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Interstage List Creator V11.1.0 PDF変換機能編

2.5.2 クライアントの環境設定

ここでは、クライアントの環境設定手順を説明します。

2.5.2.1 PDFリモート印刷プログラムのインストール

PDFリモート印刷プログラムはインストーラ(setup.exe)として提供されています。

このプログラムをインストールし、環境設定することによって、クライアントの環境設定を行います。

このプログラムは、以下のフォルダに、setup.exeとして収められています。

注意

インストールにはAdministrators権限が必要です。

2.5.2.2 PDFリモート印刷プログラムのインストール後の作業

インストール資源のセキュリティ強化

一般ユーザによる資源の改ざんなどを防ぐために、PDFリモート印刷プログラムのインストールフォルダ配下のフォルダおよびファイルに対して、必要に応じてアクセス権を変更することを推奨します。

Authenticated UsersやEveryoneを削除して、特定のユーザだけにアクセス権を付与するなどの対処をしてください。

アクセス権設定の詳細は、OSが提供しているマニュアルを参照してください。

2.5.2.3 PDFリモート印刷プログラムの設定手順

PDFリモート印刷プログラムでは、監視する対象となるPDFファイルが格納されるフォルダを設定します。

この設定は、「スタートメニュー」→「すべてのプログラム」→「PDFリモート印刷機能」から行います。

  1. PDFリモート印刷プログラムを起動します。

  2. メニューから[ファイル]-[監視設定の新規登録]を選択します。

  3. 「監視フォルダ設定画面」で、各項目を設定します。

    設定方法については、以下を参照してください。
    2.5.2.6 PDFリモート印刷プログラムの監視フォルダ設定画面

  4. 登録した監視設定を選択し、メニューから[ファイル]-[監視開始]を選択します。

2.5.2.4 PDFリモート印刷プログラムの監視フォルダ構成

PDFリモート印刷プログラムで監視する対象に登録したフォルダには、その配下に3つのフォルダが作成されます。

2.5.2.5 PDFリモート印刷プログラムの監視画面

PDFリモート印刷プログラムの監視画面について説明します。

PDFリモート印刷プログラムでは、メニューまたはツールバーより操作を行います。

表示項目

監視画面の一覧に表示される内容について説明します。

名前

「監視フォルダ設定画面」で指定した監視設定名が表示されます。

監視フォルダ

PDFを格納する監視フォルダのパスが表示されます。

自動監視開始

PDFリモート印刷を起動した際に、自動的に監視を開始するかどうかが表示されます。

「OFF」となっている場合、PDFリモート印刷を起動しても自動的に監視を開始しません。監視設定を選択して、監視開始を行う必要があります。

プリンタ

PDFファイルを印刷するプリンタが表示されます。

アプリケーション

PDFファイルを印刷する際に使用するアプリケーションが表示されます。

オプション

指定したアプリケーションを実行する際のオプションが表示されます。

メニュー

監視画面のメニューバーより実行できる機能について説明します。

[ファイル]メニューの一覧
監視設定の新規登録

「監視フォルダ設定画面」を呼び出し、新しい監視対象のフォルダを登録します。

監視開始

選択されている監視フォルダの監視を開始します。

監視終了

選択されている監視フォルダの監視を終了します。

保存期間を過ぎたファイルの削除

印刷が完了したPDFファイルは、監視フォルダ配下のPrintフォルダに保存されます。保存期間を設定している場合、このPrintフォルダにある保存期間を過ぎたPDFファイルを削除します。

