アクション実行環境の定義について説明します。
概要
イベント監視機能を使用すると、“システム異常を知らせるメッセージの出力”などのイベントが発生した時に、“システム管理者へショートメール送信”や“イベントに対処するアプリケーションの起動”といったアクションを、人手を介さずに自動的に行うことができます。イベントが発生した時に自動的にアクションを実行させるためには、あらかじめ環境設定をしておく必要があります。環境設定が必要なアクションと設定に使用するダイアログボックスを以下に示します。
定義手順
[イベント監視の条件定義]ウィンドウの表示
[Systemwalker Operation Manager]ウィンドウの[オプション]メニューで[イベント監視の条件定義]をクリックします。
[アクション環境設定]ダイアログボックスの表示
[イベント監視の条件定義]ウィンドウの[環境設定]メニューで[アクション環境設定]をクリックします。または、[Systemwalker Operation Manager環境設定]ウィンドウの[アクション]ボタンをクリックします。
環境の設定
表示された[アクション環境設定]ダイアログボックスでシートを選択し、環境を定義します。
[アクション環境設定]ダイアログボックス-[メール]シート
E-Mail送信を行う場合は以下の定義を行います。
E-Mailを送信するSMTPサーバ名を256バイト以内で指定します。
デフォルトの送信元のメールアドレスを256バイト以内で指定します。
注意
E-Mailの送信について
SMTPサーバへのダイヤルアップ接続はサポートしていません。
Systemwalker Operation Managerでは、SMTP認証や、「POP before SMTP」、「SMTP-AUTH」のPOP認証をサポートしていません。E-Mail送信には、これらの認証を必要としないSMTPサーバを使用してください。
[アクション環境設定]-[メール]シートの[Fromアドレス]に設定したアドレスの形式が、SMTPサーバが許可しているアドレスの形式に一致していない場合は、メール送信ができません。SMTPサーバのセキュリティの設定により、許可するアドレスの形式や文字列が違います。許可されている形式については、SMTPサーバの管理者に問い合わせてください。
社外発信権限が必要である運用で社外へメール送信する場合、[Fromアドレス]に社外発信権限があるメールアドレスを指定してください。
E-Mail送信の送信ファイル名に、マルチバイト文字を含む文字列は指定できません。
SMTPサーバとの通信ポートを変更する場合
SMTPサーバとの通信ポートのデフォルトは、25/tcpです。ポート番号を変更したい場合は、システムルート\system32\drivers\etc\servicesファイルに、以下のようにサービス名「smtp_mpaosfb」を追加し、変更後のポート番号を定義してください。
smtp_mpaosfb xxxx/tcp |
xxxx:ポート番号
[アクション環境設定]ダイアログボックス-[ショートメール]シート
登録されているショートメールの種類の一覧が表示されます。
ショートメールの種類を追加します。[追加]ボタンをクリックすると[ショートメールの種類の追加]ダイアログボックスが表示されます。
ショートメールの種類は20個まで登録できます。
[ショートメールの種類]で選択したショートメールの送信環境定義を変更します。[変更]ボタンをクリックすると、[ショートメールの種類の変更]ダイアログボックスが表示されます。
[ショートメールの種類]で選択したショートメールを一覧から削除します。
[ショートメールの種類の追加]、[ショートメールの種類の変更]ダイアログボックスで設定した送信環境定義内容を表示します。
注意
ショートメールを使用する場合のモデムの設定について
ショートメールを使用する場合は、ショートメールのアクションを実行するサーバにモデムが必要です。モデムを使用する場合は、COMポートに関する定義を[アクション環境設定]ダイアログボックス-[COMポート]シートで行ってください。
[ショートメールの種類の追加]ダイアログボックス
アクションで使用するショートメール会社を識別するための名前を指定します。
新規に登録したショートメールの種類を使用してアクションを実行する場合、コード変換DLL(サポート外のショートメールのメッセージ変換用出口)をあらかじめ用意しておく必要があります。サポート外のショートメールのメッセージ変換用出口についての詳細は、“Systemwalker Operation Manager リファレンス集”を参照してください。
以下の定義をします。
ショートメール会社を識別するためのコードを1~20の範囲で指定します。すでに使用されているコードは指定できません。
相手方のショートメールの会社に接続されてから、聞こえてくる音声ガイダンスが終了後、メッセージ入力が可能になります。ここでは、ダイヤル入力完了後からメッセージ入力が可能になるまでの時間を300秒以内で指定します。インストール時には、30秒が設定されています。音声ガイダンスがない場合は、時間間隔は短くなります。一度電話して入力が可能になるまでの時間を計測してください。
[メッセージ入力までの時間]に指定する時間が正しくないと、送信されるメッセージが文字化けを起こしたり、メッセージが送信されなかったりする場合があります。
メッセージ入力を完了(終了記号“##”を入力)すると、ショートメールの会社からメッセージ入力が完了した旨の音声ガイダンスが聞こえてきます。
メッセージ入力完了後、電話回線を切断するまでの時間を300秒以内で設定してください。
インストール時には、8秒が設定されています。
電話からショートメールのメッセージを入力する場合は、通常、数字などを入力した後にメッセージ入力の終了を示す“##”などの終了記号を16バイト以内で入力します。
[アクション環境設定]ダイアログボックス-[COMポート]シート
内線を使用している場合に、外線の発信番号を設定します。直接外線につながっている場合は、この欄には何も指定しないでください。
インストール時には、0が設定されています。
モデムが接続されているポート番号を指定します。COM1からCOM4までが選択可能ですが、それ以外の場合は直接入力してください。新規追加は1つだけできます。初期値は、COM1が設定されています。
電源制御装置もCOMポートを使用します。電源制御を行う場合には、COMポートが競合しないように注意してください。
モデムの初期化コマンドを設定します。初期値は、“AT&f”が設定されています。
モデムの初期化コマンドの詳細は、モデムの取扱説明書を参照してください。
電話回線のタイプを指定します。
初期値は、[トーン(プッシュ)]が設定されています。
トーン回線の場合に選択します。
パルス回線の場合に選択します。
注意
ショートメールを使用する場合のモデムの設定について
ショートメールを使用する場合は、モデムが必要です。モデムを外付けで使用する場合には、通常COM1かCOM2のどちらかに接続します。ただし、電源制御ボックスまたはSNMPアダプタを使用する場合は、これらのハードウェアもCOMポートを使用するため、ポート番号およびIRQが競合しないように設定します。また、電源制御系のハードがCOM1を優先的に使用する場合があるため、両方の機能を使用する場合は、COM1に電源制御系のRS-232Cケーブルを接続し、COM2にモデムを接続します。
モデムが内線回線に接続されている場合について
内線交換機の仕様により、ダイヤル時にモデムがダイヤルトーンを検出できない場合があります。その場合には、イベントログに以下のメッセージが表示され、ショートメールのメッセージ送信に失敗します。このメッセージが表示される場合は、[モデム初期化ATコマンド]にダイヤルトーンの検出を待たずにダイヤルするコマンド(例:AT&fX3)を設定してください。コマンドの詳細については、使用するモデムの説明書を参照してください。
ソース名: MpAosfB
4109: 電話回線からダイアルトーンを検出できません。 |