OpenLDAPでユーザ管理する場合のユーザ定義について説明します。
以降、OpenLDAPで管理されるユーザーおよびグループを、それぞれLDAPユーザ、LDAPグループと呼びます。
拡張ユーザ管理機能を利用する場合は、本機能は利用できません。また、同一サーバ上にV15.3.0以前のSystemwalker Centric Managerがインストールされている場合、本機能は利用できません。
LDAPユーザ/LDAPグループについて
利用可能なLDAPユーザおよびLDAPグループは、以下のとおりです。
ユーザ名およびグループ名の文字列長および文字種は、OSユーザおよびOSグループの使用可能範囲内であること
OSユーザおよびOSグループと同名のユーザやグループが存在しないこと
OpenLDAP上にswadminグループを作成する
利用者制限の定義が有効な場合、OpenLDAPに登録されているユーザでSystemwalker Operation Managerを利用するには、swadminグループへの所属が必要です。また、複数のSystemwalker Operation Manager環境からOpenLDAPに登録されているユーザを利用する場合、Systemwalker Operation Manager環境ごとのswadminグループに所属させるのではなく、OpenLDAP上にswadminグループを作成して所属させることを推奨します。
利用者制限の定義については、“2.4.5 利用者制限の定義”を参照してください。
OpenLDAP上にswadminグループを作成する手順を説明します。
Systemwalker Operation Managerをインストールする前に、OpenLDAP上にswadminグループを作成する手順を説明します。
Systemwalker Operation Managerをインストールする環境に、swadminグループが存在している場合は、削除します。
OpenLDAP上にswadminグループを作成します。
Systemwalker Operation Managerをインストールする環境で、OpenLDAP上のswadminグループを「getent group」コマンドなどにより参照できるようにします。
Systemwalker Operation Managerをインストールします。
OSのローカルユーザーやOpenLDAPに登録されているユーザを、OpenLDAP上のswadminグループに追加します。
すでにSystemwalker Operation Managerがインストールされている状況で、OpenLDAP上にswadminグループを作成する手順を説明します。
Systemwalker Operation Managerのバックアップを行います。
Systemwalker Operation Managerをアンインストールします。
2の環境で、swadminグループを削除します。
OpenLDAP上にswadminグループを作成します。
2の環境で、OpenLDAP上のswadminグループを「getent group」コマンドなどにより参照できるようにします。
Systemwaelkr Operation Managerをインストールします。
1.でバックアップしたSystemwalker Operation Managerの情報をリストアします。
監査ログの出力先ディレクトリのグループを、OpenLDAP上のswadminグループに変更します。
Systemwalker Operation Managerを起動します。
OSのローカルユーザーやOpenLDAPに登録されているユーザを、OpenLDAP上のswadminグループに追加します。
参考
SSSD(System Security Services Daemon)を利用する場合、sssd.confに「enumerate = True」を記載することで、getentコマンドでLDAPユーザ/グループが取得できる状態になります。
詳細については、OSのマニュアルを参照してください。
PAM認証の定義をする
OpenLDAP管理のユーザでSystemwalker Operation Managerを利用する場合は、事前にPAM認証の設定ファイルを作成する必要があります。本設定により、ユーザのアクセス権チェックでPAM認証が行われます。
/etc/pam.d/omgr_check_userファイルを作成し、以下を記載します。
【Linux版】
auth sufficient pam_sss.so |
【Solaris版】
auth requisite pam_authtok_get.so.1 |
作成したomgr_check_userファイルの権限は、以下のように設定してください。
所有者 | root |
グループ | root |
権限 | 0644 |
指定に誤りがある場合はユーザ認証に失敗します。
/etc/pam.d/omgr_check_userファイルが存在しない場合は、PAM認証が行われません。
注意
Solaris 11の場合の注意事項
Solaris 11では、rootはデフォルトで“ユーザアカウント”ではなく“役割”であるため、rootとしてシステムに直接ログインできません。本設定後にrootで、Systemwalker Operation Managerの各クライアント(注)、および、WebコンソールからSystemwalker Operation Managerサーバへ接続する場合は、事前にrolemodコマンドを実行し、rootを“役割”から“ユーザアカウント”へ変更してください。
rolemodコマンドで変更する方法は、以下を参考にしてください。
http://docs.oracle.com/cd/E26924_01/html/E25887/rbactask-4.html#rbactask-20
注) Systemwalker Operation Managerクライアント/複数サーバ監視クライアント/ジョブスケジューラ情報印刷クライアント/マスタスケジュール管理環境設定クライアント/マスタスケジュール管理状況監視クライアント/環境設定クライアント
LDAPユーザでSystemwalker Operation Managerを利用する
LDAP管理のユーザでログインすることで、Systemwalker Operation Managerが利用できます。
注意
ログインシェルに/sbin/nologinを設定しても認証エラーとはなりません。