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Interstage List Creator V11.1.0 トラブルシューティング集

14.2.2 障害調査用情報採取ツール(OARSdtコマンド)

OARSdtコマンドは、List Creatorのトラブル発生時の調査用資料として、List Creator の情報やトラブルが発生したコンピュータのシステム情報を一度にもれなく採取するためのコマンドです。このコマンドを、障害調査用情報採取ツールといいます。

OARSdtコマンドを実行すると、障害調査用の情報が自動的に採取され、採取された情報が圧縮されたファイル(「oapress.cpio.Z」または「oapress.cpio.gz」)が自動的に作成されます。この圧縮ファイルを、障害調査用情報として当社技術員へ提供します。

14.2.2.1 注意事項

14.2.2.2 記述形式

コマンドの記述形式を示します。

[  ]は、省略できることを示します。

/opt/FJSVoast/bin/OARSdt 格納ディレクトリ [ all ]

14.2.2.3 説明

オプションについて説明します。

格納ディレクトリ

障害調査用情報格納ディレクトリをフルパスで指定します。

必ず指定してください。

例)/var/tmp

注意

  • 格納ディレクトリに「/tmp」を指定しないでください。システムを再起動した場合または一定時間ファイルにアクセスがない場合、ファイルが削除されます。

  • 格納ディレクトリに空白が含まれている場合は、「ダブルクォーテーション(”)」で囲んで指定してください。

  • 格納ディレクトリには、十分に空きのあるディレクトリを指定してください。環境により異なりますが、目安として40Mバイト必要です。

all

次の情報すべてを採取する場合に指定します。

  • List Creatorの情報

  • システム情報

  • 関連製品情報(BSNPS、Business Printer Control、PostRasterの情報)

採取する情報については、以下を参照してください。

⇒“14.2.1.1 Solarisで採取する情報

⇒“14.2.1.2 Linuxで採取する情報

⇒“14.2.1.3 HP-UXで採取する情報

省略すると、List Creatorの情報と、システム情報のうちシステムログのみが採取されます。

14.2.2.4 復帰値

復帰値を示します。

復帰値

意味

0

正常終了

0以外

異常終了

復帰値はコマンド実行直後に以下の方法で参照できます。

[エラーメッセージ]

表示される主なエラーメッセージと対処方法を示します。

メッセージ内容

対処方法

1

権限がありません。システム管理者(root)権限で実行してください。

(You couldn't run this program. You are not "root".)

システム管理者権限以外のユーザ権限でコマンドが実行されました。システム管理者権限 rootユーザで再度実行してください。

2

パラメタの指定に誤りがあります。

USAGE: OARSdt 格納ディレクトリ [all]

(Invalid argument.

USAGE: OARSdt ArchiveDir [all] )

パラメタの指定に誤りがあります。

正しいパラメタを指定し、再度実行してください。

(第2引数に大文字の「ALL」を指定した場合、このエラーになります。小文字の「all」を指定してください)

3

パスの指定に誤りがあります(%1)。

(Invalid path name(%1).)

第1引数(格納ディレクトリ)の指定に誤りがあります。格納ディレクトリは絶対パスで指定してください。

4

格納ディレクトリ(%1)が存在しないか、ディレクトリではありません。

(The archive directory(%1) does not exist or

it is not directory.)

第1引数(格納ディレクトリ)が存在しない、またはディレクトリではありません。正しいディレクトリを指定してください。

5

データの収集に失敗しました。

ログファイル(/tmp/OARSdt.log)をチェックしてエラー原因を取り除いてください。

(Could not collect data.

Please check log file(/tmp/OARSdt.log) and correct the error.)

調査用情報の採取中に異常が発生し、処理を終了しました。

ログファイル(/tmp/OARSdt.log)にエラーメッセージが格納されているので、参照しエラー原因を取り除いた後、再度実行してください。

6

アーカイブファイル(%1)の作成に失敗しました。

ログファイル(/tmp/OARSdt.log)をチェックしてエラー原因を取り除いてください。

格納ディレクトリ(%2)は削除しません。

(Could not create archive file(%1).

Please check log file(/tmp/OARSdt.log) and correct the error.

The archive directory(%2) is not removed. )

調査用情報を1つのファイルにアーカイブする処理で異常が発生しました。

ログファイル(/tmp/OARSdt.log)に格納されているエラーメッセージを参照し、エラー原因を取り除いた後、以下のコマンドを実行して圧縮ファイルを作成してください。

  # cd 格納ディレクトリ          
  # find OA_FLD -depth -print |  
     cpio -ocVu | compress >        
     oapress.cpio.Z                 
  # rm -rf OA_FLD                

7

アーカイブファイル(%1)の圧縮に失敗 しました。

ログファイル(/tmp/OARSdt.log)をチェックしてエラー原因を取り除いてください。

格納ディレクトリ(%1)は削除しません。

(Could not compress archive file (%1).

Please check log file(/tmp/OARSdt.log) and correct the error.

The archive directory(%2) is not removed.)

調査用情報のアーカイブファイルを圧縮する処理で異常が発生しました。

ログファイル(/tmp/OARSdt.log)に格納されているエラーメッセージを参照し、エラー原因を取り除いた後、以下のコマンドを実行して圧縮ファイルを作成してください。

  # cd 格納ディレクトリ          
  # find OA_FLD -depth -print |  
     cpio -ocVu | compress >        
     oapress.cpio.Z                 
  # rm -rf OA_FLD                

8

OARSdtは中断しました。

(OARSdt was Terminated.)

シグナル(SIGHUP、SIGINT、SIGQUIT、SIGTERM)を受信したため、処理を中断しました。

情報を採取したい場合は、再度コマンドを実行してください。

9

OARSdtは中断しました。

格納ディレクトリ(%1)は削除しません。

(OARSdt was Terminated.

The archive directory(%1) is not removed.)

シグナル(SIGHUP、SIGINT、SIGQUIT、SIGTERM)を受信したため、処理を中断しました。

情報の採取が終了しているため、一時作業ディレクトリ(OA_FLD)は削除しませんでした。必要に応じて削除、または以下のコマンドを実行して圧縮ファイルを作成してください。

  # cd 格納ディレクトリ          
  # find OA_FLD -depth -print |  
     cpio -ocVu | compress >        
     oapress.cpio.Z                 
  # rm -rf OA_FLD                

ポイント

  • Linuxの場合、エラーメッセージは常に英語で表示されます。

14.2.2.5 補足