注意

監視設定において保存期間を「0」と指定した場合は無効となり、自動的には削除されません。正しく印刷されたことを確認した上で、削除してください。

アプリケーションの終了

PDFリモート印刷プログラムを終了します。

[編集]メニューの一覧
監視設定の編集

「監視フォルダ設定画面」を呼び出し、選択されている監視設定の変更ができます。

監視設定の削除

選択されている監視設定を削除します。

環境設定

「環境設定画面」を呼び出し、環境設定を行います。

[表示]メニューの一覧
ツールバー

ツールバーの表示/非表示を切り替えます。

ステータスバー

ステータスバーの表示/非表示を切り替えます。

[ヘルプ]メニューの一覧
PDFリモート印刷機能について

PDFリモート印刷機能のバージョン情報を表示します。

ツールバー

監視画面のツールバーより実行できる機能について説明します。

機能の内容については、メニューを参照してください。

監視設定の新規登録

監視設定の編集

監視設定の削除

監視開始

監視終了

保存期間を過ぎたファイルの削除

環境設定

PDFリモート印刷機能について

2.5.2.6 PDFリモート印刷プログラムの監視フォルダ設定画面

PDFリモート印刷プログラムの監視フォルダ設定画面について説明します。

名前

監視フォルダの設定名を指定します。他の設定で使用されている名前は指定できません。

設定名は半角数字、半角英字、半角記号とJIS第一/第二水準漢字で256文字までです。

フォルダ

ルートフォルダのパスを「参照」ボタンから指定します。他の設定で使用されているフォルダは指定できません。指定できるフォルダは、半角数字、半角英字、半角記号とJIS第一/第二水準漢字でフルパスが230文字までのフォルダです。ドライブのルートフォルダ(C:\など)を指定することはできません。ネットワーク上のフォルダを指定することは推奨しません。注意事項については、以下を参照してください。
2.5.2.8 PDFリモート印刷プログラムの注意事項

ルートフォルダを指定すると、監視・印刷・エラーの各フォルダは自動的に決定されます。各フォルダの構成については、以下を参照してください。
2.5.2.4 PDFリモート印刷プログラムの監視フォルダ構成

自動監視開始

PDFリモート印刷プログラム起動時に、自動で監視を開始する場合に指定します。デフォルトはチェックなしです。

監視停止条件

印刷に失敗したPDFファイルが一定数を超えた場合に監視を停止することができます。

監視を停止する条件となる、「Error」フォルダに蓄積されたPDFファイル数を指定します。0~999の範囲で指定してください。なお、0を指定した場合は監視停止を行いません。デフォルトは0です。

プリンタ

印刷先のプリンタを指定します。

注意

  • PDFリモート印刷機能では、ネットワークプリンタを指定できません。

  • オペレーティングシステムに登録されているプリンタに、実行するユーザが印刷するための権限がないと一覧に表示されません。

アプリケーション

印刷で使用するAdobe AcrobatまたはAdobe Readerを選択します。それ以外のアプリケーションを使用する場合は、「その他」を選択し、アプリケーションのフルパスを入力してください。

「その他」を選択した場合、アプリケーションのフルパスは半角数字、半角英字、半角記号とJIS第一/第二水準漢字で256文字までで指定してください。

注意

Adobe Acrobat 9.0以降またはAdobe Reader 9.0以降がインストールされていない場合は、リストボックスに表示されません。

オプション

指定したアプリケーションを実行する際のオプションを指定します。

アプリケーション

オプション

Adobe Acrobat

/t /h %f %p

Adobe Reader

/t /h %f %p

その他

なし


置き換え文字列

対象

%f

印刷するPDFファイル

%p

プリンタ

注意

Adobe AcrobatまたはAdobe Readerの場合、オプションの指定は変更しないでください。

保存期間

印刷が終了したPDFファイルを「Print」フォルダに保存する日数を指定します。日数は0~365の範囲で指定してください。0を指定した場合には削除の対象となりません。

指定された保存期間を過ぎたファイルは、「保存期間を過ぎたファイルを削除」を実行することで削除されます。デフォルトは7です。

起動時刻

監視を実行している間に保存期間を過ぎたファイルの削除を開始する時刻を指定します。00:00~23:59の範囲で指定してください。

なお、監視が停止されている場合は、起動時刻となっても保存期間を過ぎたファイルの削除は実行されません。デフォルトは00:00です。

注意

PDFリモート印刷機能では、保存期間を設定しなかった場合は印刷が完了したPDFファイルは自動で削除しません。保存期間を設定して定期的に「保存期間を過ぎたファイルを削除」を実行するなどして、ディスク容量を圧迫することがないようにチェックしてください。

