SAP IQ用のODBCドライバ利用時に必要なNavigatorサーバに行う環境設定について説明します。
環境変数 | 設定内容 |
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RN_SQL_CONFIG_FILE | SAP IQ用のODBCドライバを利用する場合に設定します。 以下のディレクトリを絶対パスで指定してください。
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ODBCINI (Linuxの場合のみ) | “ODBCドライバの利用について”のODBCドライバを利用するための手順1.でODBCのデータソースを作成した時に定義したファイル(各種接続情報を定義したファイル(odbc.iniなどファイル名任意))を絶対パスで指定します。 【例】
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PATH (Linuxの場合のみ) | SAP IQ用のODBCドライバのリソースファイルが存在するディレクトリを絶対パスで指定してください。 【例】
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LD_LIBRARY_PATH (Linuxの場合のみ) | SAP IQ用のODBCドライバの共用ライブラリが存在するディレクトリを絶対パスで指定してください。 【例】
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RN_ODBC_COMMAND_FILE | ODBC接続時に実行する任意のコマンドを記載するためのファイルのパスを指定します。
※/var/opt/FJSVenaviは、Enterprise Editionの場合です。その他のエディションを利用している場合は、“Navigatorサーバのインストール”を参照して、ディレクトリを確認してください。 RN_ODBC_COMMAND_FILEに指定するファイルの内容については“11.4.4.1 ODBC接続時実行コマンド設定ファイルの作成”を参照してください。 |
RN_IGNORE_CONNECT_DATASOURCE | 参照DBにおける特定のデータソースが利用できない状態となった場合に、Navigatorクライアントでのログイン時の接続対象から除外するために設定します。設定値として、接続を行わないデータソース名をカンマ区切りで指定します。省略時はすべてのデータソースに接続します。 設定例) RN_IGNORE_CONNECT_DATASOURCE=dsname1,dsname2 上記指定例の場合、Navigatorクライアントでのログイン時に、データソースdsname1およびdsname2に接続されません。 |
ODBC接続時実行コマンド設定ファイルとは、データソースへの接続時に実行したいコマンドを記載したファイルです。ODBC接続時実行コマンド設定ファイルにはすべてのデータソースに共通の設定とデータソース固有の設定を記述することができます。データソース固有の設定は、ODBC接続時実行コマンド設定ファイルの中に[データソース名]を記述し、以降の行から記述します。次のデータソースが出現するかファイルの終わりまでがデータソース固有の設定となります。
ODBCで接続されたデータソースで実行可能なコマンドについては各データソースのマニュアルをご確認ください。
記載ルール
記載ルールは以下のとおりです。
コマンドを1行で記載してください。
複数のコマンドを実行する場合には、複数行指定します。
コマンドは記述した順番に実行されます。
改行コードは動作するOSの改行コードにしてください。(Windows:CR/LF、Linux:LF)
1行は1000バイト以内で記述します。
記述できるコマンドは、SET文/SET OPTION文などの結果データを返却しないコマンドとします。ただし、例外として、SET OPTION文の「DATE_FORMAT」パラメタは利用できません。
(結果データを取得するコマンドを記載しても、データを取得することはできません。)
データソース共通のコマンドはファイルの先頭から記述します。
データソース固有のコマンドはデータソース名を[~]で囲んだ行以降に記述します。
例えば、SET OPTIONコマンドでは、以下のパラメタにより、SQLの実行時の動作環境を変更することが可能です。
パラメタ名 | 意味 |
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MAX_QUERY_TIME | SQL実行を一定時間でタイムアウトさせる場合に指定します。 |
注意事項
注意事項は以下のとおりです。
コマンドの設定・変更後にNavigatorからデータソースに接続し、データソース側の機能やNavigatorでの問い合わせなどでコマンドの内容が有効となっていることを確認してください。
実行したコマンドがエラーとなった場合、データソースから切断し、エラーメッセージを表示します。
コマンドファイルに指定することで、データソースに対し任意のコマンドを実行できるため、Navigatorの実効ユーザのみ参照・更新が可能となる格納場所に配置するなど、セキュリティに十分注意して配置してください。
記載されたコマンドのチェックは行いませんので、記載内容に誤りがないか必ずご確認ください。
日本語は記述できません。英数字記号の1バイト文字だけが使用できます。
コマンドが正しく実行できなかった場合は以下のメッセージが出力されます。メッセージの詳細については、“メッセージリファレンス”をご確認ください。
KVR71110E ODBCドライバが固有のエラーを返却しました.SQLSTATE=%1 NativeError=%2 |
記述例
SET OPTION MAX_QUERY_TIME=3600 ・・・すべてのデータソースに有効な共通の設定を記述する [DSN1] ・・・+→データソースごとの固有の設定を記述する SET OPTION MAX_QUERY_TIME=600 ・・・| [DSN2] ・・・| SET OPTION MAX_QUERY_TIME=1200 ・・・+