.0/resource1
               /opt/FJSVJMCMN/etc/script/SC3.0/resource2
               /opt/FJSVJMCMN/etc/script/SC3.0/resource3

2ノード相互待機の場合の変更例

  1. 2ノード相互待機の場合は、ファイル名を変更してリソースタイプ登録ファイルを2個作成し、環境に合わせてそれぞれのファイルで情報を変更します。

    変更例を以下に示します。

    • リソースタイプ登録ファイル1:resource1

      RESOURCE_TYPE = "OMGR1";
      
      (中略)
      
      RT_BASEDIR=/opt/FJSVJMCMN/etc/script/SC3.0;
      PKGLIST = FJSVJMCMN;
      
      START         = omgr_start1;
      STOP          = omgr_stop1;
      
      MONITOR_START = omgr_fstart1;
      MONITOR_STOP  = omgr_fstop1;
      MONITOR_CHECK = omgr_check1;
      
    • リソースタイプ登録ファイル2:resource2

      RESOURCE_TYPE = "OMGR2";
      
      (中略)
      
      RT_BASEDIR=/opt/FJSVJMCMN/etc/script/SC3.0;
      PKGLIST = FJSVJMCMN;
      
      START         = omgr_start2;
      STOP          = omgr_stop2;
      
      MONITOR_START = omgr_fstart2;
      MONITOR_STOP  = omgr_fstop2;
      MONITOR_CHECK = omgr_check2;
      

    障害モニターを作成しない場合は、“MONITOR_START”、“MONITOR_STOP”“MONITOR_CHECK”をコメントにします。

    アプリケーションファイルの格納場所を変える場合は、“RT_BASEDIR”を実際の格納場所に合わせて修正してください。

  2. 2個のリソースタイプ登録ファイルを、それぞれの運用系、待機系の同じディレクトリパス上に複写します。

    配置例を以下に示します。

    運用系1:/opt/FJSVJMCMN/etc/script/SC3.0/resource1
      (待機系2)/opt/FJSVJMCMN/etc/script/SC3.0/resource2
    運用系2:/opt/FJSVJMCMN/etc/script/SC3.0/resource2
      (待機系1)/opt/FJSVJMCMN/etc/script/SC3.0/resource1

6.1.1.2 STARTコールバックメソッドの作成

ジョブスケジューラ、ジョブ実行制御のそれぞれのデーモンを起動する、STARTコールバックメソッドを作成します。STARTコールバックメソッドは、以下にサンプルが提供されています。

/opt/FJSVJMCMN/etc/script/SC3.0/omgr_start

サンプルのSTARTコールバックメソッドは、1:1運用待機用です。N:1運用待機および2ノード相互待機の場合は、STARTコールバックメソッドの変更が必要です。

また、サンプルのSTARTコールバックメソッドでは、共有ディスク名を“/disk1”としています。共有ディスク名が違う場合はサンプルの“/disk1”を実際の共有ディスク名に変更してください。

サンプルを複写後、クラスタシステムの運用に合わせて変更してご利用ください。1:1運用待機の場合は、バックアップを取った上で、サンプルをそのまま使用してもかまいません。

以下にSTARTコールバックメソッドの変更例を説明します。

N:1運用待機の場合の変更例

  1. “Make symbolic links.(if N:1 standby)”の部分のコメントを外します(“#”を削除します)。

    [変更前]

    # Make symbolic links.(if N:1 standby)
    # ACL Manager
    #if [ ! "(" -h "/var/opt/FJSVfwseo/JM" -o -f "/var/opt/FJSVfwseo/JM" ")" ]
    #then
    #      ln -s /disk1/FJSVfwseo/JM /var/opt/FJSVfwseo/JM
    #fi
    # Job Scheduler
    #if [ ! "(" -h "/var/opt/FJSVJOBSC" -o -f "/var/opt/FJSVJOBSC" ")" ]
    #then
    #      ln -s /disk1/FJSVJOBSC /var/opt/FJSVJOBSC
    #fi
    # Job Execution Control
    #if [ ! "(" -h "/var/spool/mjes" -o -f "/var/spool/mjes" ")" ]
    #then
    #      ln -s /disk1/FJSVMJS/var/spool/mjes /var/spool/mjes
    #fi
    #if [ ! "(" -h "/etc/mjes" -o -f "/etc/mjes" ")" ]
    #then
    #      ln -s /disk1/FJSVMJS/etc/mjes /etc/mjes
    #fi
    # Calendar
    #if [ ! "(" -h "/var/opt/FJSVjmcal/post" -o -f "/var/opt/FJSVjmcal/post" ")" ]
    #then
    #      ln -s /disk1/FJSVjmcal/post /var/opt/FJSVjmcal/post
    #fi
    # Stem
    #if [ ! "(" -h "/var/opt/FJSVstem" -o -f "/var/opt/FJSVstem" ")" ]
    #then
    #      ln -s /disk1/FJSVstem /var/opt/FJSVstem
    #fi
    # - 1:1 standby, N:1 standby