高度な設定

PDFリモート印刷プログラムの詳細な設定を行います。

  • 監視間隔

    フォルダを監視する監視間隔を指定します。即時の出力が求められない場合や、PDFファイルが格納される回数が少ない場合などに、大きい値を指定することでシステムの負荷を軽減できます。単位はミリ秒で、1~600000の間で指定してください。デフォルトは1000です。

  • 印刷後の待機時間

    印刷終了後、次の印刷までの待機時間を設定する場合に指定してください。単位はミリ秒で、0~600000の間で指定してください。デフォルトは0です。

  • アプリケーションの事前起動

    指定したアプリケーションを、印刷開始前にあらかじめ起動しておく場合に指定してください。なお、Adobe Acrobat またはAdobe Readerの場合は必ず指定してください。デフォルトはチェックありです。

2.5.2.7 PDFリモート印刷プログラムの環境設定画面

PDFリモート印刷プログラムの環境設定画面について説明します。

この画面では、PDFリモート印刷プログラムがイベントログに出力するメッセージを選択します。運用目的に合わせて出力するメッセージを絞り込むことができます。

イベントログに出力するメッセージの詳細については、以下を参照してください。
2.5.2.9 PDFリモート印刷プログラムのエラーメッセージ

PDFリモート印刷機能の開始/終了

PDFリモート印刷プログラムの開始と終了をイベントログに出力する際にチェックします。デフォルトはチェックありです。

監視開始/終了

監視フォルダの開始と終了をイベントログに出力する際にチェックします。監視フォルダが複数存在する場合は、監視開始する監視フォルダの数だけメッセージが出力されます。デフォルトはチェックありです。

ファイル検出

監視フォルダでPDFファイルを検出した時にイベントログに出力する際にチェックします。監視フォルダに複数のPDFファイルが存在する場合は、PDFファイルを処理するごとにメッセージが出力されます。デフォルトはチェックありです。

ファイル移動

監視フォルダでPDFファイルを移動した時にイベントログに出力する際にチェックします。監視フォルダでは、印刷が完了した際のPrintフォルダへ、印刷がエラーとなった場合にはErrorフォルダへ移動します。監視フォルダに複数のPDFファイルが存在する場合は、PDFファイルを処理するごとにメッセージが出力されます。デフォルトはチェックありです。

ファイル印刷

監視フォルダでPDFファイルを印刷した時にイベントログに出力する際にチェックします。監視フォルダに複数のPDFファイルが存在する場合は、PDFファイルを処理するごとにメッセージが出力されます。デフォルトはチェックありです。

保存期間を過ぎたファイルの削除機能の起動

保存期間を過ぎたファイルの削除機能が起動された時にイベントログに出力する際にチェックします。保存期間を過ぎたファイルの削除機能は、それぞれの監視フォルダに設定した時刻や、メニューからの手動で実行されます。メッセージは、保存期間を過ぎたファイルの削除機能が起動した監視フォルダごとに出力されます。デフォルトはチェックありです。

保存期間を過ぎたファイルの削除

保存期間を過ぎたファイルが削除された時にイベントログに出力する際にチェックします。削除の対象となるPDFファイルが複数存在する場合は、PDFファイルを処理するごとにメッセージが出力されます。デフォルトはチェックありです。

エラー

エラーが発生した時にイベントログに出力する際にチェックします。デフォルトはチェックありです。

高度な設定

PDFリモート印刷プログラムの詳細な環境設定を行います。

  • ログ設定

    デバッグメッセージをイベントログに出力する場合に指定します。トラブルが発生した場合など、特別な理由がない場合以外は指定しないでください。デフォルトはチェックなしです。

