ページの先頭行へ戻る
Systemwalker Desktop Keeper 導入ガイド

1.2.1 システム構成を決定する

Systemwalker Desktop Keeperを使用した場合の、推奨するシステム構成を説明します。

Systemwalker Desktop Keeperのシステム構成の全体イメージは以下のとおりです。

ここでは、管理サーバ、統合管理サーバ、ログアナライザサーバの設置、および中継サーバ、の基準について説明します。ログ分析機能、レポート出力機能を使用する場合は、管理サーバ/統合管理サーバ、ログアナライザサーバそれぞれの設置基準を総合的に判断して構成を決定してください。

1.2.1.1 管理サーバの設置基準を決定する

管理するクライアント(CT)の台数、およびファイル操作ログ採取の有無により、何台の管理サーバが必要かを検討します。

1台の管理サーバで管理できるクライアント(CT))は、最大5000台です。目安は以下のとおりです。

【操作ログを採取しない場合】

最大5000台を目安としてください。

操作ログを1000ログ/CT採取する場合

最大5000台(1日あたり1000ログを想定)を目安としてください。

操作ログを2000ログ/CT採取する場合

最大2500台(1日あたり2000ログを想定)を目安としてください。

1日あたりのログ件数は、ポリシーのログを採取する操作の設定と禁止する操作の設定や、利用者の操作内容により変わります。各ログ種別ごとの発生件数については、“解説書”の“3.1.2.1 管理サーバ/統合管理サーバ”の「ファイル操作のログ件数」「ファイル操作以外のログ件数」で説明しているログ種別ごとの「取得されるログ件数」を参照してください。この値を参考に、1日あたりのログ件数を試算してください。

注意

1台の管理サーバ/統合管理サーバで2000台以上のCTを管理する場合は、通信設定などを変更する必要があります。
詳しくは、以下を参照してください。

  • “運用ガイド管理者編”の“端末動作設定を行う”の中の[ログ送信の間隔]と[サーバ接続監視間隔]

  • “運用ガイド管理者編”の“ログ送信”の中の[操作ログ送信の送信方法]

  • (セキュア通信方式を使用する場合のみ)“運用ガイド管理者編”の“通信方式を変更する”

1.2.1.2 統合管理サーバの設置基準、管理サーバの増設基準

1台の管理サーバで管理できるクライアント(CT)の数が、目安の台数を超えた場合は、管理サーバを増設し、各管理サーバ配下にクライアント(CT)を均等に振り分けるのが理想です。そして、統合管理サーバを1台設置します。

ポイント

部署ごとにクライアント(CT)グループ作成する

部署ごとにグループを作成すると、クライアント(CT)の管理に便利です。

ただし、クライアント(CT)のグループは、複数の管理サーバに跨がって作成できません。クライアント(CT)のグループは、1つの管理サーバで管理されているクライアント(CT)で作成してください。

1.2.1.3 ログアナライザサーバの設置基準

ログ分析機能、レポート出力機能を使用する場合に、何台のログアナライザサーバを設置するかを検討します。

ログアナライザサーバの設置台数を検討する場合、以下の3つの観点で検討が必要です。

測定環境 CPU:Intel Xeon E3-1246 v3 3.5GHz メモリ:32.0GB ディスク:SATA600 7200rpm

以下の点にも留意してください。

移入処理は1日1回行うため当日の処理が始まる前に前日の処理が終わっている必要があります。

移入するログは管理サーバのバックアップコマンドを使用して抽出するため、管理サーバ側の定期バックアップの実行時刻や処理時間も考慮する必要があります。

ログアナライザサーバを管理サーバと同居させる場合は、管理サーバ側の負荷状況も考慮する必要があります(負荷のかかる処理の時間帯が重ならないようにする等)。

この目安を超える場合には、ログアナライザサーバの増設を検討してください。

上記要因の検討のほか、管理サーバ/統合管理サーバとの関係を考慮する必要があります。

ログアナライザサーバは、管理サーバ/統合管理サーバが導入されているコンピュータに導入できます。また、管理サーバ/統合管理サーバとは別のコンピュータに導入することもできます。

複数の管理サーバ/統合管理サーバのログ情報を1台のログアナライザサーバで集計・分析することはできますが、1台の管理サーバ/統合管理サーバのログ情報を複数のログアナライザサーバに分散させて、集計・分析することはできません。

また、ログアナライザサーバと管理サーバ/統合管理サーバとの間は、ネットワーク共有フォルダを設定できる必要があります。共有フォルダは、ログアナライザサーバ上に作成します。

この共有フォルダを使って、管理サーバ/統合管理サーバからログアナライザサーバに以下の情報が転送されます。

転送スケジュールは個々に指定できますが、業務が停止している深夜などに実行することを推奨します。ログの転送は1日1回となります。1日に複数回ログ転送することはできません。

管理サーバ/統合管理サーバとログアナライザサーバのシステム構成は以下の2パターンがあります。

【1台の管理サーバに対してログアナライザサーバを設置する場合】

1台の管理サーバで運用する場合、その管理サーバ上にログアナライザサーバを配置してください。ただし、ハードウェアの要件等を満たさない場合は、別サーバとしても問題ありません。

【複数の管理サーバに対してログアナライザサーバを設置する場合】

複数の管理サーバ/統合管理サーバで運用する場合、クライアント(CT)台数とログアナライザサーバ上のログ保存期間を基準にログアナライザサーバを設置する必要があります。

1台のログアナライザサーバの設置基準は以下のとおりです。(クライアント(CT)1台のログ量を1日1000ログとして算出しています)

ログ保存期間

ログアナライザサーバで管理するCT台数

平均管理サーバ台数
(統合管理サーバを含む)(注)

4カ月

15000台

3台

6カ月

10000台

2台

12カ月

5000台

1台

注)1管理サーバあたり5000台のクライアント(CT)を管理しているものとして算出しています。

ログ保存期間1カ月、統合管理サーバ1台、管理サーバ2台(各サーバ平均クライアント(CT)台数5000台)の構成例は以下のとおりです。

1.2.1.4 中継サーバの設置基準

インターネット経由でクライアント(CT)を接続する場合は、中継サーバの設置を検討します。中継サーバの設置基準は、以下のとおりです。

ポイント

管理サーバ/統合管理サーバと、中継サーバの配置関係について

2階層/3階層どちらのシステム構成においても、1台の中継サーバは1台の管理サーバへ接続してください。

図1.1 【3階層システム構成】

図1.2 【2階層システム構成】

1.2.1.5 海外拠点のクライアントを一元管理する場合

Systemwalker Desktop Keeperで海外拠点のクライアントを一元管理する場合、以下の構成が可能です。利用可能な言語OSなど動作環境については、“解説書”を参照してください。