    [変更後]

    # Make symbolic links.(if N:1 standby)
    # ACL Manager
    if [ ! "(" -h "/var/opt/FJSVfwseo/JM" -o -f "/var/opt/FJSVfwseo/JM" ")" ]
    then
    	      ln -s /disk1/FJSVfwseo/JM /var/opt/FJSVfwseo/JM
    fi
    # Job Scheduler
    if [ ! "(" -h "/var/opt/FJSVJOBSC" -o -f "/var/opt/FJSVJOBSC" ")" ]
    then
    	      ln -s /disk1/FJSVJOBSC /var/opt/FJSVJOBSC
    fi
    # Job Execution Control
    if [ ! "(" -h "/var/spool/mjes" -o -f "/var/spool/mjes" ")" ]
    then
    	      ln -s /disk1/FJSVMJS/var/spool/mjes /var/spool/mjes
    fi
    if [ ! "(" -h "/etc/mjes" -o -f "/etc/mjes" ")" ]
    then
    	      ln -s /disk1/FJSVMJS/etc/mjes /etc/mjes
    fi
    # Calendar
    if [ ! "(" -h "/var/opt/FJSVjmcal/post" -o -f "/var/opt/FJSVjmcal/post" ")" ]
    then
    	      ln -s /disk1/FJSVjmcal/post /var/opt/FJSVjmcal/post
    fi
    # Stem  (注)
    if [ ! "(" -h "/var/opt/FJSVstem" -o -f "/var/opt/FJSVstem" ")" ]
    then
    	      ln -s /disk1/FJSVstem /var/opt/FJSVstem
    fi
    # - 1:1 standby, N:1 standby
    注)  マスタスケジュール管理機能が有効な場合のみコメントを外します。
  2. STARTコールバックメソッドのファイル名を変更して運用系の数(N個)だけ用意し、それぞれの共有ディスクに合わせて、シンボリックリンクを作成するディレクトリ(例では“/disk1”)を変更します。

    ファイル名は、リソースタイプ登録ファイルに記載したファイル名と合わせてください。

  3. N個のSTARTコールバックメソッドを、それぞれの運用系に配置し、待機系にはN個のSTARTコールバックメソッドすべて、運用系と同じディレクトリパス上に複写します。

    3ノード存在する場合の配置例を以下に示します。

    運用系1:/opt/FJSVJMCMN/etc/script/SC3.0/omgr_start1
    運用系2:/opt/FJSVJMCMN/etc/script/SC3.0/omgr_start2
    運用系3:/opt/FJSVJMCMN/etc/script/SC3.0/omgr_start3
    待機系 :/opt/FJSVJMCMN/etc/script/SC3.0/omgr_start1
               /opt/FJSVJMCMN/etc/script/SC3.0/omgr_start2
               /opt/FJSVJMCMN/etc/script/SC3.0/omgr_start3

2ノード相互待機の場合の変更例

  1. サンプルを複写しファイル名を変更したSTARTコールバックメソッドを作成し、“SUBSYSTEM”の変数を“1”に変更します。

    [変更前]

    SUBSYSTEM="0"

    [変更後]

    SUBSYSTEM="1"
  2. START-RUN-AFTER時の“- 1:1 standby, N:1 standby”の部分を、2ノード相互待機用に変更します (“#”の位置を変更します)。

    [変更前]