  • 印刷の直列化

    「全体」を指定した場合、それぞれの監視フォルダを順にチェックし、PDFファイルの印刷が完了してから次のチェックを行います。
    「監視フォルダ毎」を指定した場合、監視フォルダごとに独立してチェックを行います。そのため、複数の監視フォルダに同時にPDFファイルが格納された場合、PDFファイルの印刷が同時に実行されます。PDFファイルを印刷するアプリケーションによっては、同時に印刷が実行されると正常に印刷が行えない場合がありますので、特別な理由がない場合以外は「全体」を指定してください。デフォルトは「全体」です。

  • 保存期間を過ぎたファイルの削除設定

    「完全に削除」を選択した場合、保存期限を過ぎたファイルは完全に削除されます。保存期限を過ぎたファイルをごみ箱へ移動したい場合には「ごみ箱へ移動」を選択します。デフォルトは「完全に削除」です。

2.5.2.8 PDFリモート印刷プログラムの注意事項

PDFリモート印刷プログラムの注意事項について説明します。

2.5.2.9 PDFリモート印刷プログラムのエラーメッセージ

PDFリモート印刷プログラムのエラーメッセージの原因と対処について説明します。

PDFリモート印刷プログラムでは、エラーが発生した場合にイベントログで通知します。イベントログのソースは「ListCREATOR pdfrmprt」となります。

表2.13 ListCREATOR pdfrmprtのイベントログ

イベントID

メッセージ本文

原因と対処

1

pdfrmprt is started.

PDFリモート印刷プログラムが起動しました。

2

pdfrmprt is stopped.

PDFリモート印刷プログラムが終了しました。

3

[%1] Watch is started.(%4)

監視フォルダの監視を開始しました。
%1には、監視名が入ります。
%4には、自動起動の場合には「Auto」、メニューなどから実行した場合には「Manual」が入ります。

4

[%1] Watch is stopped.(%4)

監視フォルダの監視を終了しました。
%1には、監視名が入ります。
%4には、自動起動の場合には「Auto」、メニューなどから実行した場合には「Manual」が入ります。

5

[%1] File is detected.(%2)

PDFファイルが検出されました。
%1には、監視名が入ります。
%2には、PDFファイルのフルパスが入ります。

6

[%1] "%2" is moved to the %3 folder.
[%1] "%2" is moved to the %3 folder.(as %4)

PDFファイルを移動しました。
%1には、監視名が入ります。
%2には、PDFファイル名が入ります。
%3には、移動先のフォルダが入ります。印刷の場合は「Print」、エラーの場合は「Error」となります。
%4には、移動の際にファイル名が変更された場合に、変更後のファイル名が入ります。

7

[%1] "%2" is printed.

PDFファイルが印刷されました。
%1には、監視名が入ります。
%2には、印刷されたPDFファイル名が入ります。

8

[%1] Deleting expired files is started.(%4)

保管期間を過ぎたファイルの削除が開始されました。
%1には、監視名が入ります。
%4には、監視設定による時刻で自動的に実行された場合は「Auto」、メニューなどから実行された場合は「Manual」が入ります。

9

[%1] "%2" is deleted.

保管期間を過ぎたファイルの削除により、ファイルが削除されました。
%1には、監視名が入ります。
%2には、PDFファイル名が入ります。

10

[%1] %2[FILE LINE]

PDFファイルをアプリケーションで印刷した際にエラーとなりました。
%1には、監視名が入ります。
%2には、詳細メッセージが入ります。

以下の詳細メッセージに応じて対処してください。

  • “File access error.(%s)”:ファイルのアクセス権を確認してください。

  • “Print error.(%s)”:プリンタでエラーが発生していないか、確認してください。

  • “Folder is being watched.”:別のPDFリモート印刷プログラムによって監視されていないか、確認してください。

  • “File is not PDF.(%s)”:格納されたファイルが正しいPDFファイルであるか、確認してください。

  • “Too long file name.(%s)”:PDFファイルのパス名が長すぎます。削除または、変名を行い監視を再開してください。

11

Debug: %2

デバッグメッセージが出力されます。
%2には、詳細メッセージが入ります。
当メッセージと操作内容を記録し、当社技術員に連絡してください。