    # - 1:1 standby, N:1 standby
    /opt/FJSVfwseo/bin/mpaclcls
    sh /opt/FJSVfwseo/bin/jmacltrn.sh
    # - 2 nodes mutual standby
    #/opt/FJSVfwseo/bin/mpaclcls -s $SUBSYSTEM
    #sh /opt/FJSVfwseo/bin/jmacltrn.sh $SUBSYSTEM
    
    # - 1:1 standby, N:1 standby, 2 nodes mutual standby

    [変更後]

    # - 1:1 standby, N:1 standby
    #/opt/FJSVfwseo/bin/mpaclcls
    #sh /opt/FJSVfwseo/bin/jmacltrn.sh
    # - 2 nodes mutual standby
    /opt/FJSVfwseo/bin/mpaclcls -s $SUBSYSTEM
    sh /opt/FJSVfwseo/bin/jmacltrn.sh $SUBSYSTEM
    
    # - 1:1 standby, N:1 standby, 2 nodes mutual standby
  3. ファイル名を変更したSTARTコールバックメソッドをもう1個作成し、“SUBSYSTEM”の変数を“2”に変更します。

    [変更前]

    SUBSYSTEM="1"

    [変更後]

    SUBSYSTEM="2"
  4. 2個のSTARTコールバックメソッドを、同じディレクトリパス上の運用系および待機系に配置します。

    ファイル名は、リソースタイプ登録ファイルに記載したファイル名と合わせてください。

    配置例を以下に示します。

    運用系1:/opt/FJSVJMCMN/etc/script/SC3.0/omgr_start1
      (待機系2)/opt/FJSVJMCMN/etc/script/SC3.0/omgr_start2
    運用系2:/opt/FJSVJMCMN/etc/script/SC3.0/omgr_start2
      (待機系1)/opt/FJSVJMCMN/etc/script/SC3.0/omgr_start1

6.1.1.3 STOPコールバックメソッドの作成

ジョブスケジューラ、ジョブ実行制御のそれぞれのデーモンを停止する、STOPコールバックメソッドを作成します。STOPコールバックメソッドは、以下にサンプルが提供されています。

/opt/FJSVJMCMN/etc/script/SC3.0/omgr_stop

サンプルのSTOPコールバックメソッドは、1:1運用待機用です。N:1運用待機および2ノード相互待機の場合は、STOPコールバックメソッドの変更が必要です。

また、サンプルのSTOPコールバックメソッドでは、共有ディスク名を“/disk1”としています。共有ディスク名が違う場合はサンプルの“/disk1”を実際の共有ディスク名に変更してください。

サンプルを複写後、クラスタシステムの運用に合わせて変更してご利用ください。1:1運用待機の場合は、バックアップを取った上で、サンプルをそのまま使用してもかまいません。

以下にSTOPコールバックメソッドの変更例を説明します。

N:1運用待機の場合の変更例

  1. “remove symbolic links.(if N:1 standby)”の部分のコメントを外します(“#”を削除します)。

    [変更前]

    # remove symbolic links.(if N:1 standby)
    # Job Scheduler
    #if [ -h "/var/opt/FJSVJOBSC" ]
    #then
    #      rm /var/opt/FJSVJOBSC
    #fi
    # Job Execution Control
    #if [ -h "/var/spool/mjes" ]
    #then
    #      rm /var/spool/mjes
    #fi
    #if [ -h "/etc/mjes" ]
    #then
    #      rm /etc/mjes
    #fi
    # ACL Manager
    #/opt/FJSVfwseo/bin/mpaclcls -u
    #if [ -h "/var/opt/FJSVfwseo/JM" ]
    #then
    #      rm /var/opt/FJSVfwseo/JM
    #fi
    # Calendar
    #if [ -h "/var/opt/FJSVjmcal/post" ]
    #then
    #      rm /var/opt/FJSVjmcal/post
    #fi
    # Stem
    #if [ -h "/var/opt/FJSVstem" ]
    #then
    #      rm /var/opt/FJSVstem
    #fi
    
    exit 0

    [変更後]

    # remove symbolic links.(if N:1 standby)
    # Job Scheduler
    if [ -h "/var/opt/FJSVJOBSC" ]
    then
    	      rm /var/opt/FJSVJOBSC
    fi
    # Job Execution Control
    if [ -h "/var/spool/mjes" ]
    then
    	      rm /var/spool/mjes
    fi
    if [ -h "/etc/mjes" ]
    then
    	      rm /etc/mjes
    fi
    # ACL Manager
    /opt/FJSVfwseo/bin/mpaclcls -u
    if [ -h "/var/opt/FJSVfwseo/JM" ]
    then
    	      rm /var/opt/FJSVfwseo/JM
    fi
    # Calendar
    if [ -h "/var/opt/FJSVjmcal/post" ]
    then
    	      rm /var/opt/FJSVjmcal/post
    fi
    # Stem  (注)
    if [ -h "/var/opt/FJSVstem" ]
    then
    	      rm /var/opt/FJSVstem
    fi
    
    exit 0
    注)  マスタスケジュール管理機能が有効な場合のみコメントを外します。
  2. STOPコールバックメソッドのファイル名を変更して運用系の数(N個)だけ用意します。

    ファイル名は、リソースタイプ登録ファイルに記載したファイル名と合わせてください。

  3. N個のSTOPコールバックメソッドを、それぞれの運用系に配置し、待機系にはN個のSTOPコールバックメソッドすべて、運用系と同じディレクトリパス上に複写します。

    3ノード存在する場合の配置例を以下に示します。

    運用系1:/opt/FJSVJMCMN/etc/script/SC3.0/omgr_stop1
    運用系2:/opt/FJSVJMCMN/etc/script/SC3.0/omgr_stop2
    運用系3:/opt/FJSVJMCMN/etc/script/SC3.0/omgr_stop3
    待機系 :/opt/FJSVJMCMN/etc/script/SC3.0/omgr_stop1
               /opt/FJSVJMCMN/etc/script/SC3.0/omgr_stop2
               /opt/FJSVJMCMN/etc/script/SC3.0/omgr_stop3

2ノード相互待機の場合の変更例

  1. サンプルを複写しファイル名を変更したSTOPコールバックメソッドの、“SUBSYSTEM”の変数を“1”に変更します。

    [変更前]

    SUBSYSTEM="0"

    [変更後]

    SUBSYSTEM="1"
  2. ファイル名を変更したSTOPコールバックメソッドをもう1個用意して、“SUBSYSTEM”の変数を“2”に変更します。

    [変更前]

    SUBSYSTEM="1"

    [変更後]

    SUBSYSTEM="2"
  3. 2個のSTOPコールバックメソッドを、同じディレクトリパス上の運用系および待機系に配置します。

    ファイル名は、リソースタイプ登録ファイルに記載したファイル名と合わせてください。

    配置例を以下に示します。

    運用系1:/opt/FJSVJMCMN/etc/script/SC3.0/omgr_stop1
      (待機系2)/opt/FJSVJMCMN/etc/script/SC3.0/omgr_stop2
    運用系2:/opt/FJSVJMCMN/etc/script/SC3.0/omgr_stop2
      (待機系1)/opt/FJSVJMCMN/etc/script/SC3.0/omgr_stop1

6.1.1.4 障害モニターの作成

利用者が障害モニターを作成し登録することによって、クラスタシステムで動作するアプリケーション固有の任意のプロセス、ネットワークなどのリソースを監視し、フェールオーバの契機をクラスタシステムに通知することができます。

以下のプログラムを作成します。

障害モニターの作成は任意です。アプリケーション固有のフェールオーバの契機を設定しない場合は、障害モニターを作成する必要はありません。

リソースを監視するプログラム

リソースを監視するプログラムを作成します。

以下にサンプルが提供されています。

/opt/FJSVJMCMN/etc/script/SC3.0/omgr_fmonitor

サンプルは、ジョブスケジューラおよびジョブ実行制御のデーモンプロセスの実行状況を監視し、両方のデーモンプロセスが停止した場合に、フェールオーバするように記載しています。どちらかのデーモンプロセスのみ監視する運用の場合は、運用に合わせてサンプルを変更してください。

サンプルは、1:1運用待機用です。N:1運用待機および2ノード相互待機の場合は、リソースを監視するプログラムの変更が必要です。

サンプルを複写後、クラスタシステムの運用に合わせて変更してご利用ください。1:1運用待機の場合は、バックアップを取った上で、サンプルをそのまま使用してもかまいません。

以下にリソースを監視するプログラムの変更例を説明します。

N:1運用待機の場合の変更例

  1. リソースを監視するプログラムのファイル名を変更して運用系の数(N個)だけ用意します。

  2. N個のリソースを監視するプログラムを、それぞれの運用系に配置し、待機系にはN個のリソースを監視するプログラムすべて、運用系と同じディレクトリパス上に複写します。

    3ノード存在する場合の配置例を以下に示します。

    運用系1:/opt/FJSVJMCMN/etc/script/SC3.0/omgr_fmonitor1
    運用系2:/opt/FJSVJMCMN/etc/script/SC3.0/omgr_fmonitor2
    運用系3:/opt/FJSVJMCMN/etc/script/SC3.0/omgr_fmonitor3
    待機系 :/opt/FJSVJMCMN/etc/script/SC3.0/omgr_fmonitor1
               /opt/FJSVJMCMN/etc/script/SC3.0/omgr_fmonitor2
               /opt/FJSVJMCMN/etc/script/SC3.0/omgr_fmonitor3

2ノード相互待機の場合の変更例

  1. サンプルを複写しファイル名を変更したリソースを監視するプログラムの、“SUBSYSTEM”の変数を“1”に変更します。

    [変更前]

    SUBSYSTEM="0"

    [変更後]

    SUBSYSTEM="1"
  2. ファイル名を変更したリソースを監視するプログラムをもう1個用意して、“SUBSYSTEM”の変数を“2”に変更します。

    [変更前]

    SUBSYSTEM="1"

    [変更後]

    SUBSYSTEM="2"
  3. 2個のリソースを監視するプログラムを、同じディレクトリパス上の運用系および待機系に配置します。

    配置例を以下に示します。

    運用系1:/opt/FJSVJMCMN/etc/script/SC3.0/omgr_fmonitor1
      (待機系2)/opt/FJSVJMCMN/etc/script/SC3.0/omgr_fmonitor2
    運用系2:/opt/FJSVJMCMN/etc/script/SC3.0/omgr_fmonitor2
      (待機系1)/opt/FJSVJMCMN/etc/script/SC3.0/omgr_fmonitor1

監視プログラムを起動するコールバックメソッド

監視プログラムを起動するコールバックメソッドを作成します。

以下にサンプルが提供されています。

/opt/FJSVJMCMN/etc/script/SC3.0/omgr_fstart

サンプルは、1:1運用待機用です。N:1運用待機および2ノード相互待機の場合は、変更が必要です。

サンプルを複写後、クラスタシステムの運用に合わせて変更してご利用ください。1:1運用待機の場合は、バックアップを取った上で、サンプルをそのまま使用してもかまいません。

以下に監視プログラムを起動するコールバックメソッドの変更例を説明します。

N:1運用待機の場合の変更例

  1. N:1運用待機の場合は、監視プログラムを起動するコールバックメソッドをN個作成し、環境に合わせてそれぞれのファイルで“OperationMGR”(任意の文字列)および“omgr_fmonitor”の部分を変更します。

    ファイル名は、リソースタイプ登録ファイルに記載したファイル名と合わせてください。

    “omgr_fmonitor”のファイル名は、作成したファイル名と合わせてください。サンプルでは、監視プログラムが
    “/opt/FJSVJMCMN/etc/script/SC3.0/”配下にあるのを想定して記述されています。格納場所を変更した場合は、
    “/opt/FJSVJMCMN/etc/script/SC3.0/”を、変更したディレクトリに修正してください。

    3ノード存在する場合の変更例を以下に示します。

    • コールバックメソッド1:omgr_fstart1

      (中略)
      
      pmfadm -c OperationMGR1 /opt/FJSVJMCMN/etc/script/SC3.0/omgr_fmonitor1 $*
      
    • コールバックメソッド2:omgr_fstart2

      (中略)
      
      pmfadm -c OperationMGR2 /opt/FJSVJMCMN/etc/script/SC3.0/omgr_fmonitor2 $*
      
    • コールバックメソッド3:omgr_fstart3

      (中略)
      
      pmfadm -c OperationMGR3 /opt/FJSVJMCMN/etc/script/SC3.0/omgr_fmonitor3 $*
      
  2. N個の監視プログラムを起動するコールバックメソッドを、それぞれの運用系に配置し、待機系にはN個の監視プログラムを起動するコールバックメソッドすべて、運用系と同じディレクトリパス上に複写します。

    3ノード存在する場合の配置例を以下に示します。

    運用系1:/opt/FJSVJMCMN/etc/script/SC3.0/omgr_fstart1
    運用系2:/opt/FJSVJMCMN/etc/script/SC3.0/omgr_fstart2
    運用系3:/opt/FJSVJMCMN/etc/script/SC3.0/omgr_fstart3
    待機系 :/opt/FJSVJMCMN/etc/script/SC3.0/omgr_fstart1
               /opt/FJSVJMCMN/etc/script/SC3.0/omgr_fstart2
               /opt/FJSVJMCMN/etc/script/SC3.0/omgr_fstart3

2ノード相互待機の場合の変更例

  1. ファイル名を変更して監視プログラムを起動するコールバックメソッドを2個作成し、環境に合わせてそれぞれのファイルで情報を変更します。

    変更例を以下に示します。

    • コールバックメソッド1:omgr_fstart1

      (中略)
      
      pmfadm -c OperationMGR1 /opt/FJSVJMCMN/etc/script/SC3.0/omgr_fmonitor1 $*
      
    • コールバックメソッド2:omgr_fstart2

      (中略)
      
      pmfadm -c OperationMGR2 /opt/FJSVJMCMN/etc/script/SC3.0/omgr_fmonitor2 $*
      
  2. 2個の監視プログラムを起動するコールバックメソッドを、同じディレクトリパス上の運用系および待機系に配置します。

    ファイル名は、リソースタイプ登録ファイルに記載したファイル名と合わせてください。

    配置例を以下に示します。

    運用系1:/opt/FJSVJMCMN/etc/script/SC3.0/omgr_fstart1
      (待機系2)/opt/FJSVJMCMN/etc/script/SC3.0/omgr_fstart2
    運用系2:/opt/FJSVJMCMN/etc/script/SC3.0/omgr_fstart2
      (待機系1)/opt/FJSVJMCMN/etc/script/SC3.0/omgr_fstart1

監視プログラムを停止するコールバックメソッド

監視プログラムを停止するコールバックメソッドを作成します。

以下にサンプルが提供されています。

/opt/FJSVJMCMN/etc/script/SC3.0/omgr_fstop

サンプルは、1:1運用待機用です。N:1運用待機および2ノード相互待機の場合は、変更が必要です。

サンプルを複写後、クラスタシステムの運用に合わせて変更してご利用ください。1:1運用待機の場合は、バックアップを取った上で、サンプルをそのまま使用してもかまいません。

以下に監視プログラムを停止するコールバックメソッドの変更例を説明します。

N:1運用待機の場合の変更例

  1. N:1運用待機の場合は、監視プログラムを停止するコールバックメソッドをN個作成し、環境に合わせてそれぞれのファイルで“OperationMGR”(任意の文字列)の部分を変更します。

    3ノード存在する場合の変更例を以下に示します。

    • コールバックメソッド1:omgr_fstop1

      (中略)
      
      pmfadm -s OperationMGR1 TERM
      
    • コールバックメソッド2:omgr_fstop2

      (中略)
      
      pmfadm -s OperationMGR2 TERM
      
    • コールバックメソッド3:omgr_fstop3

      (中略)
      
      pmfadm -s OperationMGR3 TERM
      
  2. N個の監視プログラムを停止するコールバックメソッドを、それぞれの運用系に配置し、待機系にはN個の監視プログラムを停止するコールバックメソッドすべて、運用系と同じディレクトリパス上に複写します。

    3ノード存在する場合の配置例を以下に示します。

    運用系1:/opt/FJSVJMCMN/etc/script/SC3.0/omgr_fstop1
    運用系2:/opt/FJSVJMCMN/etc/script/SC3.0/omgr_fstop2
    運用系3:/opt/FJSVJMCMN/etc/script/SC3.0/omgr_fstop3
    待機系 :/opt/FJSVJMCMN/etc/script/SC3.0/omgr_fstop1
               /opt/FJSVJMCMN/etc/script/SC3.0/omgr_fstop2
               /opt/FJSVJMCMN/etc/script/SC3.0/omgr_fstop3

2ノード相互待機の場合の変更例

  1. ファイル名を変更して監視プログラムを停止するコールバックメソッドを2個作成し、環境に合わせてそれぞれのファイルで情報を変更します。

    変更例を以下に示します。

    • コールバックメソッド1:omgr_fstop1

      (中略)
      
      pmfadm -s OperationMGR1 TERM
      
    • コールバックメソッド2:omgr_fstop2

      (中略)
      
      pmfadm -s OperationMGR2 TERM
      
  2. 2個の監視プログラムを停止するコールバックメソッドを、同じディレクトリパス上の運用系および待機系に配置します。

    ファイル名は、リソースタイプ登録ファイルに記載したファイル名と合わせてください。

    配置例を以下に示します。

    運用系1:/opt/FJSVJMCMN/etc/script/SC3.0/omgr_fstop1
      (待機系2)/opt/FJSVJMCMN/etc/script/SC3.0/omgr_fstop2
    運用系2:/opt/FJSVJMCMN/etc/script/SC3.0/omgr_fstop2
      (待機系1)/opt/FJSVJMCMN/etc/script/SC3.0/omgr_fstop1

フェールオーバ時にリソースが動いていないか確認するコールバックメソッド

フェールオーバ時にリソースが動いていないか確認するコールバックメソッドを作成します。

以下にサンプルが提供されています。

/opt/FJSVJMCMN/etc/script/SC3.0/omgr_check

サンプルは、1:1運用待機用です。N:1運用待機および2ノード相互待機の場合は、変更が必要です。

以下に変更例を説明します。

N:1運用待機の場合の変更例

  1. フェールオーバ時にリソースが動いていないか確認するコールバックメソッドのファイル名を変更して運用系の数(N個)だけ用意します。

    ファイル名は、リソースタイプ登録ファイルに記載したファイル名と合わせてください。

  2. N個のフェールオーバ時にリソースが動いていないか確認するコールバックメソッドを、それぞれの運用系に配置し、待機系にはN個のフェールオーバ時にリソースが動いていないか確認するコールバックメソッドすべて、運用系と同じディレクトリパス上に複写します。

    3ノード存在する場合の配置例を以下に示します。

    運用系1:/opt/FJSVJMCMN/etc/script/SC3.0/omgr_check1
    運用系2:/opt/FJSVJMCMN/etc/script/SC3.0/omgr_check2
    運用系3:/opt/FJSVJMCMN/etc/script/SC3.0/omgr_check3
    待機系 :/opt/FJSVJMCMN/etc/script/SC3.0/omgr_check1
               /opt/FJSVJMCMN/etc/script/SC3.0/omgr_check2
               /opt/FJSVJMCMN/etc/script/SC3.0/omgr_check3

2ノード相互待機の場合の変更例

  1. サンプルを複写して、“SUBSYSTEM”の変数を“1”に変更します。

    [変更前]

    SUBSYSTEM="0"

    [変更後]

    SUBSYSTEM="1"
  2. ファイル名を変更したフェールオーバ時にリソースが動いていないか確認するコールバックメソッドをもう1個用意して、“SUBSYSTEM”の変数を“2”に変更します。

    [変更前]

    SUBSYSTEM="1"

    [変更後]

    SUBSYSTEM="2"
  3. 2個のフェールオーバ時にリソースが動いていないか確認するコールバックメソッドを、同じディレクトリパス上の運用系および待機系に配置します。

    ファイル名は、リソースタイプ登録ファイルに記載したファイル名と合わせてください。

    配置例を以下に示します。

    運用系1:/opt/FJSVJMCMN/etc/script/SC3.0/omgr_check1
      (待機系2)/opt/FJSVJMCMN/etc/script/SC3.0/omgr_check2
    運用系2:/opt/FJSVJMCMN/etc/script/SC3.0/omgr_check2
      (待機系1)/opt/FJSVJMCMN/etc/script/SC3.0/omgr_check1